社内不正・労働問題

横領罪の被害届を出して告訴するための証拠例・調査方法を解説

横領
  • 「会社のお金が着服されている」
  • 「領収書の金額が合わない」
  • 「従業員がキックバックを受け取っているという相談があった」

会社の物品や金銭を管理する担当者が不正に着服した場合、これは業務上横領罪に該当します。迅速な対応を怠ると、被害額が数十億円に達し、企業倒産のリスクが懸念されます

過去の事例では、取引先など複数の関係者が共謀し、数十億円規模の横領事件が発生したケースも報告されています。このような悪質な横領が発覚した場合、企業は横領者の逮捕を含む厳正な対応を検討することになります。しかし、横領犯を逮捕し刑事告訴するためには、まず警察に被害届を受理してもらう必要があります。

本記事では、業務上横領罪に関する被害届の提出に必要な証拠の調査方法や、確保すべき証拠について解説します。

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横領罪・業務上横領罪の違いとは

日本の法律では、横領罪は「単純横領罪」と「業務上横領罪」に分類されます。

横領罪の成立要件は、横領者の立場に応じて異なります。それぞれの横領罪の違いは以下のとおりです。

  • 単純横領罪…自己が占有している他人の物を横領した場合、五年以下の懲役に処せられます(刑法第252条)。
  • 業務上横領罪…業務上、自己が占有している他人の物を横領した場合、十年以下の懲役に処せられます(刑法253条)。

具体例としては、他人から預かった金銭や物品を横領した場合は単純横領罪が適用され、一方、経理担当者や配達員が会社の資金や委託された物品を自己のものとした場合は、業務上横領罪が適用されます。

業務上横領罪は、横領犯が資金や物品を管理する立場にあることから、単純横領罪よりも重い刑罰が科されます。

実際の業務上横領罪の判決は、着服金額、弁償や示談の有無、そして犯人の態度に応じて決定される傾向にあります。

横領を処罰する法律

横領・着服の犯人に対しては、主に「懲戒解雇」「民事訴訟」「刑事訴訟」が適用されます。

それぞれの措置の内容や、適用される法律は以下のとおりです。

懲戒解雇

会社は、横領や着服を行った従業員に対して懲戒解雇の措置をとることができます。懲戒解雇を実施する際には、以下の2つの注意事項を確認する必要があります。

  • 横領・着服の証拠が確保されている
  • 就業規則において、懲戒理由に横領などが明示されている

なお、従業員は労働契約法第16条により、「使用者は、客観的合理的な理由がなく、社会通念上相当でない場合には解雇できない」と保護されています。

この2つの注意事項を満たさなければ、懲戒解雇が裁判で不当解雇と判断される恐れがあります。横領事件の裁判で企業側が証拠不十分により敗訴すると、従業員から反訴され、不当解雇が認められた場合には企業は賃金支払い義務を負う可能性があります。

民事訴訟(損害賠償請求)

横領に対する民事訴訟は、横領者との示談交渉が成立しない場合や、賠償金支払いに関して示談・調停が決裂した場合に行われます。

民法709条「不法行為による損害賠償」の規定に基づき、被害者が被害事実および犯人を認識してから3年間、または横領が行われた時から20年間の期間内であれば、企業は横領を行った従業員に対して損害賠償請求が可能です。

民事訴訟を検討する場合、証拠が不十分な状態で裁判を行うと、賠償金が減額されたり、横領事実が認定されない恐れがあります。

そのため、横領調査や報告書の作成を推奨します。横領や着服の客観的証拠をしっかり収集・調査しておくことで、訴訟リスクを回避できるだけでなく、訴訟に発展した際も有利に進められる場合があります。

刑事告訴(窃盗罪や業務上横領罪)

財物を預かる立場にある者が、その信頼関係を裏切り横領を行った場合、民事訴訟や懲戒解雇だけでなく、刑事事件として捜査の対象となります。

適用される主な刑罰は以下のとおりです。

  • 窃盗(刑法235条、10年以下の懲役または50万円以下の罰金)
  • 業務上横領(刑法253条、10年以下の懲役)

検察が起訴に相当すると判断すれば、上記の刑法に基づき刑事告訴が進められます。 ただし、横領・着服を行った従業員に対する訴訟や懲戒解雇を実施するためには、決定的な証拠が不可欠です。

