iPhoneはアプリの審査が厳しく、特殊なOSを使用しているため、ウイルスに感染しにくい傾向にあります。しかし、それでもiPhoneの取り扱いやダウンロードするアプリによってはウイルスに感染することもあります。
iPhoneがウイルスに感染すると、「個人情報を抜き取られた」「金銭情報を盗み取られた」といった被害に遭うため、iPhoneがウイルスに感染しているか確認する方法を知っておくと、iPhoneの挙動がおかしい時に役立ちます。
この記事ではiPhoneにおけるウイルス感染の確認方法や被害調査の手段について紹介します。正しい対処を知り、迅速かつ適切に対応しましょう。
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目次
自力でiPhoneのウイルス感染を調べる・確認する8項目
iPhoneがウイルスに感染していないか、自力ですぐ確認できる項目は次の8つです。
①iPhoneの使用履歴を確認する
スマホが乗っ取られると、個人情報が盗まれるだけでなく、身に覚えのないログイン形跡があったり、アカウント登録があったり、SNSへの身に覚えのない投稿が行われたりします。
iPhoneの使用履歴を確認する方法は、以下のとおりです。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「画面時間」をタップします。
- 「過去24時間/過去7日間」をタップして、使用履歴を確認します。
- 詳細な使用履歴を確認するには、「デバイス使用状況」をタップします。
- 「アプリごとの使用時間」、「通知」、「ピックアップと実行」、「バックグラウンド活動」などの詳細な使用履歴が確認できます。
②データ使用量を確認する
スマホがウイルスに感染している場合、バックグラウンドで動作されると、通信量が増大し、必然的にデータ通信量も増えてしまいます。
iPhoneでデータ使用量を確認する方法は次のとおりです。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「携帯電話」または「モバイルデータ」をタップします。
- 「使用量」をタップします。
- 「現在の周期」で使用されたデータ通信の総量が表示されます。
- 詳細なデータ使用量を見るには「すべてのデータ使用量を表示」をタップします。
ここで、使用量が期待よりも高い場合は、アプリの使用方法を見直すか、データ節約のためにWi-Fiを使用することを検討することをお勧めします。また、キャリアによっては、アプリをダウンロードすることでデータ使用量のモニタリングや通知が可能な場合があります。
③Appライブラリを確認する
iPhoneのホーム画面に移動して、左にスワイプすると、Appライブラリが表示されます。Appライブラリはアプリの使用状況に基づいて、カテゴリ別に整理されています。この中に異質なアプリや身に覚えのないアプリがある場合、ウイルス(マルウェア)に感染している恐れがあります。
④不審な通知や広告を確認する
iPhoneに不審な通知や広告が表示される場合は、ウイルスに感染している可能性があります。不審な通知や広告の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 身に覚えのないアプリやサービスに関する通知
- 不正なリンクやURLが含まれる通知
- アプリのインストールを促す通知
- 個人情報の入力を求める通知
- 不審な画像や動画を含む広告
- クリックすると不正なサイトに誘導される広告
これらの通知や広告が表示された場合、すぐにブラウザを閉じることが推奨されますが、 次々にiPhoneに広告が表示される場合、ウイルス感染の可能性を疑いましょう。情報漏えいなどのリスクが高くなるため、すぐに専門家に相談することをおすすめします。
⑤バッテリーの状態を確認する
iPhoneがウイルスに感染すると、バックグラウンドで個人情報を抜き取ったり、遠隔操作を行うなどするため、通常よりバッテリーが早く消耗します。一方で、バッテリーは充電を繰り返すと劣化が進行するため、長期間使用していても消耗が早まります。
つまり、ウイルス感染によるバッテリー消費か、バッテリーの経年劣化かを切り分けるのに、バッテリーの状態を確認することが有効です。
バッテリーの劣化については、設定から「バッテリーの状態」を確認しましょう。たとえば、最大容量が95%と表示されている場合は、100%フル充電しても実質的には95%しか使用できないということです。Appleでは、フル充電の上限が当初の80%を下回ってしまった場合、「バッテリーが劣化している」と判断しています。
⑥iPhoneのストレージ使用量をチェックする
iPhoneのストレージ使用量をチェックすることで、データの内訳がわかります。
このうち「その他データ」など身に覚えのないものが多い場合、ウイルスに感染している恐れがあります。なお「その他データ」とは、アプリや写真、音楽、メール、メッセージなどのデータ以外の領域を指します。
