2025年8月26日、医薬品メーカーのオオサキメディカル株式会社は、社内システムがランサムウェアに感染し製品を出荷できない状態に陥ったことを公表し、取引先に謝罪しました。
影響は2025年8月25日以降の注文分から生じており、同社は専門機関の協力を受けながら原因調査と復旧作業を進めています。これまでのところ個人情報の流出は確認されていませんが、外部流出の可能性を否定できないとして注意喚起を行っています。
本記事では、オオサキメディカル株式会社の公式発表および日経の報道をもとに、事案の経緯や被害状況、そして同社の対応について解説します。
出典:日経XTECH
目次
オオサキメディカル株式会社がランサムウェア攻撃による被害を発表
オオサキメディカル株式会社は、2025年8月26日付で公式発表を行い、社内システムがランサムウェアに感染したことを明らかにしました。これにより、2025年8月25日以降に受け付けた注文分の出荷ができない状況が発生し、取引先に謝罪しています。
発表時点で個人情報が外部に流出した事実は確認されていません。同社は専門機関の協力を受けながら原因の調査と復旧を進め、8月27日には出荷を再開しました。今回の事案を受け、情報セキュリティ体制の一層の強化と再発防止に努めるとしています。
2025年8月にオオサキメディカル株式会社はランサムウェア攻撃を受ける
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2025年8月25日:社内システムがランサムウェアに感染し、以降の注文分の出荷ができない状況が発生。
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2025年8月26日:公式サイトにて被害の事実を公表し、調査と復旧作業を進めていることを発表。
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2025年8月27日:停止していた製品の出荷を再開。
ランサムウェア攻撃が発覚した経緯とその内容
オオサキメディカル株式会社は、2025年8月26日付の発表で、社内システムがランサムウェアに感染した事実を公表しました。この影響により、製品の出荷が一時的に停止する事態となりました。
現時点で個人情報の外部流出は確認されていませんが、引き続き専門機関の協力を得ながら調査と復旧作業を進めています。
オオサキメディカル株式会社の対応
オオサキメディカル株式会社は、ランサムウェア感染による影響を受け、専門機関の協力を得ながら原因調査と復旧作業を進めました。発表翌日の8月27日には、停止していた製品の出荷を再開しています。
また、今回の事案を踏まえて情報セキュリティ体制の一層の強化と再発防止に努めるとしています。
出典:オオサキメディカル
ランサムウェア攻撃を受けた場合はフォレンジック調査が有効
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- 被害範囲の可視化:影響を受けたデータやシステムを把握する
- 証拠となるデータ保全:法的対応や保険請求に備えて証拠データを安全に保存する
- 再発防止策の策定:調査結果を基にセキュリティ体制を強化する
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フォレンジック調査とは
フォレンジック調査とは、サイバー攻撃、情報漏えい、データ改ざんなどのセキュリティ関連インシデントが発生した際に、その原因を特定し、被害の範囲や影響を明らかにするための詳細な調査手法です。
もともとフォレンジック調査は、犯罪や事件が起きた時、その現場から犯行の手掛かりとなる「鑑識」を指していました。特にデジタルデータからの証拠収集・分析は「デジタル鑑識」あるいは「デジタル・フォレンジック」とも呼ばれます。
インシデントが発生した場合、内容によっては特定の機関への報告義務が生じることがあります。自社のみで調査を行った場合、報告書の内容が認められないケースもあり、第三者機関による調査が一般的です。
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まとめ
今回の記事では、オオサキメディカル株式会社が保有する社内システムに対してランサムウェア攻撃が行われ、ファイルの暗号化および外部への情報流出の可能性が示唆された事案について解説しました。
医療関連企業に対するサイバー攻撃は、患者や取引先への深刻な影響を及ぼすと同時に、社会的信頼を大きく損なうリスクを伴います。

今回のケースを踏まえ、ネットワーク分離やバックアップ体制の強化、外部専門機関との連携による早期検知・対応体制の構築など、総合的なセキュリティ対策が求められます。
ランサムウェアによる被害を防ぐためには、日常的なセキュリティ教育や脆弱性対応に加え、迅速な初動と的確な情報開示が企業にとって不可欠です。
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