不正アクセスを受けると、個人や組織の機密情報が漏えいするだけでなく、セキュリティ上の脆弱性が拡大してしまう恐れがあります。
2022年には法改正により、企業が対応すべき内容やリスクに関する部分が大きく変わりました。もし不正アクセス対策を怠ると企業や組織は深刻な損害を被る恐れがあります。
不正アクセスによる被害を未然に防ぐためには、適切なセキュリティ環境を構築するなど、対策を行うことが重要です。
この記事では、不正アクセスの手口や被害事例、具体的な対策を解説します。
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目次
不正アクセスとは?危険性と実態

不正アクセスとは、機密情報が外部に漏れたり、データが改ざんされたりする危険性がある攻撃のことです。
不正アクセスは、個人や企業にとって大きなリスクとなります。たとえば顧客情報や機密情報の漏えい、業務停止やサーバーダウンなどの被害が発生する可能性もあります。
不正アクセス被害を未然に防ぐためには、不審なメールやファイルを開かないようにするなど対策を講じ、万一の場合には適切な対処を行う体制を確立することで、不正アクセスによる被害を最小限に抑えることができます。
仮に不正アクセスに遭遇した場合は、すみやかに適切な対処をおこなうことが重要です。具体的には、被害の範囲を確認し、専門家の助けを借りることが必要となってきます。
当社のサイバーセキュリティの専門家は、これまで無数のハッキング被害事例を調査し、対策を提案してきました。無料相談をご希望の方は、お気軽にご連絡ください。
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不正アクセス被害を未然に防ぐハードウェア対策

不正アクセス被害を未然に防ぐ、代表的なハードウェア対策は次のとおりです。
- ファイアウォールを導入する
- Wi-Fiルーターのセキュリティ機能の有効化
- 物理的なアクセス制限
①ファイアウォールを導入する
ファイアウォールは、ネットワークを通じて送信される情報を監視し、不正なアクセスを遮断することができるセキュリティ機能のことです。
ファイアウォールを導入することで、ネットワークを通じて送信される情報を監視し、不正なアクセスを未然に遮断することができます。
②Wi-Fiルーターのセキュリティ機能の有効化
Wi-Fiルーターは、初期設定のままだと、不正アクセスの危険性が高まります。そこで、Wi-Fiルーターのセキュリティ対策を行うことが重要です。
例えば、パスワードの変更、ファームウェアの更新、暗号化の設定などが挙げられます。これらの対策をしないと、ハッカーによる不正アクセスや情報漏えいにつながる可能性があるため、セキュリティ対策は必ず行いましょう。
Wi-Fiルータのセキュリティを強化するために、以下のことを行うことをお勧めします。
(1)Wi-Fi接続のパスワード(暗号化キー)を必ず変更する
Wi-Fi接続のパスワードを変更する手順は以下の通りです。
- ブラウザを開き、Wi-FiルータのIPアドレスを入力します。
- ログイン画面が表示されますので、デフォルトのユーザ名とパスワードを入力します。
- ログイン後、Wi-Fiルータの設定画面が表示されます。
- 設定画面の中から、Wi-Fi接続の暗号化キーを変更する項目を探し、変更します。
- 変更した暗号化キーをメモしておきます。
これにより、不正なアクセスからネットワークを保護することができます。パスワードを定期的に変更することで、セキュリティを更に強化することができますので、強力なパスワードを設定し、ハッカーからの不正アクセスを防止しましょう。
(2)Wi-FiルーターのID(ユーザー名)とパスワードを変更する
デフォルトのIDとパスワードは、ハッカーによって簡単に特定されることがあるため、強力なパスワードに変更することが重要です。
Wi-FiルーターのID(ユーザ名)とパスワードを変更する手順は以下の通りです。
- ブラウザを開き、Wi-FiルーターのIPアドレスを入力します。
- ログイン画面が表示されますので、デフォルトのユーザ名とパスワードを入力します。
- ログイン後、Wi-Fiルーターの設定画面が表示されます。
- 設定画面の中から、ユーザ名とパスワードを変更する項目を探し、変更します。
- 変更したユーザ名とパスワードをメモしておきます。
(3)Wi-Fiルーターのファームウェアを更新する
