情報セキュリティ対策とは、「情報を管理するシステム、ないしシステム内で扱われるデータを、不正アクセスやサイバー攻撃から保護すること」を指します。
組織や企業が保有する機密情報が漏えいした場合、業務の継続性に影響が出るだけでなく、悪意を持つ者に悪用され、被害が拡大する恐れがあります。
この際、適切な情報セキュリティ対策をおこなうことで、仮にインシデントが発覚した場合でも、早期発見・対応が可能となり、被害を最小限に食い止めることができます。
この記事では、代表的なセキュリティリスクを説明するとともに、それぞれのリスクに合わせた対策について解説します。自社の体制に合わせた、適切な対策を実施しましょう。
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目次
情報セキュリティ対策の基本とは
情報セキュリティ対策は「情報システムやデータを不正なアクセスや攻撃から保護する対策」です。情報セキュリティ対策は、すべての組織と企業にとって欠かせないものとなって
2022年には改正個人情報保護法が施行され、企業はこれまで以上に徹底的な情報セキュリティ対策を求められるようになりました。
この項目では、基本的な情報セキュリティ対策について解説していきます。
- リスクアセスメント
- 小まめなアップデートとバックアップ
- インシデントを想定した社内体制の構築
- セキュリティポリシーの策定と定期的なレビュー
リスクアセスメント
主要な情報セキュリティ対策としては「リスクアセスメント」が挙げられます。これは情報システムやデータに対してどのような脅威やリスクがあるかを洗い出し、その脅威が、どの程度の影響をおよぼす可能性があるかを評価することです。
たとえば「古いOSを使用している」「修正パッチの適用されていないソフトウェア」などセキュリティに不備がある場合、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクが高まります。早急に対策しなければなりません。
しかし、リスクアセスメントを包括的に行う場合、専門知識や経験が必要です。自社で対応すると、潜在的なリスクを見逃す可能性があるため、適切な対策を行うには、サイバーインシデントの対応経験も豊富なセキュリティの専門家に相談することが極めて重要です。
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小まめなアップデートとバックアップ
情報セキュリティ対策の中でも、小まめなアップデートとバックアップは必須です。
アップデートとは、ソフトウェアを最新版に更新することを指します。
たとえば脆弱性が発覚した時に配布されるパッチの適用もアップデートに当てはまります。これにより、ゼロデイ攻撃をはじめ脆弱性攻撃を出来るかぎり防御することができます。
またバックアップは、システムやデータを定期的にバックアップすることです。
これによりランサムウェアによるデータの消失・暗号化、データ改ざんなどのインシデントが発生した際の迅速な復旧に取り組むことができます。
インシデントを想定した社内体制の構築
セキュリティ対策を実施していても、100%インシデントを避けることは出来ません。そのため、インシデントが発生した場合に備えた社内体制の構築が必要です。
具体的な社内体制の構築は、次のとおりです。
- 「インシデント対応チームの設置」
- 「インシデント発生時の対応フローの策定」
- 「情報共有の仕組みの整備」
- 「フォレンジック調査の提携先策定」
企業が情報資産を守るために講じるべき社内体制の構築には、これ以外にも様々なものがあり、たとえば認証システム導入、セキュリティ運用、ISMS認証取得などが挙げられます。
セキュリティポリシーの策定と定期的なレビュー
セキュリティポリシーは、組織内のセキュリティ方針を定めたものです。
ポリシーの策定にあたっては、リスクアセスメントにより、潜在的なリスクを包括的に理解したうえで、組織の特性、ないし業務内容に合わせたものにする必要があります。
またポリシーの策定とともに、定期的なレビューと更新を行うことで、常に最新の脅威に対応できるようにしましょう。もちろん一連の対応には、組織全体の協力が必要不可欠です。セキュリティに関する意識を高めるためにも、周知と啓発を行いましょう。
情報セキュリティ対策が重要な理由
