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Windows Serverのアクセスログを確認する方法とは?

Windows Serverを運用している場合、サーバーへのアクセス記録を確認する「アクセスログ」の管理は、セキュリティ対策の基本となります。

サイバー攻撃やデータ漏えいが発生した際にアクセスログを調査することが、問題の原因を突き止めるために非常に重要です。しかし、ログから不審な動きを発見できても、情報漏漏えいの有無や範囲を特定することは簡単ではありません。

この記事では、Windows Serverのアクセスログを確認・取得する方法を解説し、ログに含まれる情報やセキュリティ強化に役立つポイントについて詳しく説明します。

ログの調査が必要な場合は、専門の調査会社に依頼することも一つの有効な方法です。

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Windows Serverのアクセスログとは

Windows Serverのアクセスログは、サーバーに対するユーザーやアプリケーションのアクセスを詳細に記録する仕組みで、システム管理において重要な役割を果たします。

アクセスログには、誰がいつ、どこから、どのリソースにアクセスしたかの情報が含まれており、システム管理者が不正アクセスの兆候を早期に発見し、セキュリティインシデントの調査を行うために不可欠なツールです。

アクセスログの種類は以下になります。

主なアクセスログの種類
  • セキュリティログ
    ユーザー認証や不正アクセスの記録
  • システムログ
    システムのイベントやエラーの記録
  • アプリケーションログ
    アプリケーションによるイベントやエラーの記録
  • IISログ(Webサーバーの場合)
    Webサーバーのアクセス情報

アクセスログは、セキュリティ管理、パフォーマンス分析、コンプライアンス維持、トラブルシューティングにおいても非常に重要です。

不正アクセスの検出やユーザーアクティビティの監視を行い、システムのリソース使用状況を把握してパフォーマンスのボトルネックを特定できます。

また、規制要件への準拠を証明し、監査証跡として活用できます。さらに、システムのエラーや問題を診断するためにも不可欠なツールです。

アクセスログに記録される情報

アクセスログには通常、以下の情報が記録されます。

記録される情報
  • ユーザーID
    アクセスしたユーザーの識別情報
  • アクセス日時
    アクセスが行われた日時
  • リモートIPアドレス
    アクセス元のIPアドレス
  • 操作内容
    どのリソースやファイルに対して何が行われたか
  • ユーザー認証の履歴
    ログイン成功や失敗の情報
  • ファイル操作
    特定ファイルに対するアクセスや変更、削除の履歴
  • ネットワーク接続
    サーバーへの接続状況や接続元の情報

記録される情報は、不正アクセスの検出やシステム管理、トラブルシューティングに活用され、サーバーの安全性と効率性を維持するために不可欠のため、必要に応じて専門の調査会社に依頼することが推奨されます。

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Windows Serverのアクセスログを取得するメリット

Windows Serverのアクセスログを取得することで、以下のようなメリットがあります。

セキュリティの向上

アクセスログの監視により、不正アクセスやサイバー攻撃の兆候を早期に発見し、セキュリティ侵害を防ぐことができます。不審なIPアドレスからのアクセスや大量のログイン試行を検出することで、ブルートフォース攻撃などを早期に特定可能です。

また、異常なアクセスパターンを素早く察知でき、内部不正行為の抑止と検出にも役立ちます。アクセスログを収集・監視することで、社内での不正行為が発生した際に迅速に原因究明が行えるため、セキュリティの強化が図れます。

内部脅威の特定

アクセスログは、内部脅威の特定にも有効であり、従業員や内部関係者による不正行為を早期に発見し、迅速に対応する手助けとなります。システムで問題が発生した場合、不正アクセスの有無を調査し、原因を迅速に突き止めるための重要な手段です。

社内での調査が難しい場合、専門の調査会社に依頼することも有効です。

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システム管理の効率化

ログデータを活用することで、システムのパフォーマンスや利用状況を把握し、運用改善リソースの最適化が可能です。特に、利用状況や負荷が高い時間帯を特定することで、システム改修や運用改善に繋げられます。

また、ページの読み込み時間やサーバーの応答時間などのパフォーマンス指標を分析することで、サーバーリソースの適切な配分やサイトの最適化が行えます。システムの不具合や問題が発生した際には、アクセスログを分析することで問題の原因を迅速に特定し、解決に導くことができます。

コンプライアンスへの対応

アクセスログは、コンプライアンス遵守をサポートするために重要な役割を果たします。規制要件に基づく監査対応では、社内や外部からの監査要求に対してログを証拠として提出することができます。

