サイバー攻撃

中央大学不正アクセス学内システムから個人情報流出の可能性

中央大学は、2025年9月8日に学内システムへの不正アクセスを確認し、個人情報の一部が外部に流出した可能性があることを公式に公表しました。

本記事では、中央大学の公式発表をもとに、不正アクセスの経緯や確認されている影響、そして同大学が講じた対応について詳しく解説します。

出典:中央大学

学校法人中央大学が外部からの不正アクセスによる被害を公表

2025年9月8日、中央大学は教員用メールサーバが外部からの不正アクセスを受け、2名の教員アカウントが不正に利用されたことを公表しました。

その結果、対象教員に過去メールを送信した692名と390名、計1082名分のメールアドレスおよび氏名(または表示名)が、第三者に不正取得された可能性があります。流出の対象となるのは、以下の期間中に該当教員に送信されたメールの差出人情報です。

  • 教員A:2025年7月19日 23:09まで

  • 教員B:2025年7月23日 04:58まで

なお、影響は該当の2名の教員とやり取りのあった相手に限定されており、全学的な影響ではないとされています。中央大学は個別に影響対象者へ通知するとしており、今後は再発防止に向けたセキュリティ強化を進めるとしている。

また、漏えいした差出人情報が標的型攻撃(スピアフィッシング)に悪用される可能性があるため、関係者に対して不審メールへの警戒が呼びかけられています。

2025年9月に中央大学は不正アクセスを受ける

2025年9月8日、中央大学は学内システムに対して外部からの不正アクセスがあったことを確認し、同日付で公式に発表しました。

不正アクセス発覚の経緯

不正アクセスにより、学内のサーバーに保存されていた一部の個人情報が閲覧可能な状態となっていたことが判明しました。発覚の詳細な経緯については調査中とされています。

中央大学の対応

中央大学は、不正アクセスが判明した直後に対象システムを停止し、外部の専門機関と連携して原因の究明と影響範囲の調査を開始しました。また、関係する個人に対して順次連絡を行い、被害拡大の防止に努めると発表しています。

出典:中央大学

不正アクセスを受けた場合はフォレンジック調査が有効

不正アクセスが発生した際は、被害範囲や侵入経路を正確に把握しなければ、適切な対応や再発防止策を講じることはできません。そのため、専門的な解析技術を用いるフォレンジック調査の実施が有効です。

フォレンジック調査とは、サイバー攻撃、情報漏えい、データ改ざんなどのセキュリティ関連インシデントが発生した際に、その原因を特定し、被害の範囲や影響を明らかにするための詳細な調査手法です。

もともとフォレンジック調査は、犯罪や事件が起きた時、その現場から犯行の手掛かりとなる「鑑識」を指していました。特にデジタルデータからの証拠収集・分析は「デジタル鑑識」あるいは「デジタル・フォレンジック」とも呼ばれます。

被害発生時にフォレンジック調査が有効な理由は次の通りです。

  • 侵入経路の特定:攻撃者がどこから侵入したかを明確にする
  • 被害範囲の可視化:影響を受けたデータやシステムを把握する
  • 証拠となるデータ保全:法的対応や保険請求に備えて証拠データを安全に保存する
  • 再発防止策の策定:調査結果を基にセキュリティ体制を強化する

インシデントの内容によっては、個人情報保護委員会など特定の機関への報告義務が発生する場合があります。自社のみで調査を行うと、報告書が認められないケースもあるため、第三者機関による調査が一般的です。

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早期対応が被害拡大防止の鍵となりますので、まずはご相談ください。

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まとめ

今回の不正アクセスは、大学が保有する個人情報の管理に関わる重大な事案であり、被害の範囲や原因の解明が急務とされています。中央大学は再発防止に向けたセキュリティ強化を行う方針を示し、関係者に対して深く謝罪しました。

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この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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