Androidスマホで「見覚えのないアプリがある」「データ通信量が異常に増える」といった症状が発生したときに疑われるのが、ウイルス感染です。
AndroidはiPhoneと比較するとウイルス感染しやすいと言われており、もし本当にウイルスに感染している場合、最悪のケースでは個人情報の漏えいや、銀行口座からの不正送金、SNS乗っ取りによるなりすまし被害といった深刻な被害に発展することもあります。しかし、発生する症状はウイルス感染とは全く関係ないものも多く、確実に見分けるには専門的な知識が必要です。
そこで、サイバー攻撃の手口やデジタル端末の挙動に精通した専門家の立場から、Androidがウイルス感染した際の対処方法、自力対処では不安な方のための専門家によるウイルス感染調査サービスについて詳しく解説します。
目次
Androidスマホをネットワークから切断する
Androidスマートフォンがウイルスに感染している疑いがある場合、最初に行うべき対応はスマホの通信機能を遮断することです。これは単なる応急処置ではなく、被害の拡大を防ぐために非常に重要な初動対応となります。
情報の流出を防ぐ
ウイルスやマルウェアの多くは、端末内の情報を外部のサーバーに送信する機能を持っています。たとえば、以下のような個人情報が対象となります。
- 連絡先や写真、位置情報などの端末内データ
- SNSやGoogleアカウントなどのログイン情報
- クレジットカード情報や入力中のパスワード
このようなデータが外部に送信される前に通信を遮断することで、情報漏えいのリスクを低減することが可能です。
ウイルスの拡散を防ぐ
一部のマルウェアには、自ら拡散する機能が組み込まれているものがあります。たとえば、次のような動作が確認されています。
- SMSやSNSを使ってウイルス付きのリンクを自動送信する
- Bluetooth経由で近くの端末に感染を広げる
ネットワークに接続されたままだと、感染が他のユーザーにも広がってしまう可能性があるため、被害の連鎖を断ち切るためにも通信の遮断は必須です。
自力で端末を操作するのが不安な場合は専門家に相談する
この時点では、まだ自分で対応できる段階ではありますが、以下のようなケースに該当する場合は、フォレンジック調査会社への相談を検討することが望ましいです。
- ウイルスの削除方法がわからない
- セーフモードや初期化に不安がある
- セキュリティアプリの選定・使用にも自信がない
誤った操作でウイルスを拡散させてしまったり、感染の証拠を消してしまうリスクがあるため、専門家による正確な解析が安全で確実な対処法です。
フォレンジック調査では、不正アプリの通信履歴や削除痕跡、端末の権限取得ログなどを技術的に復元・解析することが可能です。
Androidスマホからインストール済みの不審なアプリを削除
Android端末にウイルスやマルウェアが潜んでいる場合、不審なアプリがインストールされていることがあります。端末内のアプリ一覧を自分で確認することも重要です。
不審なアプリを確認する方法
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリと通知」>「すべてのアプリを表示」へ進む
- インストール済みアプリの中に、見覚えのないものや不審な名称のアプリがないか確認する
以下のような特徴のあるアプリは、注意が必要です。
- 自分でインストールした覚えがない
- 名前が意味不明・英数字の羅列(例:com.android.update.○○)
- アイコンが非表示/白紙状態/Androidの初期マーク
- 無料アプリにもかかわらず、個人情報や決済情報の入力を求めてくる
>>スマホに勝手にアプリがインストールされる原因と対策はこちら
アプリの「権限設定」もチェック
不正アプリかどうかを見極めるうえで、アプリが要求している権限も非常に重要です。
以下のような必要以上の権限を要求しているアプリには特に警戒してください。
要求される権限 | 問題点 |
---|---|
カメラの使用権限 | 無関係なアプリがカメラ権限を持つ場合、盗撮・遠隔監視のリスク |
マイクの使用権限 | 音声の盗聴や通話の記録に悪用される可能性 |
連絡先へのアクセス | アドレス帳の流出やスパム送信に利用される危険性 |
SMS送信の許可 | 勝手にSMSを送信され、不正課金や詐欺被害に繋がるおそれ |
デバイス管理者権限 | アプリの削除・初期化が制限されるため、マルウェアが端末に居座り続ける可能性がある |
不自然なアプリにこれらの権限が設定されている場合は、少なくとも通信やカメラの使用をブロックするようにしましょう。
自分での対応には限界がある場合も
ただし、悪質なアプリの中には「設定画面に表示されない」「強制終了しても再起動される」「アンインストールできない」といった高度な偽装をしているケースもあります。
このような場合、表面的な対処では被害の根本解決に至らず、被害の拡大や証拠の消失を招くリスクがあります。
こうした状況では、個人で対応しようとせず、フォレンジック調査会社による解析を依頼することが最も確実です。専門の調査では、不正アプリの通信履歴や削除痕跡、端末の権限取得ログなどを技術的に復元・解析できます。
ウイルススキャンアプリで駆除
最も手軽に調べる方法はウイルススキャンのアプリを利用することです。ウイルススキャンアプリは、無料のものや定額制のものなど様々なので自分にあったものを選んで使いましょう。
ただし、中にはセキュリティソフトに見せかけた詐欺アプリなどもアプリストアに紛れ込んでいることがあり、注意が必要です。既にほかにそういったアプリをインストールしてしまった経験があるなどの場合は、無理に自力で確認しようとせず、専門家に安全な方法で調べてもらうことを推奨します。
セキュリティアプリでウイルススキャンする手順
- Google Playストアからセキュリティアプリをインストール
- アプリを起動し、「スキャン」機能を実行。端末内のアプリやファイル、設定の異常をチェックします。
- スキャン結果に応じて、不審なアプリやファイルを削除。警告が出た場合は、表示される指示に従って対処しましょう。
セキュリティアプリの注意点
- セキュリティアプリにも偽物や悪質なものが存在します。必ずGoogle Playストアから公式アプリをインストールし、レビューや開発元を確認しましょう。
- 複数のセキュリティアプリを同時に使用すると、動作不良や誤検出の原因になるため、1つに絞って利用するのが安全です。
