社内不正・労働問題

退職者による顧客引き抜きは違法?顧客データなどの引き抜き・持ち出しのリスクと調査方法を解説

退職者による顧客データなどの引き抜き・持ち出しのリスクと調査方法

退職者によって企業の機密情報や技術、顧客データなどが悪用される事例が後を絶ちません。企業に損害を与え、競合力の低下はもちろん、情報管理意識の低さという点でも社会的信頼の失墜にもつながりかねません。

もし不正な引き抜き行為があった場合には、フォレンジック企業に調査を依頼しましょう

この記事では退職者による顧客の引き抜き発覚時の対応策・調査方法を解説します。

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退職者による引き抜きとは何か?

退職者による引き抜き行為は、多くの企業にとって人材流出や顧客離れの引き金となりうる深刻なリスクです。ここでは、そもそも引き抜き行為とは何を指すのか、そしてなぜそれが企業にとって大きな問題となるのかについて解説します。

引き抜き行為の概要と種類

引き抜き行為は、大きく次の2つに分類できます。

  1. 退職後、元同僚に接触して新たな勤務先や自身が起業した会社へ誘導する。
  2. 顧客や取引先に対し、ビジネスを新会社へ移すよう働きかける。

これらの行為が個人の自由な活動の範囲内で行われることもありますが、内容や規模によっては法的問題に発展する可能性があります。

なぜ引き抜きが問題になるのか?

引き抜きが企業に与える影響は想像以上に大きく、次のような事態を招く恐れがあります。

  1. 中核人材の流出により業務継続が困難になる。
  2. 顧客対応力や技術力の低下によって、売上が大きく落ち込む可能性がある。
  3. 外部からの信頼が損なわれ、取引先や投資家からの信用が下がる。

さらに、引き抜きが連鎖的に起こると、組織崩壊に直結するケースもあるため、早期の対処が不可欠です。

退職者 情報持ち出し
退職者の情報持ち出しとは?企業が知っておくべきリスク・対応・予防策退職者による情報持ち出しは、企業にとって重大な経営リスクです。個人情報や技術資料の流出は、信用失墜や損害賠償に発展するおそれがあり、放置すれば業務や法的対応にも深刻な影響を及ぼします。万が一の事態に備え、証拠保全や初動調査の体制を整えるとともに、専門業者との連携による適切な対応が求められます。また、アクセス制限やログ管理、社内規定や教育の見直しといった予防策を平時から講じておくことで、リスクを大幅に軽減することが可能です。情報資産を守るためには、組織全体での継続的な対策が不可欠です。...

退職者による引き抜きの法的リスク

引き抜き行為は一見合法のように見えても、実際にはさまざまな法的リスクを伴います。ここでは、合法・違法の線引きについて詳しく見ていきます。

退職後の引き抜き行為の原則

日本の労働法制上、退職後の元従業員には、原則として「誠実義務」や「競業避止義務」は課されません。つまり、契約による制限がなければ、引き抜き行為そのものは違法とはされにくいのが現実です。

違法とされる引き抜きのケース

とはいえ、以下のような行為は明確に違法とされる場合があります。

  1. 競業避止義務契約や誓約書に違反した場合:契約で引き抜き禁止が明示されていた場合、その違反は損害賠償請求の対象となる可能性があります。
  2. 悪質かつ過度な引き抜き:一度に多数の人材を移すなど、企業の存続に重大な影響を与える行為。
  3. 在職中の勧誘行為:在職中の引き抜きは、明確な誠実義務違反となり、違法性が高くなります。

違法とならない引き抜きとは

一方、以下のようなケースでは違法性は低く、訴訟に発展しても認められにくいとされています。

  1. 転職先が本人の意思で選ばれた場合。
  2. 少人数の退職で企業側に実害がない場合。
  3. 自然な人脈や信頼関係による紹介レベルの転職。

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※1 データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(集計期間:2007年~2020年)

※2 累計ご相談件数39,451件を突破(期間:2016年9月1日~)

退職者の引き抜き行為を疑われる場合の調査方法

引き抜きの兆候が現れたら、迅速な事実確認と証拠収集が求められます。このセクションでは、企業としてどのような調査を行うべきかを段階的に解説します。

事実関係の把握と証拠収集

初動対応として、次のような手順で事実確認を行います。

  1. 関係する社員に対してヒアリングを実施し、録音・議事録などを残す。
  2. 社内のメール・チャット・報告書などの記録を保存・確認する。
  3. 退職時に交わした誓約書や就業規則の内容を再確認し、違反の有無を明確にする。

