本来は便利なリモートサポートツールであるUltraViewer。しかし、近年このソフトが悪用される「遠隔操作詐欺」別名「サポート詐欺」が国内外で多発しています。本記事では、UltraViewer詐欺の手口・被害事例・具体的な対策方法まで徹底解説します。
もし、サポートを装いパソコンが遠隔操作された場合は、すぐに専門のフォレンジック調査会社に相談し、UltraViewerのインストールで情報漏洩や不正アクセスなどが起こっていないか確認しましょう。
目次
UltraViewer詐欺の手口と特徴
UltraViewerは、遠隔操作支援を目的とした正規のWindows向けソフトウェアです。しかし詐欺師はこのツールを悪用し、サポートを装って被害者のパソコンにアクセスし、個人情報や金銭を不正に搾取します。
偽のウイルス警告で不安を煽る
ウェブサイトを閲覧中、突然「ウイルスに感染しました」「マイクロソフトに今すぐ連絡」などの偽ポップアップが表示されます。これはJavaScriptや偽広告を使った“警告詐欺”です。
「サポートセンター」への電話を誘導
偽警告にはフリーダイヤルや「Windowsサポート」と称した電話番号が記載され、ユーザーを電話させるよう誘導します。
マイクロソフトを装うサポートセンターへ電話をかけてしまった場合の対処法はこちら>
遠隔操作ソフト(UltraViewer)のインストールを指示
詐欺師は電話口で親切を装い、ウイルス除去のために「UltraViewer」をインストールするよう指示します。
PCを遠隔操作して情報を盗む
被害者がIDとパスワードを伝えると、詐欺師はパソコンを自由に操作可能となり、銀行情報やパスワード、個人データが盗まれます。
高額な「サポート費用」を請求
最終的に「ウイルス駆除代」などの名目で数万円〜数十万円の支払いを要求されるケースも。中にはオンラインバンキングから不正送金される被害も報告されています。
以上がUltraViewerを用いた詐欺で使用される手口です。詐欺の発端となる偽のウイルス警告は、パソコンを使用していれば誰にでも起こりうる巧妙な詐欺です。
UltraViewerをインストールした時点で、すでに遠隔操作のリスクが生じています。
電話を切ったからといって安心せず、端末が安全かどうか、必ず専門家に診断してもらってください。情報漏洩の有無や端末にソフトが残っていないか調査可能です。
UltraViewer等リモートソフトを使用した詐欺の被害事例とリスク
UltraViewer詐欺は「遠隔操作」という仕組みを悪用することで、パソコン内のあらゆる情報や機能を詐欺師に明け渡すという危険性を孕んでいます。ここでは実際に発生した被害例をもとに、そのリスクの深刻さを解説します。
UltraViewerは詐欺ツールではないが、誤用で凶器に変わる
UltraViewer自体は正規のリモートサポートツールであり、企業やIT管理者にとって非常に有用な存在です。しかし、遠隔操作には「ID」と「パスワード」が必要であるため、これを詐欺師に渡してしまえば、PCのすべてが見られ・操作される危険な状況が生まれます。
つまり、ツールそのものが悪ではなく、「だまされて情報を渡すこと」によって、合法ツールが侵入口=“サイバー凶器”に変貌してしまうのです。これはUltraViewerに限らず、他のリモートツールも同様です。
以下はリモートツールが使用された詐欺の事例です。
銀行口座が不正送金され、数百万円の損失
被害者は偽警告による「ウイルス感染」を理由にサポートを装った詐欺師に連絡し、指示通りにリモートソフトをインストールし、ネットバンキング取引のIDとパスワードを伝えてしまいました。
その後、詐欺師が口座にログインし、気づかぬうちに複数回の送金が行われ、最終的1,000万円が抜き取られました。
出典:朝日新聞
仮想通貨ウォレットの資産を盗まれた
被害者は自身の暗号資産ウォレットに関する操作を遠隔でサポートしてもらえると信じ、UltraViewerでPCの画面を開放。ウォレットの秘密鍵やリカバリーフレーズを盗み取られ、保有していた仮想通貨すべてが送金されるという被害に遭いました。
このようにUltraViewerなどのリモートソフトをインストールされて被害が数百万円以上になったケースも実際に存在します。UltraViewerを「サポートの指示に従って」一度でもインストールしてしまった場合は不正アクセスされてないか、操作履歴や情報漏洩の有無を専門家に確認してもらうことを強くおすすめします。
UltraViewer詐欺への対処法
UltraViewerを使った詐欺への対処法は以下の通りです。
UltraViewerをアンインストールする
- Windowsの「設定」→「アプリ」から「UltraViewer」を選択
- 「アンインストール」を実行して完全に削除
端末のウイルススキャンを実施
信頼できるセキュリティソフトを使ってフルスキャンを行い、不正なプログラムが残っていないか確認します。
各種パスワードを変更する
- メールアカウント
- ネットバンキング
- クラウドサービスやSNS
不正送金の有無を確認
銀行やクレジットカードの明細を確認し、見覚えのない取引があれば速やかに銀行やクレジットカード会社に連絡をしましょう。すぐに口座凍結手続きを行ってください。
警察・消費者センター・フォレンジック調査会社へ相談する
#9110(警察相談専用ダイヤル)や最寄りの警察署に通報し、被害届の提出を検討しましょう。金銭被害がある場合は、消費生活センター(188)への相談も有効です。
また、パソコンやスマホの遠隔操作・情報流出が疑われる場合は、証拠保全と被害分析のために、端末内のデータを調査・解析するフォレンジック調査会社への依頼を強く推奨します。フォレンジック調査会社で作成されたレポートは、警察に被害届を提出する際の証拠としても活用できる場合があります。
自力で対応できない場合はフォレンジック調査の専門業者に依頼する

ハッキングや不正アクセス、ウイルス感染、情報漏えいなどの問題が起きた際、自分だけでの対応が難しいと感じたら、迷わずフォレンジック調査の専門業者に相談しましょう。
どこから侵入され、どんな情報が漏れたのかを正しく把握することが重要です。特に、被害が大きい場合や情報が悪用された疑いがある場合は、専門家によるフォレンジック調査を実施することで、被害の拡大を未然に防ぐ有効な対策につながります。
信頼できる業者を選び、早めに動くことが、トラブルを最小限に抑えるポイントです。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
デジタルデータフォレンジックの強み
デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。
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官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積39,451件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計395件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~
国内最大規模の最新設備・技術
自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※3)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)
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まとめ
UltraViewerは便利なツールですが、使い方次第で「最も危険なソフト」にもなりえます。IDやパスワードを他人に伝えることは絶対に避け、不審なサポート案内には一切応じないようにしましょう。
万が一の被害が発生した場合、証拠保全の観点から社内や個人では完結させず、必ず専門の調査会社に相談してください。
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