また、法令や業界基準で求められるログの保管要件を満たすことができます。さらに、問題発生時の調査やユーザーからの問い合わせ・苦情対応の際には、アクセスログが法的根拠を確保するための重要な証拠として活用されます。

パフォーマンスの分析

アクセスログを分析することで、システムの負荷状況やボトルネックを把握し、パフォーマンスの改善に役立てることができます。ログを使ってサーバーやアプリケーションの負荷を分析し、パフォーマンス上のボトルネックを特定することができます。ログ分析に基づいて、システムの効率性を向上させるための改善策を講じることで、より安定した運用を実現できます。

Windows Serverのアクセスログを確認・取得する方法

Windows Serverのアクセスログは以下の方法で、確認・取得することができます。

監査ポリシーの有効化

Windows Serverでアクセスログを記録するためには、まず監査ポリシーを有効にする必要があります。監査ポリシーを有効化することで、システム内で発生するユーザーやグループのアクセスイベントを記録し、アクセス状況の監視が可能になります。

以下の手順で監査ポリシーを有効にできます。

監査ポリシーを有効化する手順
  1. スタートメニューから「secpol.msc」または「gpedit.msc」を検索
  2. 「ローカルセキュリティポリシー」または「グループポリシーエディタ」を開く
  3. 「セキュリティ設定」>「ローカルポリシー」>「監査ポリシー」の順でクリック
  4. 「ログオンイベントの監査」をダブルクリックし、「成功」「失敗」にチェックを入れて有効
  5. 設定を適用後、アクセスログが記録される

有効化したらWindows Server上のアクセスログが監査ポリシーによって自動的に記録され、イベントビューアーで確認できるようになります。

イベントビューアーで確認する

Windows Serverでは、イベントビューアーを使用してシステムのアクセスログを簡単に確認できます。

イベントビューアーで確認する手順
  1. スタートメニューから「イベントビューアー」を検索して起動
  2. ツリービューから「Windowsログ」を展開し、「セキュリティ」を選択
  3. 画面に表示されたログ一覧から、日付、時刻、ユーザー名、イベントIDなどを確認

イベントビューアーを使うことで、アクセスログの分析が容易になり、サーバーのセキュリティ監視やトラブルシューティングに役立ちます。

PowerShellを使用してログをエクスポートする

PowerShellを使用してWindows Serverのアクセスログをエクスポートすることで、より効率的にログデータ管理できます

PowerShellを使用してログをエクスポートする方法
  1. スタートメニューよりPowerShellを管理者権限で開く
  2. ログのエクスポートコマンドを実行
    コマンドは「Get-EventLog -LogName Security | Export-Csv -Path “C:logssecuritylog.csv” -NoTypeInformation」
  3. セキュリティログをCSV形式でエクスポートして確認

ログの監視と分析を効率的に行うことで、問題発生時に迅速かつスムーズに対応できます。さらに、インシデントが発生した場合には、専門の調査会社に素早く依頼することをおすすめします。プロフェッショナルの支援により、適切な対応と迅速な問題解決が可能となります。

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管理システムを導入する

アクセスログの管理を効率的に行うためには、専用のログ管理システムを導入することが推奨されます。ログ管理システムは、ログの取得、保管、監視、分析を一元管理するため、手動で行う場合に比べて大きなメリットがあります。

主なメリットは以下の通りです。

リアルタイムでのログ監視

ログ管理システムを導入することで、アクセスログをリアルタイムで監視できるようになり、システムの状況を即座に把握でき、異常なアクセスや不正なアクティビティを素早く検出し、管理者は迅速に対応することが可能となります。

リアルタイムでの監視は、セキュリティリスクを最小限に抑えるための効果的な手段となり、システムの安全性を強化します。

自動アラート機能による不正アクセスの早期発見

自動アラート機能を活用することで、異常なアクセスが検出された際に即座に管理者に通知が届き、不正アクセスやサイバー攻撃を迅速に察知し、速やかな対応が可能になります。

特に、異常なアクセスパターンや予期しないアクティビティが発生した場合、システムが自動的にアラートを発し、リアルタイムで対応できるようサポートします。自動アラート機能により、リスクを最小限に抑え、システムのセキュリティを強化することができます。

ログの長期保存と分析が可能

ログ管理システムを導入することで、膨大なログデータを効率的に保存・管理できます。また、過去のログを分析することで、システムのパフォーマンスやセキュリティインシデントの傾向を把握でき、将来的な改善策や対策を講じる際に貴重な情報となります。