ファームウェアを更新することで、セキュリティの欠陥を修正できたり、最新の機能を利用できたりするようになります。Wi-Fiルーターのメーカーウェブサイトからファームウェアをダウンロードし、指示に従って更新してください。
ただし、ファームウェアの更新には、専門知識が必要な場合があるため、不安な場合は業者に問い合わせることをおすすめします。
③物理的なアクセス制限
サーバールームやデータセンターなどきわめて機密性の高い環境に対しては、物理的なアクセス制限を行うことで、不正なアクセスを未然に防ぐことができます。
たとえば「監視システムを設置して、不審な行動の検知の発見を行う」「現場の監視や巡回を行う」などといった対策により、機密性の高い環境を安全に守ることができます。
不正アクセス被害を未然に防ぐソフトウェア対策

不正アクセスによる被害を未然に防ぐためには、ハードウェア面だけでなく、適切なソフトウェア対策が必要です。代表的なソフトウェア対策は、次のとおりです。
- パスワードの強化
- ソフトウェアを最新の状態に保つ
- アンチウイルスソフトの導入
- ログ監視ツールの導入
- マクロの自動実行を無効化
- PowerShellの実行を制御する
- サイバー攻撃に対する入口・内部・出口対策を徹底
①パスワードの強化
脆弱なパスワードは、不正アクセスを受けるリスクを高めることがあります。例えば、「password」や「123456」など簡単に推測できる単語やフレーズは、ハッカーにとって簡単に解読されるため、利用することが避けられます。また、個人情報や誕生日などの個人に関する情報を含むパスワードも、簡単に推測されるため、利用を避けることが重要です。
強力なパスワードをせく制するには、大文字と小文字、数字、記号が混在している必要があります。さらにパスワードを強化するために二要素認証を行いましょう。これはパスワードに加えて、ユーザーによる認証を追加したもので、高度なセキュリティを確保できます。
これら方法を採用することで、パスワードの強度を高め、セキュリティを強化することができます。
②ソフトウェアを最新の状態に保つ
バージョンアップされたソフトウェアには、脆弱性の修正や新しいセキュリティ機能の追加が含まれており、既知の不正アクセスに対して備えることができます。
特にベンダーから脆弱性が発表された際は、すぐにパッチを適用しましょう。これにより、既知の脆弱性に対するセキュリティが向上し、不正アクセスを未然に防ぐことができます。
一方、古いバージョンを使用すると、脆弱性のある状態を維持することになり、不正アクセスを受ける可能性が高まってしまいます。したがって、ソフトウェアの最新バージョンにアップデートすることは、セキュリティ対策の基本中の基本といえます。
③アンチウイルスソフトの導入
アンチウイルスソフトウェアの導入は、不正アクセスを防ぐために不可欠な要素の1つです。ただし、OS標準のウイルスソフトだけでは、すべてのウイルスやマルウェアを検知することはできません。そのため、OS標準のウイルスソフトとは別に、専門家が開発したソフトを導入することで、より高度なセキュリティ対策を行うことができます。
④ログ監視ツールの導入
ログ監視ツールは、システム内で行われた操作を監視し、不審な活動を検出することができます。これにより、不正アクセスを未然に防ぐことができるため、重要なデータや機密情報を安全に保護することができ、企業の信頼性をより高めることができます。
⑤マクロの自動実行を無効化
Emotetなどメール添付型マルウェアの感染は次のように起こります。
- WordやExcelが添付された電子メールを受信する
- マクロを実行し、EmotetをインストールするPowerShellが起動する
この流れを阻止するために、できることは次の通りです。
たとえばEmotetは、Wordマクロの自動実行が有効となっている環境で感染する可能性が高まります。Wordファイルのオプションメニューのセキュリティセンターの設定から「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」を選択しましょう。これで、すべてのマクロは無効化され、自動的にファイルが開かれてウイルス感染することもなくなります。
⑥PowerShellの実行を制御する
不正アクセスを防ぐために、PowerShellという自動化の管理ツールを無効にしておくことをおすすめします。PowerShellを無効化することで、Emotetなどマルウェア本体のダウンロードを防ぐことができます。
なお、必要に応じて、PowerShellを有効にすることもできますが、その場合はセキュリティを十分に確保したうえで行いましょう