機密情報を保護するために、情報セキュリティは非常に重要です。適切な対策を講じなければ、経済的損失、信用の失墜、風評被害などが起こることがあります。
ここでは情報セキュリティ対策が重要である理由について紹介します。
データ漏えいの防止
情報持ち出しや不正アクセスなどによるデータの漏えいは、組織にとって大きなリスクとなります。たとえばデータが外部に流出すると、顧客や取引先との信頼関係が破綻する恐れがあるだけでなく、法的な問題を引き起こすことがあります。
2022年4月には「改正個人情報保護法」が施行され、1件以上の個人データの漏えい等またはその発生した恐れがある場合、1件からでも報告と通知が法人に義務づけられました。
命令違反には最大1億円以下、報告義務違反には最大50万円以下の罰金が科せられます。
組織や法人は、不適切な対応を取らないためにも、セキュリティ対策を強化するにあたって、セキュリティ専門家と提携することが重要です。
セキュリティ専門家は、最新技術や脆弱性について知見を持ち、企業のセキュリティ問題を正確に把握し、対策を提案することができます。またセキュリティ専門家はインシデントが発生した場合にも迅速にとるべき流れを提案し、被害を最小限に抑えることができます。
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サイバー攻撃への対策
サイバー攻撃は日々進化しており、標的型攻撃やランサムウェアなどの攻撃手法が悪質化し、被害は深刻化しています。
サイバー攻撃の対策を怠ると、サービス停止など、組織に大きな損害を与える可能性があるため、適切なセキュリティ対策を実施することで、攻撃者が組織に侵入するのを防ぎ、機密情報や顧客情報を守ることができます。(個人の場合、ソフトウェアの更新、セキュリティ機器の使用、強力なパスワードの作成が推奨されます)
前述したように、現在、多くの企業は、サイバーセキュリティに関する規制要件を遵守する必要がありますが、適切な対策をおこなうことで、法的リスクを軽減することができます。
法的規制の遵守
現代のビジネス環境では、データ保護に関する法的規制がますます厳しくなっています。とくに、金融機関や医療機関などの個人情報を取り扱う業界では「個人情報保護法」や「次世代医療基盤法」など、さまざまな法的義務が課されています。
たとえば、個人情報保護法では、情報収集、利用、提供、廃棄など全ての段階において、適切な技術的・組織的措置を講じることが求められます。とくに情報漏えいなどのインシデントが発生した場合、速やかに報告し、適切な対応を取らなければなりません。これらの法的規制を遵守することは、ビジネスの信頼性を高め、法的リスクを回避するために重要です。
顧客や取引先からの信頼関係の維持
情報セキュリティ対策は、顧客や取引先からの信頼を維持するために不可欠な要素の一つです。しかし、企業が顧客情報を漏えいさせた場合、企業と顧客の信頼関係が損なわれ、企業のビジネスに悪影響を与える可能性があります。したがって、組織は、セキュリティ対策を強化することで、顧客や取引先からの信頼を維持することが重要です。
インシデントを想定した社内体制の構築
セキュリティインシデントが発生した場合、社内に非常時の対応体制を構築しておくと、迅速な復旧ができ、被害を最小限に抑えることができます。しかし、セキュリティ人材の採用を含め、社内で体制を構築することは容易ではありません。
そのため、サイバーセキュリティに精通した専門家のサポートも受けながら対応できるよう、社外のリソース活用も見越した体制を構築することが重要です。
あらかじめサイバー攻撃対策の専門家に相談することで、未然に攻撃を防止する対策はもちろん、体制の構築をサポートすることができます。
当社は累計約2.4万件ものサイバーインシデント対応実績があり、情報漏えいを引き起こさないための対策方法など豊富な知見を有しています。当社のサイバーセキュリティ専門家が、事前の予防から万が一の対応まで徹底サポートいたします。
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代表的なセキュリティリスク
組織における代表的なセキュリティリスクとしては次の5つが挙げられます。
- ウイルス感染
- 不正アクセス
- パスワードクラック
- フィッシング詐欺
- 情報漏えい
- 災害などによる機器障害