この「その他データ」には、キャッシュやログが含まれます。これらのデータは、アプリケーションの使用などが原因で増加する場合があるほか、ウイルスなどによってバックグラウンドでの操作が常に行われていると、短期間で「その他データ」が肥大化してしまいます。
iPhoneのストレージ使用量をチェックする方法は以下の通りです。
- iPhoneの「設定」アプリを開く。
- 「一般」を選択する。
- 「iPhoneストレージ」をタップする。
- 画面上部にある「使用済み」と「利用可能」で、iPhoneのストレージ使用量を確認できます。
- 「個々のApp」をタップすることで、各アプリの使用量を確認することもできます。
この方法で、iPhoneのストレージ使用量を確認できます。ストレージ使用量が多い場合は、必要のないデータを削除するなどして、スペースを確保することが重要です。
⑦設定の変更を確認
iPhoneのウイルス感染が疑われる場合、設定が勝手に変更されていないか、特にセキュリティ関連の設定を確認すべきです。確認すべき項目は次のとおりです。
- パスワードと認証
- アカウントとセキュリティ
- アプリケーションの設定
- ネットワークと接続
ウイルス感染の疑いがある場合は、これら設定を慎重に確認し、不正な変更がないかを注意深く調査することが重要です。また必要なら専門家の助けを求めることも考慮してください。
パスワードと認証
- ロック画面: 設定されたPINコードやパスワードが変更されていないか確認します。
- Touch ID/Face ID: 登録された指紋や顔認識の情報が変更されていないか確認します。
- パスコード: iPhoneのロックを解除するためのパスコードが変更されていないか確認します。
アカウントとセキュリティ
- Apple ID: 不正なアクセスがないか、設定変更がないかを確認します。
- 二要素認証: 有効になっていることを確認し、設定が変更されていないか確認します。
アプリケーションの設定
- インストール済みアプリ: 信頼できないアプリがインストールされていないか確認します。不要なアプリは削除します。
ネットワークと接続
- Wi-Fi接続: 不明なWi-Fiネットワークに自動で接続していないか確認します。必要な場合、設定を変更して安全なネットワークに接続します。
- Bluetooth: 不要なBluetooth接続が有効になっていないか確認します
⑧アプリの動作状況を確認する
ウイルスが感染するとユーザーの見えないところで動作するため、アプリを複数開くと、動作が重くなったり、クラッシュして画面が固まることがあります。
iPhoneの容量に余裕があるにも関わらず、普段より動作が重い場合や、強制終了を繰り返す場合は、ウイルス感染が疑われますので、専門家にiPhoneの端末調査を相談してみることをおすすめします。
iPhoneのウイルス感染が疑われるサイン6選
実際にiPhoneがウイルスに感染した場合、次のような症状が表れることがあります。
こうした不自然な兆候がある場合は、ウイルスによる機密情報の漏えいが発生している可能性があるため、すぐに専門家に相談することが重要です。
①iPhoneの再起動が繰り返される
iPhoneが「勝手に電源が落ちる」「再起動を繰り返す」場合、故障ではなく、ウイルスに感染している可能性があります。特に「スマホの容量が圧迫していない」「購入後1年未満」の場合は要注意です。
一方で、iPhoneのデータ容量が圧迫していたり、3年近く使用していると故障の可能性が高くなります。
②iPhoneの動作が不自然に重くなる・バッテリーの消耗が激しくなった
iPhoneを長期間使用していると、経年劣化やキャッシュデータの蓄積などで、動作が重くなることがあります。
しかし、購入から年月が浅く、特段処理が重いアプリを利用していない状況で「不自然に動作が重くなる」「バッテリー消費が激しくなる」「本体が熱を発する」などの不具合が見受けられる場合は、バックグラウンドでマルウェアが動作している可能性があります。
③身に覚えのない通信が行われている
もし身に覚えのない通信が行われている場合、すでにウイルス感染しており、遠隔操作によりサイバー攻撃の踏み台にさせられている可能性があります。
スパムメールの踏み台として悪用させられるなど、知らないうちに加害者になってしまうこともあります。特に、身に覚えのないログイン通知が来ている場合は何らかの情報漏えいが発生している可能性が高いです。
④「ウイルスに感染しました」等の警告が届く
ご注意 – ウイルスが見つかりました!お使いのiPhoneが(13)個のウイルスにより深刻なダメージを受けています! まもなく、iPhoneのSIMカードが破損し、連絡先、写真、データ、アプリケーションなどがダメージを受けます。
iPhoneで、このようなポップアップが表示される場合、偽警告の可能性が高いです。iOSには、ウイルス対策機能が搭載されていないため、ウイルスに感染したことを検知して、警告を表示する機能がありません。また、偽警告のポップアップに記載された電話番号やURLにアクセスすると、詐欺サイトに誘導されることがあります。
