企業内での情報漏洩は深刻な問題です。特に社内での情報漏洩は、内部統制の欠如や従業員のミス、時には悪意ある行為によって引き起こされることが多く、企業の信用や財務に大きな影響を与える可能性があります。本記事では、社内での情報漏洩の原因とその具体的な対策について、サイバーセキュリティの専門家の視点から徹底的に解説します。
目次
社内での情報漏洩のパターンと対策
社内での情報漏洩は、特定の部署や業務内容に関連して発生することが多く、そのパターンと対策を知ることが予防の第一歩です。以下に具体的な情報漏洩のパターンと対策を紹介します。
人事部門からの情報漏洩
人事部門は従業員の個人情報を多く取り扱っているため、社内での情報漏洩のリスクが最も高い部署の一つです。主に以下のような原因で情報漏洩が発生します。
不適切なアクセス管理
人事システムへのアクセス権限が適切に設定されていない場合、無関係な社員が従業員の個人情報にアクセスできる可能性があります。これにより、個人情報の不正使用や漏洩のリスクが高まります。
- アクセス権限を業務に必要な最小限に制限する。
- アクセス権限の定期的な見直しを行う。
- 管理者権限を持つユーザーの活動を監視し、不正なアクセスを検出する。
メールの誤送信
人事部門の担当者が、給与情報や人事評価などの機密情報を誤って他部署の社員に送信してしまうケースがあります。このようなミスは、企業の信用を失墜させる原因となり得ます。
- メール送信前に必ずダブルチェックを行う。
- 自動的に宛先を確認するソフトウェアを導入する。
- 機密情報を含むメールには暗号化を施し、不正アクセスを防止する。
営業部門からの情報漏洩
営業部門では顧客情報を取り扱うことが多く、その情報が漏洩すると顧客との信頼関係に重大な影響を与えます。以下に代表的な情報漏洩の例を紹介します。
顧客情報の不適切な共有
営業担当者が、顧客の個人情報や取引情報を他部署の社員と不適切に共有してしまうケースがあります。これにより、顧客情報が外部に漏洩するリスクが高まります。
- 顧客情報の取り扱いについて、従業員に対する研修を定期的に実施する。
- 顧客情報へのアクセス権限を適切に管理し、不必要な共有を防止する。
- CRMシステムの利用においてもアクセスログを監視し、不適切な利用を検知する。
CRMシステムの不適切な利用
顧客管理システム(CRM)のアクセス権限が適切に設定されていない場合、無関係な社員が顧客情報にアクセスできる可能性があります。これにより、情報が社内で誤って共有され、外部に漏洩するリスクが生じます。
- CRMシステムのアクセス権限を業務に必要な最小限に設定する。
- システムの利用状況を定期的に監査し、問題があれば早急に対処する。
- システムのセキュリティ設定を強化し、不正アクセスの防止に努める。
経理部門からの情報漏洩
経理部門は企業の財務情報を扱うため、情報漏洩が起こると企業に大きな影響を与えます。以下に経理部門での情報漏洩の例を示します。
財務情報の不適切な共有
経理担当者が、企業の財務状況や従業員の給与情報などを他部署の社員と不適切に共有してしまうケースがあります。このような情報が漏洩すると、企業の信用に大きなダメージを与える可能性があります。
- 財務情報の取り扱いに関するガイドラインを策定し、従業員に周知する。
- アクセス権限を厳格に管理し、財務情報の不正な閲覧や共有を防止する。
- 財務データには暗号化を施し、不正アクセス時にも情報が保護されるようにする。
会計システムの不適切な利用
会計システムのアクセス権限が適切に設定されていない場合、無関係な社員が財務情報にアクセスできてしまう可能性があります。これにより、情報漏洩のリスクが生じます。
- 会計システムのアクセス権限を業務に必要な最小限に設定する。
- システムへのアクセスをログに記録し、定期的に監査を行う。
- アクセス権限の変更には承認手続きを設け、不正な変更を防止する。
情報漏洩の対策
情報漏洩を防ぐためには、組織全体で統制を強化し、情報の取り扱いについて従業員全員が認識を共有することが重要です。以下に代表的な対策を示します。
アクセス権限の厳格な管理
各システムやデータへのアクセス権限は、業務上必要な最小限の範囲に制限することが必要です。また、定期的なアクセス権限の見直しを行い、不正アクセスのリスクを低減します。
- 業務に必要なアクセス権限のみを付与し、不必要な権限は削除する。
- アクセス権限の変更は承認手続きを経て行う。
- 管理者権限を持つユーザーの活動を監視し、不審な行動を検知する。
情報セキュリティ教育の徹底
全従業員に対して、情報の取り扱いに関する教育を定期的に実施し、情報漏洩のリスクについての理解を深めることが必要です。
- 情報セキュリティに関するオンライン講習を実施し、理解度をテストする。
- 社内で発生した情報漏洩事例を共有し、リスクを具体的に認識させる。
- 情報セキュリティに関する最新の知識を従業員に提供する。
データの暗号化
機密性の高い情報は暗号化して保存し、不正アクセスがあったとしても情報が漏洩しないようにします。データの暗号化は、物理的なアクセスが発生した場合でも情報を保護するための重要な手段です。
- 機密情報は必ず暗号化を施して保存する。
- 暗号化のアルゴリズムは最新の強力なものを使用する。
- 定期的に暗号鍵を更新し、セキュリティを強化する。
監査とモニタリングの実施
定期的な内部監査やシステムアクセスログのモニタリングを行い、不適切な情報アクセスを検知することが重要です。これにより、情報漏洩の早期発見が可能となり、迅速な対応が行えます。
- アクセスログを定期的に監査し、不審なアクセスを検出する。
- 内部監査チームを設置し、情報漏洩リスクを評価する。
- 自動モニタリングシステムを導入し、リアルタイムで不正な行動を検知する。
メール誤送信防止対策
メール送信時の確認手順の徹底や誤送信防止ソフトウェアの導入を検討します。特に機密情報を含むメールは、暗号化やパスワード保護を行い、第三者に漏洩するリスクを最小限にします。
- メール送信時の確認作業を必須化する。
- 送信前に宛先と内容をダブルチェックするシステムを導入する。
- 暗号化されたメールの利用を推奨し、機密情報を保護する。
内部通報制度の整備
情報漏洩や不適切な情報取り扱いを発見した従業員が、安全に報告できる仕組みを整備します。内部通報制度の有無が、問題発見の早期化と対策の迅速化に繋がります。
- 内部通報用の専用窓口を設け、匿名での報告を受け付ける。
- 通報があった場合は迅速に調査を行い、対応策を講じる。
- 通報者に対する不利益な取扱いを防止する規定を明文化する。
企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています
2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました
2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。
もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。
ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。
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情報漏えい調査はフォレンジック調査の専門家にご相談ください
情報漏えいインシデントが発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。
このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備での端末の調査・解析、調査報告書の提出ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
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