情報漏洩

テザリングによる情報漏洩リスクとは?対策方法を専門家が解説

テザリングは、スマートフォンを使って他のデバイスをインターネットに接続できる便利な機能です。しかし、セキュリティの専門家として警告したいのは、テザリングを使用することで情報漏洩やウイルス感染のリスクが増加する可能性があるという点です。

この記事では、テザリングに関する情報漏洩のリスクについて深く掘り下げ、感染した場合の対処法を解説します。

テザリングによる情報漏洩の仕組みとは?

テザリングを使用する際、スマートフォンがインターネットにアクセスするためのゲートウェイとなり、その接続を共有します。ここで注意すべきは、Wi-FiやBluetooth、USB接続を介してテザリングを行う場合、ネットワークが他者に対してオープンになりがちであるということです。
特に、以下のシチュエーションで情報漏洩のリスクが高まります。

  • オープンWi-Fi環境でのテザリング:暗号化されていないWi-Fi接続を通じてインターネットにアクセスする場合、第三者がその通信を傍受する可能性が高まります。
  • テザリング接続のパスワード管理不備:弱いパスワードやパスワード設定を行っていない場合、悪意のある攻撃者が簡単に接続し、データを盗むことができます。
  • ウイルス感染デバイスの接続:テザリングで接続されたデバイスがウイルスに感染していると、そのマルウェアがテザリングを介して他のデバイスに広がる可能性があります。

テザリングを使用する際に知っておくべきセキュリティリスク

テザリングには、利便性と引き換えに一定のセキュリティリスクが伴います。特に、個人情報の漏洩やデバイスがウイルスに感染するリスクを理解し、適切な対策を取ることが重要です。

テザリング接続の脆弱性を悪用した攻撃例

近年、テザリング接続を悪用したサイバー攻撃が増加しています。例えば、悪意のある攻撃者が公共のWi-Fi環境を利用して、テザリング接続を狙い撃ちするケースがあります。攻撃者は、テザリング中のデバイスに侵入し、個人情報や機密データを傍受することが可能です。

具体的には、以下の攻撃手法が報告されています:

  • テザリング接続の通信内容を盗聴し、パスワードやクレジットカード情報を盗む
  • 偽のWi-Fiアクセスポイントを設定し、ユーザーを接続させることでデータを傍受する
  • 感染したデバイスをテザリング経由で他のデバイスにウイルスを拡散させる

スマートフォンのセキュリティ設定が不十分な場合のリスク

テザリング中に発生するセキュリティ問題の一つとして、スマートフォンのセキュリティ設定が適切に構成されていないことが挙げられます。以下の点を確認することで、テザリングによる情報漏洩やウイルス感染のリスクを減らすことができます。

  • テザリング用Wi-FiのSSIDを変更し、デフォルトの名前から離れる。
  • 強力なパスワードを設定する(少なくとも12文字以上の英数字、記号の組み合わせ)。
  • セキュリティプロトコル(WPA3など)を利用して通信を暗号化する

テザリングでウイルス感染が疑われた場合の具体的な対処法

万が一、テザリング中にウイルス感染や情報漏洩が発生した場合、迅速かつ適切な対応が求められます。以下に、具体的な対処手順を示します。

感染端末の切断と隔離

最初に行うべきは、テザリング接続を即座に切断することです。感染したデバイスが他のデバイスに影響を与えるのを防ぐため、テザリングを停止し、感染が疑われるデバイスをネットワークから隔離します。手順は以下の通りです。

  1. スマートフォンの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「テザリング」を開きます。
  2. 「Wi-Fiテザリング」や「USBテザリング」のオプションをオフにします。
  3. 接続中のデバイスもWi-Fi接続をオフにして、ネットワークから切断します。

ウイルススキャンの実行

感染が疑われるデバイスに対して、信頼性の高いウイルス対策ソフトウェアを使用してウイルススキャンを実行します。このスキャンは、テザリング中に感染した可能性のあるマルウェアやウイルスを特定するのに役立ちます。

詳しく調べる際は情報漏えい調査の専門家に相談する

DDFハッキング、不正アクセス、乗っ取り、情報漏えいのような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、情報漏えい調査の専門家に相談することが重要です。

情報漏えい調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出によって問題の解決を徹底サポートします。

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テザリング使用時のセキュリティを強化するための具体的な対策

情報漏洩やウイルス感染を防ぐためには、日常的にセキュリティ対策を徹底することが重要です。以下に、テザリング使用時の具体的な予防策を紹介します。

1. 強力なパスワードと暗号化プロトコルの使用

テザリング接続を保護するために、強力なパスワードを設定し、最新の暗号化プロトコル(WPA3など)を使用することが推奨されます。これにより、第三者による不正な接続やデータ傍受を防ぐことが可能です。

  • スマートフォンの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「テザリング」を開きます。
  • 「Wi-Fiテザリング」の設定画面で、SSIDを独自の名前に変更し、セキュリティオプションを「WPA3」に設定します。
  • 12文字以上の複雑なパスワードを設定し、保存します。

2. 公共Wi-Fiの使用を避ける

公共Wi-Fiを使用してテザリングするのは避けるべきです。公共Wi-Fiは暗号化が不十分なことが多く、攻撃者による中間者攻撃のリスクが高まります。どうしても公共Wi-Fiを使用する場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用して、通信を暗号化することが重要です。

3. デバイスの定期的なアップデート

テザリングに使用するスマートフォンや接続デバイスのソフトウェアやファームウェアは、常に最新の状態に保つ必要があります。定期的にアップデートを実行することで、セキュリティホールを修正し、新たな攻撃から保護することが可能です。

よくある質問

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土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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