詐欺サイトでは、有料アプリのインストールなど促され、従うとクレジットカード情報や個人情報などの情報を詐取される可能性があります。
このような有害なアプリをインスト―ルし、情報を入力したり、アクセス権限を許可してしまった場合、iPhoneをハッキングされ、遠隔操作される可能性が高くなります。
⑤連絡先や写真などのデータが勝手に消えている
連絡先や写真などのデータが勝手に消えている場合、ウイルスによる影響か、いやがらせ目的のハッキングを受けている可能性が考えられます。
「iPhoneが勝手に動作する」「見覚えのないアプリがダウンロードされている」などの不自然な挙動がないか調べてみましょう。
すでに有害なアプリがダウンロードされていた場合、バックグラウンドで情報が抜き取られ、一般には公開されないダークウェブ上のリークサイトで共有されている恐れがあります。iphoneから個人情報が漏洩していないか気になる方は、ウイルス感染や情報漏洩の有無などを調査するフォレンジック調査を受けてみることをおすすめします。
⑥身代金を要求されている
画面がロックされ、身代金を要求されている場合、ウイルスの一種であるランサムウェア(身代金要求型ウイルス)に感染している恐れがあります。
この場合、端末のロックを自力で解除することはできません。また情報が抜き取られている恐れがあるため、詳細な調査が必要になるケースもあります。
ランサムウェアに遭遇したときに取るべき対応は、下記の記事でも詳しく解説しています。
iPhoneがウイルスに感染した場合の対処方法
iPhoneがウイルスに感染した場合、適切な初動対応を行うことで被害を最小限に抑えることが可能です。対処方法は次のとおりです。
端末をネットワークから隔離する
インターネットへの接続を切断することで、攻撃者との通信を遮断し、ウイルスが広がるのを防ぎます。これは、ウイルスに感染した端末が他の端末に感染を広げるのを防ぐ最初の重要なステップです。
アプリのアクセス権限をはく奪する
ウイルスの中にはユーザーの知らないうちにアプリとしてダウンロードされ、個人情報などを第三者に送信するものがあります。
この「スパイウェア」とよばれるタイプのウイルスに感染した場合は、アクセス権限をはく奪し、第三者へのアクセスを中止させましょう。
iPhoneアプリのアクセス権限をはく奪する方法は以下の通りです。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「プライバシー」をタップします。
- 「連絡先」をタップします。
- アクセス権限を剥奪するアプリのスイッチをOFFに切り替えます。
不審なアプリを削除する
身に覚えのないアプリがインストールされている場合、それはマルウェアや不正なソフトウェアの可能性があります。もし身に覚えのないアプリが見つかった場合は、そのアプリをすぐに削除することが推奨されます。
不審なアプリを削除するには、以下の手順で行います。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「ストレージを管理」をタップします。
- 削除したいアプリをタップします。
- 「アプリを削除」をタップします。
一方で、端末の調査を行う場合は、むやみに削除すると、どのようなデータが漏えいしたのかといった重要な情報が失われる可能性があります。調査を行う場合は、端末の電源を落とした状態で専門業者まで対応を相談することをおすすめします。
Apple IDとパスワードを変更する
Apple IDとパスワードを変更することで、攻撃者がApple IDに不正アクセスできなくなるようにすることができます。Apple IDとパスワードを変更する手順は、以下のとおりです。
- デバイスの「設定」アプリを開きます。
- 画面上部に表示されている自分の名前をタップします。
- 「サインインとセキュリティ」をタップします。
- 「パスワードの変更」をタップします。
- 現在のパスワードを入力します。
- 新しいパスワードを入力します。
- 新しいパスワードをもう一度入力します。
- 「パスワードを変更」をタップします。
iPhoneのバックアップを取り初期化する
iPhoneをバックアップしてから初期化するという方法もあります。初期化することで、iPhoneにインストールされているすべてのアプリや設定が消去され、ウイルスを駆除することが可能です。
iPhoneをバックアップするには、以下の手順で行います。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「iPhoneを探す」をタップします。
- 「iPhoneを探すをオフにする」をタップします。
- 「iCloudバックアップ」をタップします。
- 「今すぐバックアップ」をタップします。
