情報漏洩

情報漏洩の原因について専門家が徹底解説

情報漏洩は企業や個人にとって深刻な問題であり、さまざまな原因によって発生します。本記事では、情報漏洩の原因について詳しく解説し、それぞれの原因に対する対策を紹介します。情報漏洩の防止は、情報セキュリティの基本ですが、常に最新の対策を講じることでリスクを最小限に抑えることが重要です。

情報漏洩の主な原因

情報漏洩は、外部からの攻撃、内部不正、人為的なミスなど、さまざまな要因で発生します。以下では、これらの主な原因について詳しく説明します。

外部攻撃による情報漏洩

外部攻撃は情報漏洩の最も一般的な原因であり、サイバー攻撃者が組織のネットワークやIT機器に侵入し、情報を盗み出す手法です。以下では、代表的な外部攻撃の手法とその詳細について解説します。

マルウェア等に感染

サイバー攻撃者は、マルウェアを使用して組織のネットワークやコンピュータに侵入します。マルウェアには、ランサムウェアやトロイの木馬などがあります。

ランサムウェアは、システム内のデータを暗号化し、元に戻すための身代金を要求する攻撃です。一方、トロイの木馬は、正規のソフトウェアに見せかけて侵入し、情報を盗み出したり、バックドアを設置して攻撃者が不正アクセスできるようにする目的で使われます。

さらに、フィッシング詐欺などの手法を用いて、ユーザーから不正に認証情報を取得し、その情報をもとにネットワークに侵入するケースもあります。これにより、攻撃者はシステムにフルアクセスし、機密データを盗むことが可能になります。

セキュリティホールの悪用

ソフトウェアやハードウェアに存在する脆弱性(セキュリティホール)を攻撃者が悪用し、システムに不正にアクセスすることがあります。

セキュリティホールを放置することは、情報漏洩リスクを高める原因となります。脆弱性はソフトウェアのアップデートによって修正されることが多いため、常に最新のパッチを適用することが重要です。ゼロデイ攻撃と呼ばれる、脆弱性が公表される前に行われる攻撃もあり、特に注意が必要です。

また、脆弱なパスワードやデフォルト設定のまま使用されている機器も攻撃の対象となりやすく、これらを狙ったブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)も一般的です。

通信の盗聴

攻撃者は、通信を盗聴することで機密情報を取得します。通信の盗聴は暗号化されていない通信をターゲットにして行われることが多く、特にWi-Fiを使用した際に危険です。

パブリックWi-Fiを利用する際に、暗号化されていないHTTP通信を通じて、ユーザーの認証情報や個人情報が盗まれるリスクがあります。

DDoS攻撃による情報漏洩

DDoS攻撃も、外部攻撃の一種として情報漏洩を引き起こす可能性があります。DDoS攻撃は、標的のサーバーに大量のリクエストを送りつけ、サービスを利用不能にする攻撃ですが、この過程でセキュリティ対策が破られ、機密情報が漏洩することがあります。特に、サービスが停止している間に別の攻撃が仕掛けられる「多段攻撃」には警戒が必要です。

内部不正による情報漏洩

内部不正とは、従業員が意図的に情報を漏洩させる行為です。従業員による情報漏洩は、外部攻撃と並んで深刻な問題となります。

企業秘密の売却

従業員が企業秘密を競合他社に売却することで、企業にとって大きな損害をもたらすことがあります。このようなケースでは、社内の情報セキュリティ管理の不備が背景にあることが多いです。

顧客データの持ち出し

従業員が個人的な利益のために顧客の個人情報を持ち出すことも、内部不正による情報漏洩の一例です。適切なアクセス管理が行われていない場合、こうしたリスクが発生しやすくなります。

人為的なミスによる情報漏洩

人為的なミスも情報漏洩の原因として大きな割合を占めます。特に誤操作や誤送信など、日常業務での些細なミスが情報漏洩につながることがあります。

誤表示・誤送信

メールの宛先を間違えて送信するなど、誤送信による情報漏洩が発生することがあります。このようなケースでは、複数の受信者が含まれるメール送信に注意が必要です。

記録媒体の紛失・誤廃棄

情報が保存された記録媒体(USBメモリや外付けHDDなど)が紛失されたり、誤って廃棄されることで情報漏洩が発生します。こうした物理的な情報漏洩も重大な問題です。

情報漏洩の防止策

情報漏洩を防止するためには、技術的な対策とともに従業員の教育が欠かせません。以下では、具体的な防止策について詳しく解説します。

IT資産の全数把握と管理

情報漏洩を防ぐためには、組織内で使用されているすべてのIT資産(パソコン、サーバー、モバイルデバイスなど)を把握し、適切に管理することが重要です。特に、外部接続が可能なデバイスについては、その接続先を厳密に管理する必要があります。

ソフトウェアの定期的なアップデート

セキュリティホールを悪用されないよう、ソフトウェアのアップデートを定期的に行い、常に最新の状態を保つことが必要です。特にOSやブラウザ、ネットワーク機器のファームウェアなどは脆弱性が発見されやすいため、早急な対応が求められます。

従業員へのセキュリティ教育と意識の向上

情報漏洩対策として、従業員に対するセキュリティ教育は欠かせません。特に、フィッシング詐欺やソーシャルエンジニアリングに対する認識を高め、正しい対処方法を身につけることで、情報漏洩リスクを軽減できます。

適切なアクセス制御の実施

情報にアクセスできる権限を必要最低限に抑えることで、内部不正や不注意による情報漏洩リスクを軽減できます。特に重要情報へのアクセス権は、定期的に見直し、適切なアクセス制御を行うことが推奨されます。

運用ログの監視と分析

運用ログを監視することで、不審な活動を早期に発見し、対処することが可能です。ログを定期的に分析することで、セキュリティインシデントの予防や、情報漏洩が発生した際の原因追及が迅速に行えます。

企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています

2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました

個人情報保護法改正2022

2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。

もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。

ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。

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情報漏えい調査はフォレンジック調査の専門家にご相談ください

DDF情報漏えいインシデントが発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備での端末の調査・解析、調査報告書の提出ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

デジタルデータフォレンジックでは、お電話またはメールでお問合せいただくと、状況のヒアリングと対応方法、お見積りを無料でご案内いたします。法人様の場合、ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せも開催しておりますので、お気軽にご相談ください。

官公庁・上場企業・捜査機関等まで幅広い調査対応経験を持つ専門の担当とエンジニアが対応させていただきます。

よくある質問

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詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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