社内不正・労働問題

社内不正調査に役立つフォルダ復元方法を解説

フォルダ 削除 復元

パソコンやクラウドで誤ってフォルダを削除してしまった際、「もう元に戻せないのでは」と不安になる方も多いでしょう。しかし、多くのHDD環境では、削除直後のデータは物理的には消去されておらず、『見えない状態』になっているだけです。ただし、SSDの場合はTRIMコマンドによる消去で、復元が極めて困難になる場合があります。

WindowsやMacのOSでは、ゴミ箱に移動する形式や「以前のバージョン」として自動保存されていることもあります。一方、クラウドサービス(Google DriveやOneDriveなど)は、削除されたデータを一定期間保管し、ユーザーが手動で復元できる仕組みを持っています。こうした違いを理解しておくことが、迅速な復元と証拠保全の成否を分けるポイントとなります。

本記事では誤操作や証拠隠滅などによって削除されたフォルダの復元方法を解説します。

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フォルダが削除される原因

フォルダが削除される要因には、操作ミスやシステムトラブル、不正行為など様々なケースが考えられます。特に以下のような事例が特によく見られます。

  • 誤って「削除」キーを押してしまった
  • 不要だと思ってフォルダを削除したが、後から必要になった
  • 退職者や不正な第三者によって意図的に削除された
  • ウイルスやランサムウェア感染によってフォルダが削除された

特に後半の退職者等による削除、第三者やウイルス感染による削除は、証拠隠滅の一環として行われることも多く、最悪の場合、削除されたフォルダ内のデータが外部に漏洩している可能性もあります。 

この場合、通常のフォルダの復元では不十分で、復元方法の選択を誤ると、情報漏えいなどの被害規模がわからなくなる可能性があります。

調査によって情報が漏洩したことが判明した場合に必要な企業の対応については、以下の記事を参考にしてください。

【2023年最新】個人情報漏えいへの対応と被害事例を網羅紹介
個人情報が漏えいした場合の企業対応フローをフォレンジック調査会社が解説個人情報が漏えいした場合は、情報の種類と影響範囲を特定し、3〜5日以内に関係機関へ報告する義務があります。正確な原因特定と影響範囲の把握には、ログ分析や証拠保全を行うフォレンジック調査の活用が効果的です。この記事では個人情報が漏えいした場合の対応フローをフォレンジック調査会社が解説します。...

削除されたフォルダの復元方法

最初に誤削除などによって削除されてしまったフォルダの復元方法を紹介します。

ゴミ箱から復元する(Windows/Mac)

WindowsやMacでは、削除されたフォルダが一時的に「ゴミ箱」に移動します。そこからの復元手順は以下の通りです。

Windows/Macのゴミ箱からの復元
  1. デスクトップの「ごみ箱」アイコンを開く
  2. 削除したフォルダを探す
  3. 右クリックして「元に戻す」を選択
  4. 元の場所にフォルダが復元される

クラウドサービス(OneDrive/Google Drive等)から復元する

クラウドサービスでは、削除後も一定期間「ゴミ箱」や「削除済みアイテム」として保存されていることがあり、以下の手順で復元が可能です。

Google Driveの例
  1. Google Driveにアクセス
  2. 左メニューの「ゴミ箱」をクリック
  3. 復元したいフォルダを右クリック
  4. 「復元」を選択して元の場所に戻す

「以前のバージョン」やバックアップを活用した復元法

Windowsには『以前のバージョン』、Macには『Time Machine』があり、自動保存されたバックアップから復元する方法があります。ただし、Windowsではシャドウコピー機能が有効になっている場合に限り利用可能で、環境によっては無効化されていることもあります。

Windows「以前のバージョン」から復元
  1. 対象のフォルダがあった場所を右クリック
  2. 「以前のバージョンの復元」を選択
  3. 表示された日付から復元ポイントを選ぶ
  4. 「復元」をクリックして完了