iPhoneを初期化するには、以下の手順で行います。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「リセット」をタップします。
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
- 「iPhoneを消去」をタップします。
ただし、初期化すると、iPhoneにインストールされているすべてのアプリや設定が消去されることにご留意ください。iPhoneのデータが消えると困る場合は、別の方法を試しましょう。
iPhoneがウイルス感染していないか調査する
iPhoneが勝手に動作するなどウイルスに感染した可能性がある場合、ウイルスの侵入経路や悪用された脆弱性、被害範囲を正確に把握し、適切にセキュリティを強化する必要があります。
ウイルス感染調査を自力で行うには専門知識が必要になるため、マルウェア感染調査の専門家にフォレンジック調査を依頼することで、ウイルス感染の有無や感染に伴うハッキング・情報漏えいなど被害の全容を把握し、解決につながります。
フォレンジック調査とは
フォレンジック調査とは、電子端末を調査して攻撃の手法や経路を特定し、被害の範囲や影響を詳細に調査するプロセスです。
フォレンジック調査には以下の利点があります。
- 攻撃手法の把握 :攻撃者の手法や侵入経路を理解することで、類似の攻撃を防ぐための対策を講じることができます。
- 影響の評価:被害の範囲や影響を正確に評価することで、復旧作業の優先順位を決定できます。
- 証拠の収集:攻撃の証拠を収集することで、法的手続きや保険請求時に活用できます。また、攻撃者の特定にも役立ちます。
- セキュリティ強化:攻撃を分析し、セキュリティを改善することで、同様の攻撃を未来に防ぐための対策を講じることができます。
特に専門家は、デジタル証拠を分析し、攻撃の詳細を特定する専門知識を持っています。
これにより被害範囲や侵入経路を明らかにし、再発を防ぐための適切な対策を講じることができます。特に緊急の場合は、フォレンジック専門家のアドバイスを得ることが重要となります。
もし次のような疑問がある場合、専門家まで対応を依頼されることをおすすめします。
- 「漏えいによって個人情報が、どの範囲まで流出したのか?」
- 「漏えい情報が他の企業や組織にも影響を及ぼすのではないか?」
- 「インシデントの影響がどれくらい長期間にわたるのか?」
- 「漏えいした情報が悪用される可能性が知りたい?」
- 「問題に対して今後どのような対策を取るべきか知りたい」
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iPhoneのウイルス感染調査にはフォレンジック調査が有効
iPhoneでウイルス感染や遠隔操作などのハッキングが疑われる場合、放置すると、個人情報やパスワードが漏えいし、クレジットカードの不正利用や銀行口座の不正送金などの金銭被害に発展するおそれがあります。
したがって被害の状況を速やかに調査することが求められます。この際、デジタル端末を解析するフォレンジック調査が役立ちます。フォレンジック調査とは、主にパソコンやスマートフォンなどの電子端末に記録されたデータから、インシデントの原因や状況を解明する調査のことです。
フォレンジック調査では、漏えいの経緯、漏えいした個人情報の種類や件数、被害の範囲など、被害の実態を把握することができます。
ただ、フォレンジック調査を行うには、コンピューターやネットワークの専門的な知識と技術が必要です。専門的なノウハウを持たない中で、個人ないし自社のみで調査を行うと、実態を正確に把握できない可能性が高まるだけでなく、取引先や行政等へ報告が必要な場合、 自社調査のみだと信憑性が疑われ、さらなる信用失墜につながる危険性があります。
私たちデジタルデータフォレンジック(DDF)には、官公庁、上場企業、捜査機関等を含む幅広いインシデントに対応経験がある専門エンジニアが多数在籍しており、これまで32,377件以上のインシデント被害を調査してきました。まずはお気軽にご相談ください。24時間365日体制で相談や見積もりを無料で受け付けております。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています
- 「身に覚えのないログイン履歴がある」
- 「外部からの不正なアクセスが検出された」
- 「不審なメールを送受信している」
- 「通信量が異常に増加している」
- 「パスワードが変更されている」
企業でこのようなインシデントが発生した場合、マルウェア感染や不正アクセスが疑われ、情報が漏えいしている恐れがあるため、被害範囲や感染経路を調べることが大切です。
特に2022年4月施行の「改正個人情報保護法」では、金銭的被害が生じるおそれのある個人データの漏えい等が発覚した場合、法人に以下の義務が課せられました。
- 個人情報保護委員会への報告:当該企業は、個人情報保護委員会に漏えいの報告を行う。
- 当該個人に対する通知:当該企業は、個人情報漏えいの被害を受けた個人に通知を行う。