しかし、調査の過程でパソコンやスマートフォンを調査した際に、データが削除されていたり、パスワードでアクセスが制限されている場合、または不正行為の痕跡を確認する方法が分からない場合は、法的対応が困難になる可能性があります。

また、デジタル端末の調査(フォレンジック調査)を自社で行うと、客観性が認められなかったり、証拠となるデータの保全が不十分となる恐れがあるため、ータ復旧およびフォレンジックの専門業者に依頼することで、証拠情報の確実な保全と体系的な整理が可能となります。

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業務上横領罪で刑事告訴するには被害届が必要

横領を刑事事件として立件するためには、警察に被害届または告訴状を提出し、受理されることが必要です。被害届および告訴状には、被害事実が詳細に記載されなければなりません。なお、被害届が受理されるまでは警察は捜査を開始しません。

したがって、企業は「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」横領を行ったかを明確にする必要があります。特に、横領された金額については明確な証拠がある場合のみ刑事事件として立件されるため、場合によっては第三者調査機関と連携して調査を進めることが求められます。

警察が被害届を受理しなければ犯人を逮捕できない

一方、警察に被害届や告訴状を提出しても、必ずしも受理されるとは限りません。証拠が不十分で事実が確認できない場合、警察から再提出を求められることがあります。

無事に警察が被害届を受理した場合、捜査が開始され、必要に応じて犯人の逮捕も実施されます。 横領事件では、逮捕は被害届の提出示談不成立、および一定額以上の横領が証明されるといった条件が整った場合に行われる傾向があります。

なお、被害届が受理されたとしても、他に緊急性の高い事件が発生している場合や、証拠から判断して横領金額が少額で緊急性が低いと見なされる場合は、捜査が後回しにされる可能性があります。

このように、犯人に時間的猶予が与えられると、証拠が隠滅されたり、犯人が退職後に連絡が取れなくなるケースも考えられます。そのため、被害届提出後も、証拠の確保を継続し、警察と密に連絡を取りながら捜査状況をこまめに確認することが重要です。

業務上横領や着服を認めない従業員への対応|証拠がない場合の調査と立証方法を解説業務上横領や着服を認めない従業員への対応には、取引履歴やPCログを基にしたフォレンジック調査が有効です。業務上横領罪は刑法253条により「10年以下の懲役」が科される重大な犯罪です。...

横領発覚後に被害届を出すために企業が取るべき対処法

企業が横領罪の被害届を提出する際には、事前の準備が不可欠です。横領発覚後、企業が取るべき初動対応は以下のとおりです。

横領が行われた証拠を集める

社内で従業員や役員による横領が疑われる場合、まずは横領の証拠を収集することが重要です。横領を立証するために必要な証拠例は以下のとおりです。なお、会社の備品や商品の不正な売買に関する証拠も含まれます。

  • 横領を示唆するメールや会話記録
  • 出入金履歴
  • 防犯カメラなどの動画
  • 領収書
  • 外付けHDDやUSBメモリー
  • パソコンのファイル
  • オークションサイト等のアクセス履歴
  • 商品番号
  • 横領犯の自白

十分な証拠が揃っていない状態で、横領が疑われる社員に事情聴取を実施すると、証拠隠滅や逃亡のリスクがあります。監視カメラ、領収書、端末の調査などを行い、必要に応じて第三者調査機関と連携して証拠収集を行い、関係者を特定してから事情聴取を実施することを推奨します。

横領・着服した本人の事情聴取

横領の明確な証拠が確認された場合、横領・着服した本人に事情聴取を行い、自白を引き出すことが重要です。自白は裁判等で証拠として有効となるため、事情聴取のメモを作成するだけでなく、録音も必ず行いましょう。

事情聴取の際には、必ず「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」という5W1Hの視点で質問を行い、後に被害届提出時にも有用な情報を確実に記録してください。

もし横領・着服した本人が自白した場合、企業は示談交渉を行うか、直ちに警察に被害届を提出するかの判断を行います。

しかし、証拠が不十分な状態で事情聴取を実施すると、本人が横領の事実を否認し、場合によっては証拠隠滅や退職後に連絡が取れなくなる可能性があります。民事・刑事裁判を視野に入れている場合は、横領発覚後、速やかに証拠収集を行い、第三者調査機関と連携して調査を進めることが求められます。