このような被害を未然に防ぐためにも、情報セキュリティ対策の専門家に相談することで、専門家の視点から適切な対策を行うことができます。当社では、インシデント対応のプロがお客様の環境をお伺いしたうえで、適切な情報セキュリティ対策をアドバイスしております。お気軽にお問い合わせください。
ウイルス感染
ウイルス感染は、コンピュータやネットワークシステムのセキュリティにおいて最も基本的なリスクの一つです。ウイルスは、悪意のあるコードやプログラムであり、コンピュータシステムに侵入して様々な被害をもたらします。
コンピュータウイルス感染によるリスクは、非常に多岐にわたります。たとえばウイルスに感染したコンピュータがネットワークに接続されている場合、他のコンピュータに感染し、複数のコンピュータがダウンする可能性があります。ウイルス感染を未然に防ぐには、ウイルス対策ソフトの導入や、定期的なウイルススキャンの実施などが有効な対策となります。
不正アクセス
企業のネットワークに保存されている顧客情報や社外秘の技術情報など「情報資産」はハッカーにとって狙われやすく、脆弱性を悪用されて、外部に漏えいする恐れがあります。
情報資産への不正アクセス、および外部への流出を未然に防ぐには、情報セキュリティ対策に力を入れることが必要です。しかし情報セキュリティ対策は、一面的な防御だけでなく、専門家と提携して「入口対策」「出口対策」「内部対策」など多層防御が必要不可欠です。
もちろん、個々人のリテラシーに依存しない、包括的なセキュリティポリシーの策定を並行して行っておきましょう。この際、専門家は不正アクセスの最新情報やトレンドを把握しているため、それに基づいた適切な対応策を提供することができます。
当社では累計約2.4万件のご相談実績を数え、セキュリティインシデントの対応を数多く行ってきました。当社ではセキュリティ上のリスクを可視化し、万が一の場合にも迅速かつ的確な対応を行うことができます。まずはお気軽にご相談ください。
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パスワードクラック
パスワードクラックとは、不正にパスワードを解読する行為です。一般的に、単純なパスワードや短いパスワードを使用していると、不正アクセスのリスクが高まります。パスワードクラックは、個人情報の漏えいやシステムの破壊などの被害を引き起こすことがあります。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、クレジットカード情報などを盗むために、悪意ある第三者が偽サイトや偽メール・SMSを使用する手口です。
一度被害を受けると、個人情報漏えいや金銭的な損失など、深刻な被害につながることがあるため、オンラインでのセキュリティには常に注意が必要です。
フィッシング詐欺の発生を防ぐためには、信頼できるウェブサイトからしか情報を入力しないようにしましょう。たとえば自分の情報を入力する前に、ウェブサイトのURLを確認することも大切です(偽サイトには、本物そっくりのURLがつけられることがあります)。
情報漏えい
情報漏えいは、企業や個人が保有する機密情報が外部に漏えいすることを指します
情報漏えいは、「社員の不注意」「管理体制の不備」「サイバー攻撃」などによって引き起こされます。情報漏えいを防ぐためには、アクセス権限の設定、社員教育などが重要です。
災害などによる機器障害
自然災害による機器障害が発生してしまった場合、業務が停滞しやすくなります。
この際、顧客からの信頼を失い、競合他社に市場を奪われるなど、組織にとって甚大な影響が出ることがあります。またデータ消失により、業務継続が困難になり、組織の存続が危うくなる可能性もあります。
このような問題を回避するためには、機器障害が発生した場合に備えて、迅速に復旧するための計画を策定することが必要です。例えば、バックアップシステムの整備や、サーバーの冗長化などが考えられます。また、復旧作業の計画や手順を策定し、関係者に周知徹底することで、迅速かつ正確な復旧作業を行うことができます。
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サイバー攻撃に対しては入口・内部・出口対策を徹底
現在の不正アクセス・サイバー攻撃は、より巧妙で複雑なものとなっており、従来のセキュリティソフトでは対策が追いつかなくなっています。
そのため、ネットワークの入口・内部・出口で、多層防御を行う必要があります。