- どんなに高性能なセキュリティアプリでも、すべてのウイルスやマルウェアを完全に検出できるわけではありません。特に新種のウイルスや、偽装された不正アプリは見逃される可能性があります。
ウイルス感染が疑われる場合はフォレンジック調査会社に相談すべき
セキュリティアプリで異常が検出されなかった場合でも、端末の挙動に不審な点があったり、個人情報が漏洩している可能性があると感じる場合は、デジタルフォレンジック調査の実施が推奨されます。
フォレンジック調査では、以下のような分析が可能です。
- ウイルス感染の有無と駆除
- ウイルスの侵入経路や日時の特定
- 不正アプリの痕跡や遠隔操作の履歴の分析
- 情報漏えいの有無や影響範囲の判定
調査結果は報告書としてまとめられ、警察や裁判所に提出できるケースもあるため、より確実な証拠や対策を求める場合には非常に有効な手段です。
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第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)
自力で対応できない場合はフォレンジック調査の専門業者に依頼する

ハッキングや不正アクセス、ウイルス感染、情報漏えいなどの問題が起きた際、自分だけでの対応が難しいと感じたら、迷わずフォレンジック調査の専門業者に相談しましょう。
どこから侵入され、どんな情報が漏れたのかを正しく把握することが重要です。特に、被害が大きい場合や情報が悪用された疑いがある場合は、専門家によるフォレンジック調査を実施することで、被害の拡大を未然に防ぐ有効な対策につながります。
信頼できる業者を選び、早めに動くことが、トラブルを最小限に抑えるポイントです。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
デジタルデータフォレンジックの強み
デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。
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緊急性の高いインシデントにもいち早く対応できるよう24時間365日受付しております。
ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せを開催・即日現地駆けつけの対応も可能です。(法人様限定)自社内に調査ラボを持つからこそ提供できる迅速な対応を多数のお客様にご評価いただいています。
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スマホで使用しているアプリ・アカウントのパスワードの変更
ウイルス感染が疑われる時点で、すでにアカウント情報が外部に流出している可能性を前提に対応することが重要です。特に、次のようなアカウントは、悪用された場合のリスクが非常に高いため、最優先でパスワードを変更する必要があります。
優先して変更すべきアカウント
- Googleアカウント(Android端末の中枢)
- SNS(LINE、Instagram、Facebook、Xなど)
- ネットバンキング・証券・キャッシュレス決済アプリ
- ECサイト(Amazon、楽天、Yahoo!など)
これらのアカウントは、ログインされただけで金銭的被害やなりすまし被害に直結します。たとえば、Googleアカウントが乗っ取られた場合、Gmail・Googleフォト・ドライブ・位置情報など、日常のあらゆる情報が第三者に覗かれてしまう危険性があるのです。
パスワード変更時の注意点
- 他のサービスと同じパスワードは絶対に使い回さない
- 生年月日・名前・電話番号など、推測されやすいものは避ける
- 英数字・記号を組み合わせた12文字以上の強固なパスワードを設定する
- 二段階認証を必ず有効にする
パスワードを変更しただけでは不十分な場合もあります。なぜなら、ログイン情報がすでに漏洩している可能性があるためです。そのため、二段階認証(2FA)を有効化することが被害の拡大防止に極めて有効です。
ログイン時にSMS認証コードや認証アプリでの確認が求められることで、IDやパスワードが第三者に知られていても、不正ログインをブロックすることが可能です。
スマホの初期化(できれば避けたい最終手段)
ウイルス感染の対処法として「スマホの初期化」は強力な手段ではありますが、安易に実行すべきではありません。なぜなら、初期化を行うことで次のようなリスクが伴うからです。
初期化にともなうリスクとは?
- 大切な写真・動画・連絡先・アプリの設定などがすべて消えてしまう
- LINEのトーク履歴やアプリ内課金データなど、一部は復元できない場合がある
- 感染の痕跡や不正アクセスのログといった「証拠」が失われてしまう
- 状況を詳しく調べる前に初期化すると、被害状況が把握できなくなる恐れがある
そのため、ウイルスやマルウェアによる被害が疑われる場合でも、できるだけ初期化せずに解決する方法を優先することが大切です。
本当に安全に解決したいなら「専門調査」が最も確実
スマホの挙動がおかしい、明らかに感染している気配がある、でも初期化は避けたい
そんなときに頼るべきなのが、デジタルフォレンジック調査会社です。
■ フォレンジック調査でできること
- スマホ内のアプリ・通信・ファイル操作の履歴を専門ツールで解析
- 不正なアプリやウイルスの痕跡を発見し、安全に駆除
- 個人情報が外部に送信された形跡があるかどうかを確認
- 被害の範囲と影響を技術的に明確化し、報告書にまとめてくれる
また、調査結果は警察や裁判所への証拠として提出できるケースもあるため、もしも被害が広がっていた場合でも、冷静かつ適切に対処できます。
スマートフォンの初期化は、操作を誤れば重要なデータもすべて失われるリスクがあります。
そのため、自信がない場合や業務用端末であれば、フォレンジック調査会社に相談した上で判断することが望ましいでしょう。
よくある質問
対応内容・期間などにより変動いたします。
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専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。
可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。
もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。