サイバー攻撃

【専門家が解説】パソコンが遠隔操作された時の対処法8選

パソコンが遠隔操作されたら?症状から対処法まで解説

パソコンが勝手に操作されたり、見覚えのないアプリケーションが動いていたりする場合は、第三者による遠隔操作の可能性があります。

遠隔操作が行われている状況を放置すると、認証情報や個人データが盗まれたり、重要なファイルが破壊されたりといった深刻な被害へと発展する危険性があります。さらに、業務や私生活にも大きな支障が出ることが考えられます。

  • 「サポート詐欺に誘導されて遠隔操作ソフトをインストールしてしまった」
  • 「リモートアクセスツール(TeamViewerなど)が勝手に起動している」

上記のような偽警告を使ったサポート詐欺や偽アプリのインストールなど、遠隔操作の手口は様々で、被害を防ぐためにも、適切な対処が必要です。もし、自力での対応が難しいと感じた場合には、遠隔操作された場合はすぐに専門家に相談しましょう。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

 

パソコンが遠隔操作で乗っ取られた状態を放置する危険性

パソコンが遠隔操作されている疑いがあるにもかかわらず、何も対処せずに放置してしまうと、状況は短時間で深刻化します。

攻撃者はすでに自由に操作できる状態であり、保存データの盗難や改ざんさらなる不正アクセスといった二次被害の連鎖が発生するおそれがあります。

遠隔操作を放置することで広がるリスク
  • 保存されている個人情報や業務データが外部に送信される
  • ネットバンキングやクレジットカード情報が悪用される
  • メールアカウントやSNSが乗っ取られ、なりすまし被害が発生する
  • 盗まれた情報がダークウェブで売買される
  • 自分のパソコンがサイバー攻撃の踏み台として利用される
  • OSやシステムの不安定化
  • 刑事事件への発展の可能性

遠隔操作された端末は、単なる「被害者側のツール」ではなく、攻撃者にとっての拠点になります。他人への加害行為にも悪用されるリスクがあるため、放置は極めて危険です。

ネットワークの遮断やセキュリティスキャン、パスワードの変更など、基本的な初期対応を速やかに行い、必要に応じてフォレンジック調査会社への相談も検討してください。

遠隔操作された状態で使用を続けることは、情報漏えい・金銭的損失にとどまらず、刑事事件への関与といった法的リスクも招く可能性があります。

違和感を感じた段階ですぐに行動に移すことが、被害拡大を防ぐ最も効果的な手段です。対応が難しいと感じた場合には、信頼できるセキュリティ専門家へ相談することが最善の対策となります。

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パソコンが遠隔操作された時の対処法8つ

「パソコンが勝手に動く」「見覚えのないソフトが起動する」など不審な挙動が現れたとき、多くの方は「遠隔操作されたのでは」と不安になるはずです。実際、遠隔操作は情報漏えいや金銭被害につながる深刻なインシデントに発展する恐れがあります。

まず大切なのは、パニックにならず冷静に対応することです。状況によってはセキュリティソフトだけでは対処しきれないケースもあるため、早めに適切な手順を踏むことが被害を最小限に抑えるカギとなります。

必要に応じてフォレンジック調査会社などの専門業者に相談することも、安全確保への近道です。

① ネットワークを切断する

外部からの操作を遮断するため、まずはインターネット接続をオフにすることが基本となります。接続を維持したままでは、情報の流出や追加操作が続く危険性があります。

切断方法
  1. Wi-Fi接続:タスクバーまたは設定画面からWi-Fiをオフにする
  2. 有線接続:LANケーブルを物理的に抜く
  3. ルーター利用:ルーター本体の電源をオフにする

通信を切断することで、被害の拡大を防ぐ第一歩となります。

② セキュリティソフトでスキャンする

接続を切ったあとは、セキュリティソフトでパソコン全体をスキャンします。不正プログラムやマルウェアが潜伏している可能性があるため、駆除が必要です。

セキュリティソフトでスキャンを行っても「何も検出されなかった」からといって、安心するのはまだ早いです。

近年では、高度に偽装されたマルウェアやリモート操作ツール(RAT)がセキュリティソフトの検出をすり抜けるケースも少なくありません。

遠隔操作がセキュリティソフトで検出されにくい理由

  • コードの難読化や暗号化により、定義ファイルと一致しない
  • 正規のアプリやプロセスに偽装して動作する
  • 自己削除機能などで痕跡を残さない

検出がなくても不審な挙動がある場合、すでにログ解析レベルでの専門調査が必要な段階かもしれません。

③ パスワードをすべて変更する

すべての主要なアカウントのパスワードを変更してください。ログイン情報がすでに外部に漏れている可能性があります。

  • Google / Microsoft アカウント
  • SNS(LINE, Facebook, Instagram, X など)
  • オンラインバンキング・証券・決済アプリ(PayPay、楽天銀行など)
  • ECサイト(Amazon、楽天市場、Yahoo!など)
  • 企業用の業務アカウント(社内システム・VPN・メール)

あわせて、すべてのアカウントで二段階認証(2FA)を有効にすることで、さらなる不正アクセスを防げます。

④ 遠隔操作ソフトや不審なアプリのアンインストール

不正にインストールされた可能性のあるリモートツールや見覚えのないアプリを削除します。

確認・削除方法
  1. Windows:「設定」→「アプリ」から不要なプログラムを確認・削除
  2. 必要に応じて「システムの復元」で以前の状態に戻す

⑤ 金融機関や関係各所に連絡する

個人・法人問わず、金銭的な被害を防ぐため、すぐに口座やクレジットカードを管理している金融機関やサービス事業者に連絡を取りましょう。迅速な対応が、不正利用の被害拡大を防ぐカギとなります。