グを自力で取得する方法もありますが、企業規模でのログ管理を行いたい場合、専用の管理システムを導入することで、より効率的かつ効果的に運用できることをおすすめします。

Windows Serverアクセスログの問題点

Windows Serverの標準アクセスログには、特定のアプリケーションやメモリ操作(例: 一時ファイル、仮想メモリ書き込み)が記録されないため、追跡にはサードパーティ製ツールや専門業者の協力が必要です。また、ログ分析には高度なスキルが求められ、対応を誤ると重要なインシデントを見逃すリスクがあります。

主な問題点は以下になります。

ログのノイズが多い

Windows Serverのアクセスログには不要な情報が多く、容量を圧迫し、重要な情報の見逃しやセキュリティインシデントの検出遅れを引き起こす可能性があります。ログが満杯になるとエラーが表示され、システム運用に支障をきたします。

さらに、上書き設定が不適切だと新たなログが記録できず、監視が失敗するリスクもあります。解決するには、ログ管理の最適化やフィルタリング、上書き設定の見直しが必要です。

必要な情報が不足していること

Windows Serverのアクセスログは、システムやアプリケーションの重要な情報が不十分な場合があります。特に、アプリケーション内部の操作やメモリ処理(例:一時ファイルの操作や仮想メモリの書き込み)は記録されないため、セキュリティインシデントや不審な活動が見逃され、後の調査や問題解決が困難になることがあります。

管理が複雑化

Windows Serverのアクセスログは情報量が膨大で、多岐にわたるため、管理が非常に複雑です。効率的な監視や分析には高度なスキルと専用ツールが必要で、管理者が対応しきれない場合、重要なセキュリティインシデントを見逃すリスクが高まります。

また、ログのストレージ管理やバックアップ、フィルタリングなども負担となり、人的リソースが不足していると、対応が遅れ、セキュリティリスクが増大します。

アクセス権限設定の問題

アクセス権限の設定が誤っていると、ログが正しく記録されなかったり、重要な情報が抜け落ちることがあります。誤った設定は、システムのセキュリティリスクを高め不正アクセスが発生する可能性を増加させます。適切なアクセス権限の設定を行い、ログ管理の最適化や専用ツールを導入することで、セキュリティ強化とトラブルの早期発見に繋がります。

もしログに不安があったり、アクセス権限に関する問題を感じている場合は、専門の調査会社に相談することをおすすめします。

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不審なアクセス発見時の対処法と情報漏えい調査の依頼方法

Windows Serverのアクセスログを確認し、不審なアクセスが見つかった場合、まずは迅速に状況を評価し、適切な対応を取ることが重要です。

以下のステップを参考にしてください。

不審なアクセス発見時の対処法

不審なアクセスを発見した場合、早急かつ冷静に対応することが重要です。

以下に、対応手順を説明します。

対応手順
  1. ネットワークからの遮断
    不審な端末やシステムを即座にネットワークから切断
  2. パスワード変更
    関連するアカウントのパスワードを直ちに変更
  3. 関係者への報告
    社内関係者に状況を報告
  4. 被害状況の確認
    ログイン履歴や送受信履歴を確認し、不正アクセスの範囲を調査
  5. 証拠の保全
    ログイン履歴やスクリーンショット、アクセスログなど、証拠となる情報を保存
  6. 警察への通報・相談
    サイバー攻撃や情報漏えいが疑われる場合、最寄りの警察のサイバー犯罪相談窓口に通報

情報漏えい調査の依頼方法

不審なアクセスが情報漏えいに繋がった可能性がある場合、フォレンジック調査会社に依頼することが推奨されます。フォレンジック調査は、証拠となるデータを適切に収集し、解析する専門的な調査方法です。

依頼方法
  1. 調査会社の選定
    信頼でき、実績が豊富で、法律に基づいた証拠保全ができる業者を選ぶ
  2. 依頼内容の明確化
    不審なアクセスがあった場合、証拠の解析方法や調査目的を明確
  3. 調査結果の活用
    調査結果は公的機関に提出でき、法的証拠として活用可能

不審なアクセスを発見した場合は、迅速にネットワークからの遮断やパスワード変更、証拠保全などを行い、関係者に報告することが必要です。また、情報漏えいや不正アクセスが疑われる場合は、フォレンジック調査会社に依頼して専門的な調査を実施することが重要です。

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ログ調査を行う場合は調査会社に依頼する

サイバー攻撃、不正アクセス、マルウェア感染のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

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この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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