賠償金の請求

本人が横領を認め自白した場合、示談が成立するケースがあります。この際、賠償金請求など、横領に対する弁済方法について協議されます。返済が困難な場合は、分割返済の提案や、身元保証人への請求が行われることもあります。

また、被害届提出後に示談が成立し、刑事告訴を取り下げた場合は、刑事事件として起訴されないことがありますが、民事上の賠償義務は依然として残ります。

示談が決裂し、賠償金額や支払い方法が確定しない場合は、民事訴訟または刑事告訴に進むこととなります。

直接被害届を提出または警察官に代筆してもらう

横領が悪質な場合、証拠が十分に揃ったら速やかに警察署へ赴き、被害届を提出しましょう。被害届は事前に作成するか、警察署で作成してもらうことが可能です。警察署に出向く際には、身分証、印鑑、収集した証拠および報告書を必ず持参してください。

自ら被害届を作成する場合は、警察官に受理してもらうため、以下の点に注意して記載する必要があります。

  • 横領が疑われる人物
  • 横領が行われた日時
  • 横領が発生した場所
  • 横領された金額や物品、及び被害の程度
  • 判明している場合、横領犯の自白内容や疑惑の理由
  • 横領犯の手口

また、警察官が被害届の代筆や供述調書の作成を行う方法もあります。警察官に被害を報告する際は、犯行日時、被害額、そして犯人と疑われる理由などを明確に伝えることが重要です。

ただし、上記の横領証拠が不十分であったり、非常に軽微な犯行の場合、証拠が不十分な場合は、被害届が受理されず再提出を求められることもあります。

被害届が正式に受理されたら捜査が開始される

警察官が事件性を認めた場合、被害届が受理され、横領事件の捜査が開始されます。被害届を提出した企業に対しては、取り調べ現場の実況見分が求められる場合があるため、速やかに対応する必要があります。

ただし、捜査開始のタイミングは警察側の判断によります。

電子機器上の証拠保全・ログ調査はフォレンジック調査会社に相談

近年の横領事件では、犯行過程において電子機器が利用される傾向が強まっています。そのため、横領を示唆するメールの内容や会話記録、および不自然に削除された会計書類データの痕跡を証拠として確保できれば、被害状況をより正確に把握することが可能です。

しかし、電子データは容易に改ざんが可能なため、証拠保全には専門的な知識が必要です。被害届の提出や訴訟においてログ・データを法的証拠として採用する際は、フォレンジック調査会社に相談することがおすすめです。

フォレンジック調査について詳しく知りたい方はこちら>

これらの情報を収集・解析することで、従業員による横領の事実を立証することが可能です。適切な手順を踏んで、証拠を確実に確保しましょう。

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フォレンジック調査会社で横領事案を調査するメリット

フォレンジック調査会社に横領事案の調査を依頼するメリットは、以下のとおりです。

証拠データをより確実に確保・保全することができる

電子データは容易に変化するため、正確な手順で解析・分析を行わなければ、データが意図せず変更され、信頼性が損なわれる恐れがあります。
一方、フォレンジック調査では、専門エンジニアが正確な手続きに基づいて証拠解析を行うため、調査前後でデータが変化することはなく、その結果、収集した証拠が法執行機関や行政機関においても信用されます。

削除されたデータの検出、復元ができる

ごみ箱から削除されたメールや文書データ、フォーマット後のデータは通常の方法ではアクセスできませんが、機器上にはデータとして残存しています。
フォレンジック調査会社であれば、消去やフォーマットされたデータを解析する専門機器と復旧技術を持つエンジニアが在籍しており、証拠隠滅されたデータの復元が可能です。

パスワードで閲覧できない機器も調査ができる

横領犯は、証拠が残るパソコンやスマートフォンにパスワードを設定する場合があります。
特に、一部のスマートフォンは連続で10回パスワード入力を誤ると初期化されるため、むやみにパスワードを解除することは得策ではありません。
そのため、犯人がパスワードで保護している場合は、パスワード解析の実績があるフォレンジック調査会社に依頼すると、専門家がパスワードを解析し、証拠を損なうことなく保全できるため、有効な対応となります。