入口対策(ファイアウォール)
入口対策は、マルウェアの感染自体を予防するために、外部からの不正アクセスを防ぐことが目的です。このためには、ファイアウォールの導入が必要です。
ファイアウォールは、企業や組織のネットワーク内に設置され、不正なアクセスや攻撃から保護するためのセキュリティシステムです。個人でも、パソコンやスマートフォンにファイアウォールを設置することで、個人情報の漏えいや被害を防ぐことができます。
内部対策(EDR・サンドボックス)
内部対策では、ネットワーク内部でウイルスや不正通信などの脅威情報を検知し、外部サーバーに機密情報を送信するのを防ぐための対策を取ります。
代表的な内部対策製品に「EDR」(Endpoint Detection and Response)があります。EDRはエンドポイント(端末)における脅威検出・対応システムのことを指します。
EDRの特徴は次のとおりです。
- EDRは、エンドポイント(端末)に専用のソフトウェアをインストールし、ネットワーク内の活動から脅威を検出、適切な対応を行います。
- EDRは、従来のウイルスソフトウェアやファイアウォールとは異なり、侵入や攻撃が発生した後に脅威を検出することができます。
- EDRは、高度な脅威やマルウェアに対しても検出率が高く、攻撃の段階的な解析や、攻撃後の復旧・対応までを行うことができます。
また、あわせて「サンドボックス」も有効な内部対策です。
サンドボックスでは、不明なプログラムやファイルを実行する際に、仮想的な環境(検疫領域)を作り出して実行する技術や仕組みのことを指します。これにより、不正なプログラムがシステムに侵入することを防ぐことができます。
出口対策(DDHBOX)
標的型攻撃を防ぐにはさまざまな手段がありますが、重要なのが「出口対策」です。
従来の2つの対策では、巧妙化する未知のマルウェアを完全に防ぐことはできません。新しいウイルスパターンが認知されなかったり、攻撃者間通信を遮断できなかったりと不確定要素が多く、莫大な労力や費用がかかることがあります。しかも、標的は大企業だけではなく、中小企業も大企業の取引情報を狙って標的にされるケースが増加しています。
そのため、出口対策をしっかり行っておくことが重要です。なぜなら、万が一入口が突破されたとしても、出口の段階で機密情報等の漏えいを防ぐことができるからです。
当社が提供するDDHBOXは、ネットワーク内に設置するだけで即時に不正通信を検知し、自動ブロックします。また、DDHBOXは、定期的に脅威情報を収集し、最新の脅威に対応することができるため、常に最新のセキュリティ対策が行われます。
DDHBOXも含めた、適切な多層防御の対策内容、サイバー攻撃対策の見直し等も、無料で受付ています。お気軽にご相談ください。
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情報セキュリティ対策を実施する際におさえるべきポイントとは
情報セキュリティ対策を実施する際、想定しうるインシデントに対して、適切な対策を事前に準備しておくことが大切です。しかしながら、それぞれのインシデントには、押さえておくべきポイントが異なります。
よって、ここからは組織がとるべき対策について、下記に列挙したインシデントごとに、順を追って解説していきます。
ウイルス感染対策ですべきこと
ウイルス感染による被害を防ぐためには、複数の手段を用いることが重要です。
以下に、ウイルス感染対策の方法をいくつか紹介します。
- アンチウイルスソフトの導入・更新
- 不正プログラムの検知・削除
- 教育・トレーニング
アンチウイルスソフトの導入・更新
感染対策として最も基本的な手段は、悪意のあるソフトウェア(マルウェア)を検知・削除するための「アンチウイルスソフト」の導入・更新です。
個人や小規模の事業者であれば、インターネット上からダウンロード可能なフリーソフトや有料ソフトを購入することができます。これらソフトは比較的低コストで入手できるため、手軽な導入が可能です。また、大企業では、アンチウイルスソフトの導入を、サイバーセキュリティの専門家に依頼することがあります。この場合、専門家が導入から設定、運用までをトータルにサポートすることができ、高セキュリティの環境を実現することができます。
ただし、ウイルスの種類は日々変化しているため、アンチウイルスソフトを常に最新の状態に保つことが求められます。
