- 共有フォルダ内のファイルがいつの間にか別の場所に移動していた
- 退職者が扱っていたPCのファイル操作履歴が消えていた
- サーバ内の重要書類が突然見つからなくなった
こうしたケースでは、ファイルの移動履歴を記録・管理していなければ原因を特定できず、証拠も残らないまま対応を迫られてしまいます。従業員や取引先への信頼にも関わる問題となり、企業の信用失墜や法的リスクに発展する恐れもあります。
本記事では、パソコンのファイル移動履歴を適切に管理・確認する理由と具体的な方法について、詳しく解説します。データの消失・改ざん・漏洩などが発生した際にも、確かな根拠を持って社内外に対応するための第一歩を確認していきましょう。
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ファイル移動がサイバーセキュリティリスクになる背景
一見些細な「ファイル移動」も、サイバーセキュリティ上は大きなリスクになり得ます。
たとえば、悪意ある人物が機密ファイルをUSBで持ち出す、マルウェアが勝手にファイルを移動・暗号化するなど、デジタル空間では痕跡が残らない巧妙な攻撃が日々進化しています。これらに共通するのが「操作ログを残さないこと」。ログがなければ、攻撃の痕跡すら見えず、証拠を提示することも困難です。
また、クラウド上のファイル共有やリモートワークの普及により、社外ネットワーク経由でのファイル移動が急増しています。このような環境下では、従来の社内監視体制だけでは不十分であり、情報漏洩を防止するためにより広範囲かつ高精度な操作履歴の管理が求められます。
こうした背景から、ファイルの移動履歴を日常的に記録・監視することが、今や企業の情報資産を守る「最低限のセキュリティ対策」として強く求められているのです。
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パソコンでファイル移動履歴を確認する方法
パソコンでファイルの移動履歴を確認する方法は以下の通りです。
Windowsでのファイルの移動履歴を確認する
Windows環境では、標準機能として「イベントビューア」と「監査ポリシー」を組み合わせることで、ファイルの移動や削除に関するイベントを記録・確認することができます。
ただし、この機能はデフォルトでは有効化されておらず、セキュリティ監査ポリシーで「オブジェクトアクセスの監査」を有効化し、NTFSの監査設定で対象フォルダを指定する必要があります。事前の設定が行われていなければログは残らないため、運用設計の段階での準備が必要です。
設定からファイル移動履歴の確認方法は以下の通りです。
- Win + R キーを押して表示される「ファイル名を指定して実行」の入力欄に secpol.mscと入力して「OK」を押す
- 「ローカル セキュリティ ポリシー」の左ペインで
「セキュリティの設定」 → 「ローカル ポリシー」→ 「監査ポリシー」の順に選ぶ - 「オブジェクト アクセスの監査」をダブルクリックし、「成功」と「失敗」にチェックを入れて「OK」を押す
- 調べたいフォルダを右クリック して「プロパティ」を表示させる
- 「セキュリティ」 タブ →「詳細設定」→ 「監査」 タブ → 「追加」の順に選択。
- 監査対象ユーザー を指定する
- 「削除のサブフォルダーとファイル」などを確認し、「OK」で保存して設定を完了させる。
- Win + R キーを押して「ファイル名を指定して実行」にeventvwr.mscと入力してイベントビューワーを開く
- 左ペインで [Windows ログ]→[セキュリティ]の順に移動
- 右ペインの 「現在のログのフィルター」を開き、イベントID4663、4660、4656を入力する
- 表示されたイベントで「対象オブジェクト名」、「アクセス要求」、「アカウント名」を確認する
Windowsの監査ログでは「移動」という操作が直接的に記録されるわけではなく、多くの場合は「コピー+削除」として扱われます。そのため、イベントID 4663(オブジェクトアクセス)、4660(削除)、4656(ハンドル要求)など複数のイベントを組み合わせて解析しましょう。
専用の監視ソフトウェアを活用する
より確実な記録を残すには、ファイル操作専用の監視ソフトウェアの導入が効果的です。たとえば、操作ログを常時記録・可視化できるツールや、フォレンジック対応の証拠保全型ツールなどがあり、企業のセキュリティ体制強化に直結します。
システム管理者が注目すべきログ情報とは
ファイル操作の監査において、確認すべき重要ログは以下の通りです。
- 誰が(ユーザー名、端末名)
- いつ(日時、タイムスタンプ)
- どのファイルを(パス名、ファイル名)
- どこへ(移動先、削除先)
- どう操作したか(移動、コピー、削除)
これらのログを定期的に確認・保存しておくことで、不審な動きの早期検知や、トラブル時の迅速な対応につながります。
フォレンジック調査を行う
重大インシデントや訴訟リスクが想定されるケースでは、社内のログ調査だけでは不十分であり、デジタルフォレンジック技術による専門的な解析が有効です。
フォレンジック調査では、専用ツールを用いて以下のような対応が可能なことがあります。
- 削除済みファイルや移動痕跡の復元
- ファイルタイムスタンプ(作成日時・更新日時)の改ざん検出
- ディスク全体のイメージコピーとハッシュ値による証拠保全
-
USBデバイスや外部ストレージへの転送ログの追跡
これにより、単に「ファイルが消えた」というレベルではなく、「誰が、いつ、どの端末から、どのように操作したか」を時系列で再構築することが可能となる。特に、裁判や労務トラブルの証拠として提示する場合、こうしたフォレンジック手法による調査結果は高い証拠能力を持つため、外部の専門機関との連携も検討しましょう。
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詳しくファイルの移動履歴を調べる際はDDFに相談を

適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。
当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
デジタルデータフォレンジックの強み
デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。
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官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積39,451件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計395件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~
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自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※3)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)
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