したがって被害調査を行うことは、再発防止のためだけでなく、個人情報取扱事業者の義務でもあります。
仮に措置命令違反や個人情報の不正流用が発生した場合、最高で1億円の罰金が科せられる可能性もあります。
そこで情報漏えい時、どの情報が、どのように漏えいしたのかを調査し、今後の対応や予防策を考える必要があります。
ただし、被害の調査を行う場合、法的知識や専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難であるため、フォレンジック専門家と提携して調査することをおすすめします。
フォレンジック専門家は、インシデントの原因や範囲を特定する検証作業に秀でており、感染源の特定はもちろん、公的に使用できる報告資料を作成でき、被害を未然に防ぐ有効な対策を講じることができます。
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【補足】iPhone(iOS)にウイルススキャン機能がない理由
iPhone(iOS)にはウイルススキャン機能がありません。なぜなら一般的に、iPhone(iOS)は高いセキュリティ機能を備えており、標準的な使用状況ではウイルス感染のリスクが非常に低いからです。その理由をまとめると、次のとおりです。
- iOSにはウイルスを無効化する機能がある
- iOSアプリはApp Storeによる厳格な審査を通っている
- OSのソースコードが公開されていない
- 定期的にアップデートされる
- App Storeによる厳格な審査がある
しかし稀に新たな脅威や脆弱性が発見されることがあります。もしも問題が解決せず、深刻な懸念がある場合、サイバーセキュリティの専門家まで相談することを検討しましょう。
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iOSにはウイルスを無効化する機能がある
iOSにはウイルスを無効化する「サンドボックス」という機能が搭載されています。
「サンドボックス」とは、iOSから仮想的に隔離された領域のことを指し、この領域内で動作するプログラムは、外部との通信や一部の命令の実行が制約されます。
iPhoneでは、アプリケーションが実行される際、サンドボックスで動作するため、パソコンで感染するウイルスでもiPhoneでは感染せず、ウイルスが悪意ある動作を実行することは原則不可能とされています。
出典:Apple
iOSアプリはApp Storeによる厳格な審査を通っている
通常、iPhoneではApp Storeからしかアプリをダウンロードできません。またApp Storeにアプリを公開するためには、厳格な審査が行われ、アプリが一定の基準を満たしているかどうかが確認されます。
これらの基準をクリアしない場合、App Storeへの掲載が拒否されることがあります。たとえばユーザーの個人情報やデバイスのデータを不正に収集するアプリ、あるいはマルウェアやウイルスを含むアプリなどは審査を拒否されます。
ただ、一部ユーザーはiOSを脱獄することがあり、これによってiOSのセキュリティ機能が無効化されると、不正なアプリケーションがインストールされる可能性があります。
仮に、iPhoneがウイルス感染し、個人情報の漏えいや、ウイルスによる被害を把握したい場合、サイバーセキュリティの専門家に相談することをおすすめします。
OSのソースコードが公開されていない
iOSのソースコードは非公開です。これはセキュリティ上の観点からいくつかの利点をもたらしています。たとえば攻撃者は通常、オープンソースのコードを分析してセキュリティ上の脆弱性を見つけることがありますが、システムの内部構造や仕組みについて正確な情報を得ることが難しいiOSでは、この手口は通用しません。
定期的にアップデートされる
新しいマルウェアが登場した場合、iOS自体がアップデートされ、既知の脆弱性が修正されます。アップデートを適用することで、最新のセキュリティ機能を利用でき、ウイルス感染リスクが低くなります。
iPhoneがウイルスに感染しないための対策8選
iPhoneがウイルスに感染しないための対策は次のとおりです。
パスワードを定期的に変更する
不正利用を防ぐためには、パスワードの定期的な変更は必須です。しかし、それだけでは対策が不十分です。まずパスワードは単語の組み合わせでなく、ランダムな文字列を使用することをおすすめします。また同じパスワードを複数サイトで使用しないようにしましょう。
また2段階認証を有効にすることで、ログイン時にパスワードに加えて、別の認証コードを入力する必要があります。これにより、乗っ取りを防ぐことができます。
iPhoneの2段階認証を設定する方法
更にセキュリティを強化したい場合は、iPhoneの2段階認証を設定しましょう。2段階認証を設定すると、パスワードを攻撃者に知られても、アカウントにアクセスできないようになります。以下は、iPhoneの2段階認証を設定する方法とそのメリットの概要です。