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不正プログラムの検知・削除
ウイルス感染によってインストールされた不正プログラムは、盗聴や情報漏えいなど、多岐にわたる被害を引き起こすことがあります。不正プログラムを検知・削除するためには、アンチウイルスソフトを導入し、コンピュータを定期的にスキャンすることが必要です。
教育・トレーニング
ウイルス感染対策にはオフラインにおける教育・トレーニングも大切です。
従業員に対して、不正プログラムについての認知度を高めることで、ウイルス感染のリスクを減らすことができます。具体的には、メールの添付ファイルや、不審なWebサイトへのアクセスに注意するように指導することが有効です。
また教育・トレーニングは、定期的に継続的に行うことが望ましいです。そのため、社内のセキュリティ担当者が定期的な教育・トレーニングを実施することが重要です。
不正アクセス対策ですべきこと
不正アクセス対策において重要なことは、セキュリティを強化し、不正アクセスを検知する仕組みを整えることです。
ここでは代表的な不正アクセス対策を下記のとおりご紹介します。
- セキュリティ設定の強化
- システムログの監視・分析
- 不正アクセスの検知・対応プロセスの策定
セキュリティ設定の強化
不正アクセスに対する対策においては、まずセキュリティ設定の強化が必要です。これは、パスワードの管理やセキュリティホールの修正、OS・ファイアウォール・ネットワークの設定見直しなどを指します。
これらの設定が適切に行われていないと、外部からの攻撃を防ぎきれません。またUTMやアンチウィルスソフトなど、セキュリティソフトの管理が適切か、または不足しているセキュリティ設計がないかを正しく確認するには、サイバーセキュリティに精通した専門家との提携が重要です。
サイバーセキュリティの専門家は、最新のセキュリティ技術や脅威情報を常に把握しており、セキュリティ設計・診断において高い専門性を発揮します。
セキュリティインシデントが発生した際には、専門家による迅速な対応が可能となるため、被害の拡大を防ぐことができることから、適切なセキュリティを行う場合、サイバーセキュリティの専門家に相談しましょう。
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システムログの監視・分析
不正アクセスを検知するためには、システムログの監視・分析が必要です。
システムログには、ログインの履歴や操作の履歴などが記録されており、不正アクセスに関する情報も含まれています。システムログの監視・分析には、セキュリティ情報・イベント管理(SIEM)ソフトウェアの導入が効果的です。
不正アクセスの検知・対応プロセスの策定
不正アクセスの検知・対応プロセスを策定することも重要です。
これは、不正アクセスの検知から対応までの流れを定めることで、迅速かつ適切な対応ができるようにするためです。不正アクセスの検知には、セキュリティ専門家による監視や、不正アクセス検知ソフトウェアの導入が有効です。
パスワードクラック対策ですべきこと
パスワードクラック対策には「長く複雑なパスワードを設定する」「同じパスワードを複数のアカウントで使用しない」ことが重要です。
ここでは代表的なパスワードクラック対策を下記の通り解説します。
- パスワードポリシーの策定・遵守
- パスワードの定期的な変更/HIBPでのチェック
- 二要素認証の導入
パスワードポリシーの策定・遵守
パスワードクラックを防ぐためには、パスワードポリシーの策定・遵守が必要です。パスワードポリシーとは、パスワードの強度や定期的な変更などを規定したものです。パスワードポリシーの策定には、セキュリティ専門家による設計や、パスワードポリシーの検証が必要です。
パスワードの定期的な変更/HIBPでのチェック
パスワードの定期的な変更は個人情報を保護する上で重要です。パスワードは個人情報を保護するために重要ですが、不正に侵入された場合、個人情報が漏えいする危険があります。
なお、パスワードの管理に不備がないかをチェックするオンラインツールとして「Have I been pwned」があります。HIBPは、過去のデータ漏えい事件で流出したメールアドレスやパスワードが含まれるデータベースを検索し、自分のアカウント情報が流出している可能性があるかどうかを調べることができます。