法執行機関や裁判所に提出できる報告書が作成できる

解析元のデータは単なる数字の羅列であり、そのまま提出しても専門知識がない人には理解しにくいものです。
一方、フォレンジック調査では、裁判資料として法廷に提出可能な調査報告書を作成でき、複雑なログやデータを分かりやすく体系化することが可能です。
近年の横領事件はデジタル機器を利用したやり取りが多いため、社内のみで調査を行うよりも、デジタル機器の調査に優れた専門家と協力する方が、証拠の確保・保全において有効です。
横領事件が発覚したら、早急にフォレンジック調査会社にご相談ください。

匿名でのご相談にも対応しております。法人のお客様には、Web打ち合わせでのご対応も可能ですので、以下の連絡先よりお気軽にご連絡ください。

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被害届や告訴状が警察に受理された後の流れ

会社で発覚した横領について被害届や告訴状を提出し、警察に正式に受理されると、刑事手続きが本格的に進行します。以下では、横領事件における捜査から刑事裁判までの一連の流れを解説します。

警察が横領事件を捜査する

警察はまず、提出された証拠をもとに捜査を開始します。防犯カメラ映像、業務ログ、会計記録、そしてフォレンジック調査によって収集されたPCやメールの操作履歴などが、重要な手がかりとなります。

捜査官は被害状況や横領の手口、関与した人物を特定するために事情聴取や家宅捜索を行い、証拠を積み重ねていきます。

逮捕後、法定期間内に検察へ送致される

横領事件では、捜査により犯人が特定され、証拠がそろった段階で逮捕されるか、または在宅のまま検察に送致(書類送検)されるのが一般的です。被疑者が逮捕された場合、警察は原則として48時間以内に身柄と事件記録を検察に送致します。

送致を受けた検察は、さらに24時間以内に勾留の要否を判断します。横領のように証拠の裏付けが重要な事件では、検察が警察に追加捜査を指示しながら、起訴に向けた判断が進められます。企業が被害届や告訴状を提出した案件でも、送検を経て本格的な刑事手続きが始まるのが通常です。

検察が起訴の判断を下したら刑事裁判が行われる

検察は送検された事件について、証拠の内容や社会的影響、被害金額などを総合的に判断し、起訴するかどうかを決定します。ここで不起訴となる場合もあり、その判断は検察官の裁量によります

起訴された場合、刑事裁判が行われ、裁判所で横領の事実が認定されれば、被告人には懲役刑や罰金刑が科されます。企業が提出した証拠は裁判でも審査対象となり、判決の行方を左右します。

被害届や告訴状が警察に受理されない原因

横領の被害届や告訴状を提出しても、必ずしも警察が受理するとは限りません。特に企業内部で発生した業務上横領では、事案の内容や証拠の有無によって受理を断られるケースもあります。以下では、その主な理由を解説します。

横領の事実が不明確

もっとも多いのが、「本当に横領があったのか判断できない」というケースです。たとえば、担当者が売上金を回収していない、帳簿に不整合があるといった状況だけでは、単なる業務ミスや確認不足と見なされ、横領と断定できません。
このような場合、金銭の流れや操作の痕跡を客観的に証明する証拠(PCログ、入出金履歴など)の収集が不可欠です。

犯罪にあたらない

仮に従業員が会社の資産を使用していたとしても、それが業務の一環と認識されていた場合や、会社の明確なルール違反と認めにくい場合、刑事事件としての立件が困難になることがあります
たとえば「上司の口頭許可があった」と主張されると、故意性の立証が難しくなり、犯罪として成立しない可能性があります。

公訴時効が完成している

業務上横領罪の公訴時効は原則7年です。発覚が遅れた場合や、証拠がそろうまでに時間がかかってしまった場合、すでに時効が成立しており、警察としても受理できない状態になっていることがあります。
疑わしい事案に気づいた時点で、早急に証拠保全と警察への相談を行うことが重要です。

横領の被害が軽微

横領による被害金額が数千円〜数万円程度など、金額が著しく少ない場合、警察が事件性を低いと判断し、受理に至らないことがあります。
とはいえ、反復性や組織的な手口が疑われる場合は別です。単発の少額被害でも、継続的に調査し背景を把握することが、重大な不正の発見につながる可能性があります。

横領の証拠が不十分

最も現実的な理由のひとつが、「証拠が足りない」という指摘です。口頭での説明や状況証拠だけでは捜査を開始できず、操作ログ・会計記録・メール通信履歴などの客観的な証拠が求められます