  • 銀行・カード会社:口座の利用停止・カード再発行の申請
  • オンラインサービス:不正ログインの報告・履歴確認
  • 携帯キャリア・ISP:通信履歴の確認や契約情報の変更手続き

金融機関側も不正アクセスの通報を受けることで、補償の対象となる場合があります。

⑥ 会社・関係者への報告(法人・業務利用の場合)

業務用パソコンや社内アカウントが関係している場合は、社内の情報セキュリティ担当や上長へ速やかに報告し、規定に沿って対応を進めましょう。

社内コンプライアンス上、報告義務があるケースも多く、特に顧客情報や機密データが関与している場合は注意が必要です。

  • 上長や情報システム部門への速やかな報告
  • 顧客情報の漏えいが疑われる場合は、取引先への通知と謝罪
  • 情報漏えい報告書や社内事故報告書の作成

また、従業員による内部不正の可能性がある場合には、証拠の保全や法的対応に向けた準備が必要となります。初期対応を誤ると証拠が失われるリスクもあるため、専門家と連携した慎重な対応が求められます。

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⑦ 必要に応じてシステムの復元や初期化を検討する

ウイルススキャンや不審なソフトの削除を試みても、遠隔操作の原因を特定・除去できない場合、「システムの復元」や「初期化」といった抜本的な対応を検討する必要があります。

復元・初期化の手順
  1. 復元ポイントがある場合は、被害発生前の状態に「システムの復元」を実行
  2. 復元が不可能または不十分な場合は、「初期化(工場出荷状態へのリセット)」を実行
  3. 初期化前には、必ず重要なデータのバックアップを取得

特に法人利用や複数端末での被害が疑われる場合には、自己判断での初期化は避け、フォレンジック調査などに対応できる専門家に相談することが、より安全で確実な対応となります。

⑧ OSやソフトウェアを更新して安全性を確保する

WindowsやmacOSなどのOS、Microsoft Office・Adobe・ブラウザなどの主要アプリを含め、すべてのソフトウェアを最新版にアップデートすることで、既知の脆弱性(セキュリティホール)をふさぐことができます。

特に古いバージョンのソフトは、標的型攻撃やマルウェアに狙われやすいため要注意です。

アップデートの基本手順
  1. OSの自動更新機能を有効にする
  2. アプリケーションごとの「更新チェック」や公式サイトから最新版をダウンロード
  3. 古いバージョンのソフトはアンインストールしておく

また、OSのサポートが終了している場合は、新しい端末への移行も検討すべきタイミングです。最新環境での運用が、根本的なリスク軽減につながります。

⑨ 専門の調査会社に相談する

遠隔操作の被害が広範囲に及ぶ場合や、どのような情報が漏えいしたかを正確に把握する必要がある場合には、フォレンジック調査によるデータ収集と分析が不可欠です。

フォレンジック調査でできること

  • 不審なリモートアクセスのログやマルウェア実行履歴の復元
  • 削除・隠蔽されたファイルの復元
  • 通信履歴・IPアドレスの追跡による攻撃元の特定
  • 漏えいした可能性のあるデータやその範囲の明確化

フォレンジック調査では、パソコンやネットワークの使用履歴、アクセスログ、不審なファイルの痕跡などを専用ツールで解析し、情報漏えいの有無や被害の全容を明らかにします。調査結果は、企業内の対応指針や法的手続きにおいても非常に重要な役割を果たします。

法人利用なら特に重要な判断材料に

企業や団体が使用しているパソコンの場合、被害の大きさだけでなく「誰が責任を持ってどう対処したか」が問われます
そのため、初期化や自己流の対応はかえってリスクを高める結果になりかねません。

  • 内部不正や従業員の関与が疑われる場合
  • 機密情報の外部流出の可能性がある場合
  • 被害内容を報告書としてまとめる必要がある場合(社内報告・法的対応)

とくに、法人の機密情報漏えいや従業員による内部不正が疑われる場合には、パソコンの初期化や自己判断での対応は避け、必ず専門のデジタル調査会社に依頼することが重要です

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パソコンが遠隔操作されたリスクを防ぐための再発防止策

遠隔操作の被害を一度でも受けた場合、同じリスクを繰り返さないために、日頃のセキュリティ対策を根本から見直すことが必要です。

以下の再発防止策を定期的に実行し、環境の安全性を保ちましょう。

パソコンが遠隔操作されたリスクを防ぐための再発防止策
  • OS・ソフトウェアの常時アップデート
  • セキュリティソフトの導入・最新化
  • アカウント・認証の強化
  • 不審なメール・サイト・アプリの排除
  • リモート操作ソフト・不要なサービスの無効化
  • ネットワーク・通信の安全確保
  • 定期的なバックアップと証拠保全
  • 権限管理と運用ルールの徹底
  • セキュリティ教育・最新情報の共有

再発を防ぐためには、次のようなセキュリティ対策を見直すことが重要です。

操作できるうちに、大切なファイルや業務データは別媒体にバックアップしておきましょう。データ損失を未然に防ぐための対応として有効です。

まとめ

遠隔操作されたら、特に企業や組織で使用している端末では、情報漏えい・内部不正・業務データの流出といった影響が、信頼や損失に直結する重大リスクとなります。

近年の攻撃手法は巧妙化しており、セキュリティソフトの検出をすり抜けるケースも少なくありません。そのため、専門のフォレンジック調査会社による客観的で技術的な解析が、最も信頼できる対策手段となります。

「少しでも不審な挙動がある」「被害の範囲がつかめない」という場合は、自己判断に頼らず、専門家の力を借りることが、被害の最小化と再発防止への第一歩となります。

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