デジタル・フォレンジック調査

退職者が在職中に不正な情報持ち出しを行っていないかを調べるには、PCやメール、アクセスログの調査が必要です。

社内や個人でフォレンジック調査を完結させるのは、証拠の観点からリスクが高いため、専門会社への相談が不可欠です。

メールで相談する

探偵や調査会社の活用

元社員の動向を把握できない場合は、調査会社や探偵事務所の活用が効果的です。以下のような手法で情報を集めることが可能です。

  1. SNSやビジネスネットワークを使った調査。
  2. 合法的な張り込みや尾行調査。
  3. 周囲への聞き込みによる実態把握。

調査時に重視すべきポイント

引き抜き行為の事実確認では、以下の観点が重要です。

  1. 誰がどのような手段で勧誘を行っていたか。
  2. 対象となった人数と時期(在職中か退職後か)。
  3. 企業に不利益をもたらす虚偽情報が拡散されたか。

フォレンジック調査の重要性と専門家の活用

退職者による不正行為に対しては、調査の正確性・合法性が極めて重要です。ここでは、社内調査の限界と、専門的なフォレンジック調査の活用方法を紹介します。

社内調査の限界とリスク

社内の担当者がログを操作・調査する場合、証拠が改ざんされたとみなされるリスクがあります。特に裁判対応を想定するなら、第三者による中立な調査が不可欠です。

フォレンジック調査の概要と必要性

フォレンジック調査は、デジタルデータを法的証拠として保全・分析する技術です。引き抜きに関する証拠を時系列で整理・提示することで、訴訟時にも強力な武器となります。

調査会社選定のポイント

ITインフラへの対応力、証拠保全スキル、報告書の精度といった観点から複数の業者を比較検討し、信頼できる専門会社を選定しましょう。

フォレンジック専門業者に相談する

社内不正・横領・情報持ち出し・職務怠慢のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

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デジタルデータフォレンジックの強み

デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。

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官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積39,451件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計395件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
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(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)

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緊急性の高いインシデントにもいち早く対応できるよう24時間365日受付しております。

ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せを開催・即日現地駆けつけの対応も可能です。(法人様限定)自社内に調査ラボを持つからこそ提供できる迅速な対応を多数のお客様にご評価いただいています。

デジタルデータフォレンジックでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。今すぐ専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。

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第三者委員会におけるフォレンジックの重要性

企業不祥事の調査では、表面的なヒアリングだけでは事実関係を十分に把握できないケースも少なくありません。特に、やり取りや操作の記録といったデジタルデータに証拠が残る現代では、専門的な技術と知見が求められます。

日本弁護士連合会の『企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン』でも、「必要に応じてデジタル調査の専門家に調査への参加を求めるべき」と明記されており、フォレンジック調査は、公的にも重要なアプローチの一つとして位置付けられています。

調査の初動段階から、フォレンジックの活用を視野に入れることが、的確な対応への第一歩となります。

フォレンジック調査が有効な場面

フォレンジック技術は、社内不正の“見えにくい痕跡”を可視化し、証拠に基づく判断を支援します。たとえば、以下のような目的で活用されます。

フォレンジック技術でできること フォレンジック調査の活用目的
削除済みファイルの復元 証拠隠滅を試みた痕跡を追跡
メール・チャットの解析 内部のやりとりから動機や指示系統を明らかにする
アクセスログの調査 不正操作の実行者や実行時間を特定する
記録改ざんの検出 会計不正や品質データ改ざんの証拠を技術的に裏付ける

これらはどれも、高度な技術と専門的な解析スキルが求められる領域であり、専門家による対応が不可欠です。

「第三者委員会でフォレンジック調査をどう活用できるのか」について詳しくはこちらのコラムをご覧ください。

なぜ今、第三者委員会でフォレンジックが求められるのか?調査現場が直面する「証拠消去」のリアルとフォレンジック調査の有効性不正調査の現場では、意図的な証拠隠滅が深刻な課題となっています。第三者委員会においてフォレンジック調査が求められる理由や、有効性、実際の活用事例についてわかりやすく解説します。…

専門調査会社への相談は、早期対応への一歩

当社では、第三者委員会との連携や社内調査の支援など、状況に応じた柔軟な対応が可能です。不正の兆候に気づいたときや、調査の進め方に迷ったときには、まずは専門の調査会社へご相談ください。初動の一手が、被害拡大を防ぎ、組織の信頼を守ることにつながります

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引き抜き被害を防ぐための事前対策

引き抜きリスクに対しては、事後対応だけでなく、日頃からの備えが非常に重要です。ここでは企業が講じるべき具体的な防止策を解説します。

誓約書・就業規則の整備

入社時・退職時における誓約書の締結は必須です。引き抜き禁止や秘密保持に関する明示的な記述を加えておくことで、後の法的対応に備えられます。

競業避止義務と引き抜き禁止の合意

競業避止義務は、有効性が争われやすいため、対象業種・地域・期間などを限定し、代償措置(手当等)を明記することで有効性が高まります。

情報漏えい対策の徹底

社内システムへのアクセス制御、外部持ち出しの制限、ログ監視やVPNの導入など、物理的・技術的な情報漏えい対策を講じましょう。
※VPNの運用を誤ると逆に脆弱性にもなりかねないので注意が必要です。

定期的な社員教育とリスク啓発

コンプライアンス研修や内部通報制度の整備により、社員のリスク意識を高めるとともに、早期発見の仕組みを整えておくことが重要です。

まとめ:引き抜きリスクに対する組織的対応

退職者による引き抜きは、企業にとって重大な経営リスクとなります。平時から法的整備、セキュリティ対策、社員教育を行い、万が一の事態にも迅速かつ適切に対応できる体制を構築しておくことが、長期的な企業防衛につながります。

顧客データの持ち出し調査のご相談がすぐに必要な方は、匿名でのご相談にも対応しております。法人のお客様には、Web打ち合わせでのご対応も可能ですので、以下の連絡先よりお気軽にご連絡ください。

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よくある質問

調査費用を教えてください。

対応内容・期間などにより変動いたします。
詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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