NASやサーバーのバックアップ機能を使う

共有フォルダはユーザーごとの権限やサーバー管理の影響を受けます。削除後はゴミ箱に残らないこともあり、NASやサーバーのバックアップ機能を使うことが重要です。

NASでの復元例
  1. NASの管理画面にアクセス
  2. 「バージョン管理」または「スナップショット」機能を選択
  3. 該当するフォルダの削除前状態を選び、復元を実行
winzipマルウェアに感染
共有ファイルのデータを削除した犯人特定・事実調査・データの復元方法を解説共有フォルダのデータ削除は、誤操作・意図的削除・不正アクセスなどが原因となることがあります。まずは情報漏えいや外部持ち出しの有無を事実調査し、必要に応じて専門業者へ相談することが重要です。...

データ復元ソフトを使う

市販または業務用のデータ復元ソフトを使えば、ゴミ箱やバックアップのない場合でも、削除されたフォルダの復旧が可能なケースがあります。

データ復元ソフトでフォルダを復元する手順
  1. 復元ソフトを公式サイトからダウンロードしインストール
  2. スキャン対象のドライブを選び、削除フォルダを検索
  3. 見つかったデータを確認し、保存先を指定して復元

ただし、SSD環境や暗号化されたフォルダの場合、復元が困難または不可能なこともあるため、過度な期待は禁物です。

フォレンジック視点でのフォルダ削除・復元

退職者や従業員による意図的なフォルダ削除、サイバー攻撃によるマルウェア感染などの影響によるフォルダ削除などの場合、パソコンなどの機能でフォルダを復元しただけでは、不正やサイバー攻撃の実態がわからず、再度被害を受けるリスクが放置されたままです。

こちらでは、意図的にフォルダが削除された場合、フォルダの復元を行うにはどうすればいいか解説します。

サイバー攻撃・社内不正調査での痕跡の削除とログ解析

外部からのサイバー攻撃、または社内不正が疑われる場合、単なるデータ復旧だけでなく「なぜフォルダが削除されたか」「誰がフォルダを削除したか」を明らかにする必要があります。Windowsのイベントログやアクセス履歴、操作ログなどを精査することで、削除行為の痕跡を特定できます。ログは自動で上書きされるため、早期の保全が鍵を握ります。

PC操作ログとは?取得方法と法的対応のフローを解説
Windows PC で操作ログを取得・確認・調査する方法を解説Windows PCでは操作ログを取得・確認・管理することで、不正な操作や情報漏えいの兆候を把握できます。本記事では、Windows PC で操作ログを取得確認する手順を解説します。誤った対応は証拠の消失につながる恐れがあります。重要な情報を扱う環境では、専門業者によるログ調査を行いましょう。 ...

フォレンジック調査で期待できる復元範囲

フォレンジック調査とは、電子端末のデータを証拠として保全し、解析することで、被害の実態などを明らかにするものです。

フォレンジック調査の一環で削除ファイルの復元に加え、アクセス日時・操作履歴・ユーザー権限などを詳細に解析することがあります。通常の復旧ソフトで取得できない「消された事実の裏付け」も可能となるため、法的証拠や社内調査の場面で強い力を発揮します。

SSD・TRIMコマンドなどフォルダ復元を難しくする要因

SSD環境では、ファイル削除後すぐにTRIMコマンドが実行されるため、復元が困難になります。物理的には痕跡が消去され、フォレンジック調査でも検出が難しいケースがあります。調査対象がSSDの場合、即時に使用を停止し、専門家のもとで読み込み専用の解析機器で処理を行う必要があります。

社内不正調査でフォルダ復元するならDDF

社内不正・横領・情報持ち出し・職務怠慢のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

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まとめ

削除されたフォルダの復元には、OSや保存先の特性を理解し、適切な手順を選ぶことが重要です。特に社内不正やトラブルに関連する場合は、証拠としての扱いも考慮し、慎重に対応する必要があります。

ゴミ箱やバックアップからの復元が難しい場合でも、削除の痕跡や操作ログをもとに、フォレンジック調査によって証拠を保全できる可能性があります。復元の必要性があると判断した時点で、速やかに専門家へ相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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