証拠が不十分なまま届け出をしてしまうと、事実関係が曖昧なまま捜査を依頼したと受け取られ、被害届が受理されない恐れがあります。その結果、企業としての信用や社内統制への評価にも影響を与える可能性があります。

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第三者委員会におけるフォレンジックの重要性

企業不祥事の調査では、表面的なヒアリングだけでは事実関係を十分に把握できないケースも少なくありません。特に、やり取りや操作の記録といったデジタルデータに証拠が残る現代では、専門的な技術と知見が求められます。

日本弁護士連合会の『企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン』でも、「必要に応じてデジタル調査の専門家に調査への参加を求めるべき」と明記されており、フォレンジック調査は、公的にも重要なアプローチの一つとして位置付けられています。

調査の初動段階から、フォレンジックの活用を視野に入れることが、的確な対応への第一歩となります。

フォレンジック調査が有効な場面

フォレンジック技術は、社内不正の“見えにくい痕跡”を可視化し、証拠に基づく判断を支援します。たとえば、以下のような目的で活用されます。

フォレンジック技術でできること フォレンジック調査の活用目的
削除済みファイルの復元 証拠隠滅を試みた痕跡を追跡
メール・チャットの解析 内部のやりとりから動機や指示系統を明らかにする
アクセスログの調査 不正操作の実行者や実行時間を特定する
記録改ざんの検出 会計不正や品質データ改ざんの証拠を技術的に裏付ける

これらはどれも、高度な技術と専門的な解析スキルが求められる領域であり、専門家による対応が不可欠です。

「第三者委員会でフォレンジック調査をどう活用できるのか」について詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

なぜ今、第三者委員会でフォレンジックが求められるのか?調査現場が直面する「証拠消去」のリアルとフォレンジック調査の有効性不正調査の現場では、意図的な証拠隠滅が深刻な課題となっています。第三者委員会においてフォレンジック調査が求められる理由や、有効性、実際の活用事例についてわかりやすく解説します。…

専門調査会社への相談は、早期対応への一歩

当社では、第三者委員会との連携や社内調査の支援など、状況に応じた柔軟な対応が可能です。不正の兆候に気づいたときや、調査の進め方に迷ったときには、まずは専門の調査会社へご相談ください。初動の一手が、被害拡大を防ぎ、組織の信頼を守ることにつながります

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デジタルデータフォレンジックの調査事例

ここでは、デジタルデータフォレンジック(DDF)による実際の相談から調査までの事例を紹介します。

相談内容

社員の退職後に横領が発覚。社内調査の結果、会社のパソコンにおいて物品購入履歴が全て削除されていることが判明。二重帳簿の可能性も疑われ、収入印紙が大量に紛失していることから、被害額は数千万円に達すると推定されます。証拠が不十分なため、フォレンジック調査により確実な横領証拠を確保したいとの相談です。

ご提案・作業内容

社用ノートパソコンに対して、以下の調査を実施しました。

  • 保全作業
  • Webサイト関連の履歴調査
  • 入力された文字列の調査
  • キーワード検索による調査
  • パスワード解析

調査結果

オークションサイトやその他WEB通販ページへの多数のアクセス履歴が確認され、その一覧を抽出。パスワード解析結果と合わせ、報告書としてお客様に納品しました。

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まとめ

社内で金銭や物品の不正流用が疑われる場合、感情や推測だけでは動けません。横領罪で被害届や告訴状を警察に提出し、事件として立件してもらうためには、客観的な証拠が不可欠です

具体的には以下のような対応が求められます。

  • PCの操作ログ、USB接続履歴、会計データなどのデジタル証拠の確保
  • 横領の実態を裏付ける時系列や関係者の行動の整理
  • 警察が動きやすくなるような証拠の整合性と信頼性の担保
  • 被害金額や不正行為の明確化による告訴状の法的妥当性

一方で、証拠が不十分だったり、事実関係が曖昧なままだと、警察に受理されなかったり、民事・刑事での追及が困難になる恐れもあります。

だからこそ、横領の疑いが浮上した段階で、専門的なフォレンジック調査を通じた証拠収集と事実確認が重要です。初動の一手が、告訴・損害賠償・社内再発防止における大きな分岐点となります。

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もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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