社内不正・労働問題

リベートとは?値引きとの違いや横領に該当するケース、被害が発生した場合の対処法を紹介

リベートは、自社の商品の販促のために行われている商習慣であり、帳合取引とも呼ばれています。

しかし、契約内容が明記されていないリベートや、市場を独占する可能性があるリベートなど、場合によっては違法となります。

リベートによって損害が発生している場合、十分な証拠をそろえた上で、法的手段を取る必要があります。

この記事では、リベートについての説明から、違法となるリベート、被害を被った場合の対処法について解説しています。

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リベートとは

リベートとは、「割り戻し制度」のことです。メーカーや卸売業者が、商品の売上高や一定の条件を達成した販売店に対して支払うインセンティブを意味します。

リベートは、違法のイメージがありますが、決して違法行為ではなく、日本企業の習慣として定着しています。

あらかじめ商品の取引金額代金を割引するのではなく、支払い金額の一部を払い戻すことがリベートの特徴です。

キックバックやバックマージンとの違い

リベートと似ていることばとして「キックバック」や「バックマージン」があります。

これらはほとんど同じ意味で、リベートと同様、メーカーが売上高に対して報奨金として支払います。

正式に契約を交わし、適法に処理していれば、何ら問題はありませんが、場合によっては違法とみなされることがあります。

リベートと値引きの違い

割引は、提供される商品やサービスの代金を、一定の価格からある割引の金額を引くことです。

リベートの場合、売り上げを下げないで粗利を削り、値引きは、販売する商品の売上を下げて粗利を削ることを意味します。

この2つの取引方法は類似していますが、会計的には大きく異なります。

  1. 値引きの場合:売価80万円-原価20万円=粗利60万円
  2. リベート:売価100万円-原価20万円=粗利80万円

リベートの方が会計上の数字が大きくなるため、外部に対して表示する「年商」などの数字を大きくすることができます。

リベートをすることのメリットとデメリット

目標の販売量に達成したことに対する謝礼などに支払われるリベートですが、メリットとデメリットが存在します。

メリット

リベートはインセンティブ制度や、成果報酬の一つとして考えられています。従業員の士気向上に繋がり、販売価格にも反映することができます。

メーカー側がリベートを導入するメリットと目的として、以下のことが挙げられます。

  • 継続的な販売促進
  • 流通経路をコントロールできる
  • 販売協力に対しての謝礼

リベートによって小売店側の良い場所に商品を置いてもらえる、販促してもらえるなど、商品販売の働きかけに有利になります。

デメリット

リベートをすることによってのデメリットも存在します。

  • 経理処理やコスト面での負担が大きい
  • 慣例的なリベートではメーカーにとってメリットが無い
  • 場合によってはコンプライアンス抵触や違法になるリスクがある

リベートは払い戻しのコスト、適切な経理処理が必要となり、不透明な取引や帳簿に記載が無いなどが発生した場合、違法として扱われることもあります。

違法なリベートが行われているかもしれないと感じたら、まずは専門の調査機関までご相談ください。

リベートが違法となるケース

違法なリベートとして扱われる可能性があるケースとして、以下のことが考えられます。

政治家や公務員の場合

リベートは合法的な取引ですが、職種によってはリベートを行うと、罪に問われる可能性があります。

政治家や公務員などが該当し、職権を用いて取り計らってもらう目的で受け渡しする金銭、または接待などは「賄賂」になります。

賄賂を与える側に贈賄罪が成立し、賄賂を受け取る側は収賄罪が成立すると刑法で定められています。

リベートの内容が通知または明記されていない

リベートの内容が通知されていない、もしくは書類などに明記されていない場合、不透明な取引として違法になる場合があります。

リベートは正式に契約を交わし、会計上の処理も適切に行う必要があります。

市場を独占する可能性のあるリベートが行われている

市場を独占しかねないリベートを提示することは、独占禁止法に触れる可能性があるため、注意が必要です。

独占禁止法に該当する可能性がある具体的な例としては、以下のことが挙げられます。

  • 競争事業者と取引しないことを条件にリベートを行う
  • 高い価格でリベートを行い、競争事業者や市場参入を阻害した
  • 競争事業者よりも不利な取引条件を課す

他の企業が入る余地の無い好条件なリベートは、市場を独占する可能性があるため違反行為となり、公正取引委員会から排除措置や課徴金の命令を受ける可能性があります。

個人が受け取っており、会社に損害が発生した場合

リベートを個人的に受け取っており、それによって会社に損害が発生している場合は、被害を被った会社側は、個人に対して民事上と刑事上の責任を問うことができます。

個人が金銭を取得することを目的に、取引先と協力して、会社に損害を与える悪質な行為は、違法なリベートと判断される可能性があります。

従業員が個人的にリベートを受け取っていたなど、不当なリベートによって損害が発生している場合は、専門業者に依頼して正確な証拠を確保し、法的手段を取るようにしましょう。

違法なリベートが行われている場合に企業が取るべき行動

違法なリベートが発覚した場合は、すぐに対応することで被害を軽減することができます。以下の方法を採り、適切な対処を行うようにしましょう。

弁護士に相談し、法的手段を取る

リベートの違反によって、会社に損害が発生している場合は弁護士に相談ようにしましょう。法律の観点から適切な対応の助言を受けることができます。

弁護士に相談する際は、従業員へのヒアリングなどの内部調査から以下の情報の準備も進めるようにしましょう。

  • 違法なリベートの具体的な内容
  • 違法なリベートを受理した流れ、経緯
  • 違法なリベートのやり取りをした相手

弁護士はこれらの情報や証拠を元に、法的評価を行います。しかし、自社のみでの証拠回収は難しく、不十分となるため、確実な証拠を確保する場合は、次の対処法に進んでください。

企業側で被害の証拠を確保する

違法なリベートが発覚した場合、証拠を確保することで弁護士との交渉や、訴訟に使用することができます。

デジタル端末を法的に正しい手続きで調査できる「フォレンジック調査」に依頼することで、以下のようなデータ証拠を確保することができます。

  • メールやメッセージの履歴
  • 電子端末上の会計資料や契約書
  • 通帳の記帳やクレジットカードの利用明細
  • 改ざんされたデータの特定

フォレンジック調査は専門的な知識と技術を要するため、弁護士では対応外の調査となります。また、電子データは改ざんが容易にできるため、自社のみでの調査では客観性が担保できず、不十分な証拠として扱われる可能性があります。

しかし外部のフォレンジック調査会社に調査を依頼すると、第三者による調査のため、証拠の客観性が担保され、調査報告書はそのまま裁判所や警察などの法的機関に提出することもできます。

違法なリベートが発覚した場合は、正確な証拠確保から、訴訟でも使用可能な書類の作成までできる専門業者への依頼を検討しましょう。

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違法なリベートを調査したい場合は専門業者に依頼する

社内不正・横領・情報持ち出し・職務怠慢のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

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この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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