自分のアカウント情報が流出している場合は、そのアカウントのパスワード変更を行いましょう。また、同じパスワードを複数のサービスで使用している場合は、すべてのサービスでパスワードを変更する必要があります。いずれにせよパスワードの変更と、HIBPでのチェックは、セキュリティを保つためにも定期的に行っておきましょう。
二要素認証の導入
二段階認証とは、ユーザーがログインする際に、パスワード以外の別の認証方法(例:SMSでのコード送信、アプリを用いたワンタイムパスワード生成、指紋認証など)を必要とするセキュリティ機能のことです。
二段階認証が導入されている場合、攻撃者がユーザーのパスワードを盗んだとしても、ユーザーに送信されるコードを知らなければ、アカウントの乗っ取りは、困難となります。
企業においても、社員のパスワードが不正に入手された場合、社内システムが不正にアクセスされる危険性があるため、社員のIDとパスワードに加えて、二段階認証を導入している例が目立ちます。二段階認証を様々な場面で活用し、セキュリティの強化を図りましょう。
フィッシング詐欺対策ですべきこと
フィッシング詐欺に遭わないためにも、不審なリンクをクリックしたり、偽サイトからメールアドレスやパスワードなどの情報を入力することは避けましょう。
ここでは代表的なフィッシング詐欺対策を解説します。
- 社員の教育・トレーニング
- フィッシングメール対策ツールの導入
- フィッシングメールの報告先の明確化
社員の教育・トレーニング
フィッシング詐欺は、社員が不正なリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすることで、組織内の情報を不正に入手される危険がある攻撃手法です。
社員には、フィッシング詐欺のリスクについて教育・トレーニングを実施することが重要です。具体的には、フィッシング詐欺の仕組みや手口について、警戒心を高めるための情報提供を行い、リスクがある場合の報告ルートについても明確に伝えることが必要です。
フィッシングメール対策ツールの導入
フィッシングメール対策ツールは、不正なメールを自動的に検出し、不正なリンクや添付ファイルを特定することができます。さらに、フィッシングメールに対する予防措置を講じることで、不正なメールを防止することができます。
フィッシングメールの報告先の明確化
万が一不正なメールを受信した場合、情報セキュリティ部門やセキュリティ担当者などに明確に伝え、不正なメールが受信された場合に迅速に対処することが必要です。
言い換えれば、不正なメールを受信した場合、あらかじめ報告先が明確であることが重要となってきます。また不正なメールを受信した場合、情報セキュリティ部門が広く周知・<警告することで、組織全体のセキュリティを向上させることができます。
情報漏えい対策ですべきこと
企業や組織は次のような情報を保有しています。
- 顧客情報:顧客の氏名、会社名、電話番号、購買履歴など
- 社内で使用しているID・パスワード情報
- 従業員の個人情報:評価、給与などの人事情報
- 財務資料:損益計算書や貸借対照表など
- 研究・開発情報:社外秘の情報
上記のようなデータの漏えいを防ぐには、サイバーセキュリティ対策はもちろん、情報の不適切な持ち出しを厳禁にするなど適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。
ここでは代表的な情報漏えい対策を下記に沿って解説します。
- ポリシーの策定・遵守
- 機密情報の暗号化
- USBやクラウドストレージの使用制限
- 資料、メディア、機器の廃棄ルールの徹底
ポリシーの策定・遵守
情報漏えいは企業にとって致命的なリスクです。そのため、情報漏えい対策ポリシーを策定し、遵守することが重要です。対策ポリシーには、「社員の教育」、「定期的な監査」、「情報漏えい時の」対応手順などが含まれます。
ポリシーを策定する際は、社員や関係者の意見を取り入れ、適切な内容にすることが重要です。また、ポリシーの遵守を確認するために、定期的な監査を実施し、違反行為に対する厳格な処分を行うことも大切です。
機密情報の暗号化
機密情報は、万が一漏えいした場合、重大な損失をもたらす可能性があります。そのため、機密情報を暗号化することが求められます。
暗号化により、情報を保持するだけでなく、万が一漏えいした場合でも、外部の人間よる情報の悪用を防止できます。ただし、暗号化を実施する場合には、適切な鍵管理が必要であることに注意が必要です。
