情報漏洩

1Passwordにおける情報漏洩の危険性と対策について解説

1Passwordは、世界中のユーザーが利用する人気のパスワード管理ツールです。その強力なセキュリティ対策により、日常のパスワード管理が便利になっていますが、一方で情報漏洩のリスクも考慮する必要があります。本記事では、1Passwordのセキュリティについて解説し、潜在的な危険性や対策をステップバイステップで説明します。ユーザー自身がどのようにして情報漏洩を防ぎ、万が一の事態に備えるべきかを具体的に学んでいきましょう。

1Passwordの情報漏洩に関する主要なリスク

1Passwordは堅牢なセキュリティを誇りますが、それでもいくつかの潜在的なリスクは存在します。ここでは、そのリスクについて詳しく解説します。

マスターパスワードの漏洩

1Passwordのセキュリティは、ユーザーが設定したマスターパスワードに依存しています。このパスワードが非常に強力であれば、外部からの攻撃を防ぐことが可能です。しかし、もしこのパスワードが弱かったり、流出してしまった場合、すべてのデータにアクセスされる危険性があります。

マスターパスワードは、以下のような特性を持つべきです。

  • 10文字以上で構成され、大文字、小文字、数字、記号を含めること。
  • 他のサービスで使い回さないこと。
  • 覚えやすく、かつ推測されにくいフレーズを使用すること。

クラウドストレージの脆弱性

1Passwordはエンドツーエンドでデータを暗号化しているものの、クラウド上にデータを保存しているため、クラウドサービス自体の脆弱性がリスクとなります。万が一クラウドサービスに侵入された場合、暗号化されているとはいえ、悪意のある第三者が何らかの方法でデータを取得する可能性があります。

クラウドストレージのリスクを低減するためには、データを定期的にバックアップし、信頼性の高いセキュリティソリューションを利用することが重要です。

過去の脆弱性とインシデント

過去には、1Passwordを含む複数のパスワードマネージャーに脆弱性が発見されたことがあります。2017年には、パスワードマネージャーの中に脆弱性が発見され、一定の条件下で情報が漏洩する可能性があることが報告されました。最近では、1Passwordが使用しているOktaのサポートシステムが侵入されましたが、幸いユーザーデータへの直接的な影響は確認されていません。

出典:1password

システム依存のリスク

1Passwordは特定のシステムに依存しています。そのため、もしその基盤となるシステムが攻撃を受けたり、障害が発生した場合、1Passwordを使っているユーザーも影響を受ける可能性があります。セキュリティは万全に整備されていますが、依存する技術基盤の信頼性に注意を払うことが大切です。

デバイスのセキュリティリスク

1Passwordを使用する際、利用しているデバイスのセキュリティも大きなリスク要因となります。マルウェアやウイルスに感染したデバイスからは、いかに安全なパスワードマネージャーを使用していても、データが流出する可能性があります。定期的にセキュリティソフトを更新し、不正なアプリケーションのインストールを避けることが推奨されます。

1Password情報漏洩の対策

1Passwordの情報漏洩リスクを最小限に抑えるためには、いくつかの重要な対策を講じる必要があります。以下の対策を実行することで、セキュリティを大幅に強化できます。

強力なマスターパスワードの設定

マスターパスワードは1Passwordのセキュリティの根幹です。弱いパスワードでは全体のセキュリティが大幅に低下します。強力なパスワードを設定するために、次のステップを実行しましょう。

マスターパスワード設定手順
  1. 1Passwordアカウントにログインします。
  2. 「設定」タブを選択し、「パスワード管理」をクリックします。
  3. マスターパスワードを「10文字以上、大文字、小文字、記号、数字を含む」ものに設定します。
  4. 覚えやすいフレーズや単語を避け、ランダムな文字列にすることで、より強固なパスワードを作成します。

二段階認証の有効化

二段階認証(2FA)は、1Passwordにおける追加のセキュリティ層です。これを有効にすることで、パスワード漏洩時のリスクを最小限に抑えることができます。次のステップで二段階認証を有効にしましょう。

二段階認証設定手順
  1. 1Passwordにログインし、「設定」から「セキュリティ」を選択します。
  2. 「二段階認証」をクリックし、有効化ボタンを押します。
  3. 認証アプリ(例:Google Authenticator)をスマートフォンにインストールし、表示されたQRコードをスキャンします。
  4. 認証コードを入力して、設定を完了します。

定期的なアップデートの確認

1Passwordを含むすべてのソフトウェアは、定期的なアップデートが必要です。アップデートには、セキュリティ強化やバグ修正が含まれており、最新のセキュリティパッチを適用することは非常に重要です。

アップデート確認手順
  1. 1Passwordの「設定」メニューを開き、「アップデート」を選択します。
  2. 「最新バージョンを確認」ボタンを押し、アップデートがあるかどうかを確認します。
  3. アップデートがある場合は、指示に従ってインストールを完了させます。

定期的なパスワードの変更

セキュリティを強化するためには、定期的にパスワードを変更することが重要です。特に、重要なアカウントや機密情報を管理する場合、定期的な見直しが必要です。

パスワード変更手順
  1. 1Passwordにログインし、アカウント設定から「パスワード管理」を選択します。
  2. 現在のパスワードを確認し、新しい強力なパスワードを設定します。
  3. 全アカウントのパスワードも定期的に見直し、不要なアカウントは削除します。

クラウドデータのバックアップ

クラウド上のデータが破損したり、万が一アクセス不能になった場合に備えて、データのバックアップを行うことが推奨されます。バックアップは外部ストレージに保存するのが安全です。

バックアップ手順
  1. 1Passwordにログインし、「エクスポート」機能を選択します。
  2. すべてのデータをエクスポートし、外部ストレージ(USBメモリや外付けハードディスクなど)に保存します。
  3. バックアップデータは、定期的に更新し、安全な場所に保管します。

デバイスのセキュリティ強化

1Passwordの安全性を確保するためには、使用しているデバイス自体のセキュリティも強化する必要があります。セキュリティソフトの導入や、OSの定期的な更新を行うことで、マルウェアからデバイスを保護しましょう。

デバイスセキュリティ強化手順
  1. セキュリティソフトを導入し、リアルタイム保護を有効にします。
  2. OSやアプリケーションを最新の状態に保つため、定期的に更新を確認します。
  3. 不審なアプリケーションやファイルをダウンロードしないように注意します。

企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています

2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました

個人情報保護法改正2022

2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。

もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。

ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。

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情報漏えい調査はフォレンジック調査の専門家にご相談ください

DDF情報漏えいインシデントが発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備での端末の調査・解析、調査報告書の提出ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

デジタルデータフォレンジックでは、お電話またはメールでお問合せいただくと、状況のヒアリングと対応方法、お見積りを無料でご案内いたします。法人様の場合、ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せも開催しておりますので、お気軽にご相談ください。

官公庁・上場企業・捜査機関等まで幅広い調査対応経験を持つ専門の担当とエンジニアが対応させていただきます。

よくある質問

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詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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