⑦サイバー攻撃に対する入口・内部・出口対策を徹底
現在のサイバー攻撃は、より巧妙で複雑なものとなっており、従来のセキュリティソフトでは対策が追いつかなくなっています。
そのため、ネットワークの入口・内部・出口で、多層防御を行う必要があります。
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入口対策(ファイアウォール)
入口対策は、マルウェアの感染自体を予防するために、外部からの不正アクセスを防ぐことが目的です。このためには、ファイアウォールの導入が必要です。
ファイアウォールは、企業や組織のネットワーク内に設置され、不正なアクセスや攻撃から保護するためのセキュリティシステムです。個人でも、パソコンやスマートフォンにファイアウォールを設置することで、個人情報の漏えいや被害を防ぐことができます。
内部対策(EDR・サンドボックス)
内部対策では、ネットワーク内部でウイルスや不正通信などの脅威情報を検知し、外部サーバーに機密情報を送信するのを防ぐための対策を取ります。
代表的な内部対策製品に「EDR」(Endpoint Detection and Response)があります。EDRはエンドポイント(端末)における脅威検出・対応システムのことを指します。
EDRの特徴は次のとおりです。
- EDRは、エンドポイント(端末)に専用のソフトウェアをインストールし、ネットワーク内の活動から脅威を検出、適切な対応を行います。
- EDRは、従来のウイルスソフトウェアやファイアウォールとは異なり、侵入や攻撃が発生した後に脅威を検出することができます。
- EDRは、高度な脅威やマルウェアに対しても検出率が高く、攻撃の段階的な解析や、攻撃後の復旧・対応までを行うことができます。
また、あわせて「サンドボックス」も有効な内部対策です。
サンドボックスでは、不明なプログラムやファイルを実行する際に、仮想的な環境(検疫領域)を作り出して実行する技術や仕組みのことを指します。これにより、不正なプログラムがシステムに侵入することを防ぐことができます。
出口対策(DDHBOX)
標的型攻撃を防ぐにはさまざまな手段がありますが、重要なのが「出口対策」です。
従来の2つの対策では、巧妙化する未知のマルウェアを完全に防ぐことはできません。新しいウイルスパターンが認知されなかったり、攻撃者間通信を遮断できなかったりと不確定要素が多く、莫大な労力や費用がかかることがあります。しかも、標的は大企業だけではなく、中小企業も大企業の取引情報を狙って標的にされるケースが増加しています。
そこで、出口対策をしっかり行っておくことが重要です。なぜなら、万が一入口が突破されたとしても、出口の段階で機密情報等の漏洩を防ぐことができるからです。
当社が提供するDDHBOXは、ネットワーク内に設置するだけで即時に不正通信を検知し、自動ブロックします。また、DDHBOXは、定期的に脅威情報を収集し、最新の脅威に対応することができるため、常に最新のセキュリティ対策が行われます。
DDHBOXも含めた、適切な多層防御の対策内容、サイバー攻撃対策の見直し等も、無料で受付ています。お気軽にご相談ください。
不正アクセス被害を未然に防ぐセキュリティ教育
セキュリティ意識が低いユーザーは、不正なメールに添付されたファイルやWebサイトにアクセスするなど、セキュリティ上のリスクを高める行動を取ることがあります。
企業としても、社員教育などを通じて、セキュリティ意識の向上を図るとともに、社内のセキュリティポリシーを定め、遵守するように指導することも大切です。
以下は、具体的なセキュリティ教育の例です。
- パスワードの適切な管理方法の説明
- フィッシング詐欺やスミッシング詐欺についての説明
- 不審な行動の検知方法の説明
- セキュリティポリシーの周知と遵守の促進
- ソーシャルエンジニアリング攻撃についての説明
このような教育によって、セキュリティ意識を高め、不正アクセス被害を未然に防止することができます。また、このようなセキュリティ教育は、定期的に実施することが重要です。
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不正アクセス対策を行う場合は専門業者に相談する

サイバー攻撃、不正アクセス、マルウェア感染のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。
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