USBやクラウドストレージの使用制限
USBやクラウドストレージなどの外部メディアは、持ち出しや紛失などで、情報漏えいの大きな原因となることがあります。社員が個人的に使用することで、企業の重要な情報が外部に漏れる可能性があるため、社内に持ち込まないなど使用制限が必要です。
資料、メディア、機器の廃棄ルールの徹底
不要になった資料やメディア、機器を適切に廃棄しない場合、情報漏えいのリスクが発生することがあります。例えば、紙の資料を不用意に捨てた場合、誰でも閲覧できる状態になってしまいます。そのため、適切な廃棄方法を選び、プライバシー保護のために重要な情報を含む資料はシュレッダーで破棄することが望ましいでしょう。
また、メディアや機器を廃棄する場合、データを完全に消去する必要があります。データ消去ソフトウェアを使用するか、磁気を破壊することでデータ復元を防止することができます。これらの対策を講じることで、情報漏えいのリスクを最小限に抑えることができます。
機器障害の対策ですべきこと
データを保存している機器は消耗品です。障害が発生すると、データが消失する恐れがあるため、以下の対策が重要となってきます。
- バックアップ
- 無停電電源装置の設置
- 設備の安全管理を徹底
バックアップ
バックアップは災害や機器障害からデータを守るための基本的な対策です。
万が一、サーバーがダウンしたりデータが消失した場合、バックアップがあればすぐに復旧できるため、ビジネスの継続性を確保することができます。バックアップの頻度は、データの重要度に応じて決めておきましょう。
バックアップの具体的な手段としては、「サーバー内でのバックアップ」、「外部のストレージや、クラウド上でのバックアップ」など、様々な方法があります。
また、バックアップの取得後は、必ず動作確認を行うことが重要です。バックアップは、データ損失やサービス停止による損害を最小限に抑えるために、常に行っておきましょう。
無停電電源装置の設置
無停電電源装置(UPS) は機器障害対策の重要な一つです。これは、突然の停電や電圧の低下、高波形などの電力トラブルが発生した場合にも、機器の電源を維持することができます。これにより、電源障害によるシステムの停止やデータの損失を防ぐことができます。
例えば、大規模災害により停電が発生した場合でも、UPSによって一定時間電源を供給することができます。また、UPSには電源の監視機能があり、電力トラブルが発生した場合には自動的に機器の電源を切断することができるため、機器を安全に保護することができます。
設備の安全管理を徹底
設備の安全管理を徹底することは、機器障害対策の基本です。
設備の不適切な管理により、物理的な機器の故障や破損が発生することがあります。そのため、適切な安全管理を徹底する必要があります。
設備の安全管理には、以下のような対策が挙げられます。
- 設備の定期的な点検やメンテナンスの実施
- 設備の取り扱いマニュアルの作成と徹底した教育・研修
- 設備の利用に際してのセキュリティポリシーの策定と徹底した遵守
- 設備の適切な設置場所の選定と管理
設備の安全管理を徹底することは、機器障害を未然に防ぐための重要な手段であり、セキュリティ対策に欠かせません。設備の点検・メンテナンスや適切な取り扱いの研修などを通じて、設備の長寿命化や安全確保に務めましょう。
情報セキュリティ対策を行う場合、専門業者に相談する
サイバー犯罪やマルウェアは絶えず進化している一方、国内の多くの企業ではセキュリティ対策が追い付いていないのが実情です。
ウイルス対策ソフトやUTM等の複数のセキュリティツールを組み合わせただけでは不十分で、実際にランサムウェア感染やマルウェアによる情報漏洩被害が発生した際の対応も見越した対策でなければ有効とは言えません。
適切な対策を行うには、サイバーインシデントの対応経験も豊富なセキュリティの専門家に相談することが極めて重要です。専門家のノウハウを活用することで、最新の動向と自社の予算・規模にあわせたセキュリティ対策を構築し、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセスによる情報漏洩を未然に防いだり、緊急時の相談先とすることができます。
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