クリックジャッキングは、多くの個人や企業にとってセキュリティ上の大きな脅威です。ユーザーが気づかぬうちに誤操作を行わせることで、アカウントのセキュリティ侵害や個人情報の漏洩、金銭的被害を引き起こし、Webサイトやサービスの信頼性や法的リスクを高めます。今回は、クリックジャッキングの攻撃の手順やリスク、セキュリティ対策について解説します。
目次
クリックジャッキングとは
クリックジャッキングとは、悪意のあるリンクを隠蔽・偽装してWebサイト上に設置し、サイトの訪問者を騙して誘導する攻撃です。このとき不正なリンクやボタンなどは、透明な状態(閲覧者からは見えない状態)で、ユーザーに気づかれないようクリックさせます。
クリックジャッキングによって、意図した動作(マルウェア感染・情報の窃取など)が実行されると、Webサイトの閲覧者にとって大きな損害をもたらす可能性があります。
クリックジャッキングの被害リスク
クリックジャッキングによるリスクは以下のとおりです。
- アカウント乗っ取り
- 金銭的損失
- 個人情報の漏洩
アカウント乗っ取り
クリックジャッキング攻撃によって、被害者が不正なリンクやボタンをクリックすると、攻撃者は被害者のアカウントのパスワードや認証情報などを盗むことができます。
盗まれたパスワードや認証情報を使用して、被害者のアカウントにログインし、「アカウントの乗っ取り」や「なりすまし」などの不正な操作や活動を行うことが可能になります。
金銭的損失
クリックジャッキングによって、企業のWebサイトやシステムが侵害されると、直接的に資金が盗まれる可能性があります。また、オンライン決済システムが攻撃の対象になり顧客の支払い情報が盗まれると、その責任を企業が負うことになります。返金や賠償につながり、大きな金銭的な損失となり得ます。
個人情報の漏えい
クリックジャッキングによって企業の機密情報や知的財産、個人情報が漏えいする可能性があります。
仮に、企業が保有する顧客の個人情報が漏えいした場合、「漏えいした情報の種類」「侵入経路」「漏えい件数」などを調査し、個人情報保護委員会に報告することが法律で定められています。万が一、これに違反した場合、罰金刑が科せられる可能性もあるため注意しましょう。
個人情報の漏えいが発覚した際は、フォレンジック調査が役立ちます。フォレンジック調査とは、コンピューターやネットワーク、その他デジタル機器内のデータを科学的に調査・分析し、サイバー攻撃の全容を明らかにする手法です。これを用いることで、クリックジャッキングによる被害を正確に把握することができます。
企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています
2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました
2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。
もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。
ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。
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クリックジャッキング攻撃を受けた場合は専門業者に相談する
サイバー攻撃、不正アクセス、マルウェア感染のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。
特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。
>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説
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フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
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(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~
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クリックジャッキングの対策
クリックジャッキングの対策を「Webサイト利用者側」と「Webサイト運営側」に分けて紹介します。
Webサイト利用者側の対策
利用者側の対策は以下のとおりです。
- ブラウザでJavaScriptやFlashなどを無効にする
- ブラウザやOSにセキュリティアップデートを適用する
ブラウザでJavaScriptやFlashなどを無効にする
利用者がクリックジャッキングから身を守る方法の1つは、ブラウザの設定でJavaScriptやFlashのようなプラグインを無効にすることです。多くのクリックジャッキング攻撃はこれらの技術を使っているため、無効にすることで攻撃を防ぐことができます。ただし、これによって一部のウェブサイトの機能が制限される場合があるので、注意が必要です。
ブラウザやOSにセキュリティアップデートを適用する
もう一つの重要な対策は、常に最新のセキュリティアップデートを適用することです。ウェブブラウザやオペレーティングシステムの開発者は、新しい脅威に対応するために定期的にセキュリティパッチをリリースしています。これらを迅速に適用することで、攻撃者が利用可能な脆弱性を減らすことができます。
Webサイト運営側の対策
Webサイト運営側の対策は以下のとおりです。
- X-Frame-Optionsヘッダーの使用
- プログラムのセキュリティアップデートを適用する
X-Frame-Optionsヘッダーの使用
Webサイト運営者は、X-Frame-Optionsヘッダーを使うことでクリックジャッキングを防ぐことができます。このヘッダーを設定すると、他のWebサイトが自サイトのコンテンツをフレーム内に表示することを防ぐことができます。これにより、攻撃者がウェブページの上に透明なフレームを重ねることを阻止できます。
プログラムのセキュリティアップデートを適用する
Webサイトやアプリケーションのセキュリティを強化するために、定期的にプログラムのセキュリティアップデートを適用することが重要です。ソフトウェア開発者は新しい脅威に対応するためにパッチを提供しており、これらを適用することで、Webサイトのセキュリティを強化し、クリックジャッキングのリスクを軽減できます。
よくある質問
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