- iPhoneの「設定」アプリを開きます。
- 「iCloud」をタップします。
- 「アカウント」をタップします。
- 「パスワードとセキュリティ」をタップします。
- 「2要素認証」をタップします。
- 「続ける」をタップします。
- 電話番号を入力して「次へ」をタップします。
- SMSで送信された確認コードを入力して「次へ」をタップします。
- 2段階認証が有効になります。
ただし、アカウントが乗っ取られ、パスワードが勝手に変更されている場合には、まずパスワードを再設定し、アカウントのログイン履歴を確認しましょう。もし不審なアクセスがあった場合には、サービス提供元に相談し、アカウントを停止することを検討しましょう。
脱獄 (ジェイルブレイク) しない
iPhoneのプログラムを改変して、iPhoneの制限を取り除く「脱獄」(ジェイルブレイク)を行うと、セキュリティが脆弱になり、ウイルス感染につながることがあります。
iPhoneを脱獄 (ジェイルブレイク)すると、非正規ルートのアプリをインストールできますが、中には情報や金銭窃取を目的とした、悪意あるアプリもあります。非正規ルートのアプリをインストールすると、ウイルス感染のリスクが高くなりますので注意してください。
App Store以外のアプリはインストールしない
iPhoneに新しくアプリをインストールする際は必ずApp Storeを利用しましょう。App Storeではアプリを販売する前に審査に通過する必要があるため、ウイルス感染やハッキングなどを目的とした悪質なアプリが流通しにくい環境です。
ただし、App Storeの審査も完璧ではありません。アプリをダウンロードする際には、アプリの概要や機能、必要となる権限などの説明を必ず確認しましょう。必要のない権限を要求するアプリは、ウイルスが含まれている可能性があるため、インストールしない方がよいでしょう。
中にはアプリの説明と更にアプリユーザーのレビューがあれば事前に読んでおくことをおすすめします。
最新のiOSとアプリケーションを使用する
スマホがウイルスに感染すると、個人情報を盗まれたり、機密情報が流出したりすることがあります。そのため、スマホを安全に使うためには、アプリやOSを最新の状態に保つことが大切です。
また、不審な動作が見られた場合には、すぐに専門家に相談することも必要です。さらに、定期的にウイルス対策ソフトを導入するなど、クリーンな環境に近づけることで、ウイルス感染のリスクを最小限に抑えることができます。
怪しいサイトを閲覧しない・リンク先をチェックする
怪しいサイトのリンクをクリックすると、ウイルスに感染する可能性があるため、注意が必要です。特に「ハッキングされています」などハッキングやウイルス感染の偽警告に従ってアプリをダウンロードしたところ、身に覚えのないメールが送られたり、フリーズが頻繁に発生するようになった場合、ウイルス感染調査も視野に入れておきましょう。
信頼できないフリーWiFiに接続しない
FreeWi-Fiを使用する場合には、セキュリティ上のリスクに注意しなければなりません。
たとえばFreeWi-Fiには、怪しいWi-Fiが混じっていることがあります。iOSのWi-Fiセキュリティに脆弱性がある場合、防御が突破されるおそれがあるので、気をつけましょう。
また攻撃者は、周辺店舗や交通機関を装った偽のFreeWi-Fiを作成することがあります。これにより、フィッシング攻撃やマルウェアの攻撃にさらされる可能性があります。したがって、FreeWi-Fiに接続する前に、信頼できるものを選ぶことが重要です。
市販のセキュリティツールをインストールする
iPhoneはウイルスに感染しにくい仕組みですが、ウイルスに感染する危険性があるサイトやWi-Fiへのアクセスを警告するセキュリティアプリもあります。セキュリティを強化しておきたい場合は、App Storeから市販のセキュリティツールをインストールしましょう。
パソコンもウイルス対策を行う
iPhoneをウイルスに感染したパソコンに接続すると、パソコンに感染していたウイルスがiPhoneにも感染することがあります。
パソコンを介してiPhoneの充電などを行う場合は、パソコンがウイルスに感染していないか、接続前に調べておきましょう。
まとめ
iPhoneがウイルスに感染すると、当人のみならず、関係者まで被害が及ぶ可能性があるため、常日頃からウイルス感染を防ぐ基本的な対策方法を周知・徹底するとともに、ウイルス感染が発生してしまった場合の対応方法や相談先も事前に整理しておきましょう。
よくある質問
対応内容・期間などにより変動いたします。
詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。
可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。
もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。