社内不正・労働問題

会計不正発覚時に企業が取るべき一連の調査の進め方と再発防止策について解説

不正会計

企業の信用を根底から揺るがす会計不正は、迅速かつ適切な初動対応が求められます。万一の際に備えた知識と体制の整備が、ダメージの最小化と再発防止に直結します。

この記事では、会計不正が発覚した場合に取るべき具体的な対応手順と調査の進め方、そして再発防止のための体制整備について解説します。

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会計不正発覚時の初動対応

不正が判明した直後の対応が、後の調査や企業対応の成否を大きく左右します。以下では、初動で取るべき具体的なアクションについて解説します。

調査委員会の設置と調査体制の確立

事案の重大性に応じて、外部の専門家を含めた第三者委員会の設置が望ましいです。社内の利害関係を排除した中立性の高い体制を整えることで、透明性と信頼性を確保し、後の説明責任にも対応できます。

法務、内部監査、情報システム部門と密に連携し、それぞれの専門性を活かした役割分担を明確にします。特に調査の方針、法的リスク、メディア対応を考慮した対応方針の策定には、弁護士や会計士、フォレンジック調査会社などに相談しましょう。

なぜ今、第三者委員会でフォレンジックが求められるのか?調査現場が直面する「証拠消去」のリアルとフォレンジック調査の有効性不正調査の現場では、意図的な証拠隠滅が深刻な課題となっています。第三者委員会においてフォレンジック調査が求められる理由や、有効性、実際の活用事例についてわかりやすく解説します。...

関係者にヒアリングする

社内外の関係者にヒアリングを行い、不正会計に関与した人物と、その指示・共謀・黙認といった関係性を特定します。また、影響が及ぶ部門や期間、金額の範囲についても明確化しましょう。

ただし不正会計に関与した人物が不明な場合や、組織ぐるみで不正が行われた場合、共犯者による証拠隠滅が危惧されます。

証拠復元の具体的な方法については以下の記事を参考にしてください。

削除済みデータを解析・復元して「証拠能力」を持たせる証拠復元方法を解説誤って消去されたファイルや、意図的に削除されたデータも、適切なフォレンジック技術により復元し「証拠能力」を持たせることが可能です。証拠復元が必要となる場面や、調査会社が行う具体的な対応、法的に有効な証拠とするための留意点をわかりやすく解説します。...

フォレンジック調査を活用して証拠保全を行う

会計不正に関する証拠データは、時間の経過や不適切な操作により容易に消失・改ざんされる恐れがあります。専門家によるデジタル・フォレンジック調査を早期に導入することで、ログやメール、業務用端末内の削除ファイルなどから信頼性の高い証拠を保全できます。

フォレンジック調査とは、電子端末内のログやデータを証拠として保全し、不正等が行われた痕跡を解析して、被害の全貌を明らかにする調査です。

デジタル証拠の他にも書類やヒアリング結果といった情報と照合することで、事実関係を正確に把握します。調査における客観性・再現性・証拠能力を担保するには、フォレンジック調査のノウハウが有効です。

フォレンジック調査
フォレンジック調査とは何か?対象範囲・調査の流れ・費用感まで解説フォレンジック調査とはデジタル機器を調査・解析し、「法的証拠」に関わる情報を抽出し、インシデントの全容を解明する調査です。本記事はフォレンジック調査の必要性やメリット、調査対象機器・方法・費用・事例・期間等解説しています。フォレンジック調査を行いたい場合は、デジタルデータフォレンジックにご相談ください。累積39,451件以上のご相談実績をもとに、インシデント原因や被害状況などスピーディーに調査します。...

財務諸表への影響評価

誤った会計処理が財務諸表に与えた影響を分析し、訂正報告や追記が必要かを検討します。開示義務の有無や決算への影響も含め、監査法人や会計監査法人と事案の経緯と調査の進捗状況を適宜共有し、財務諸表への影響や会計処理の妥当性について適切な助言を得ることが求められます。

詳しく調べる際は社内不正調査の専門家に相談する

社内不正・横領・情報持ち出し・職務怠慢のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

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デジタルデータフォレンジックの強み

デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。

累計相談件数39,451件以上のご相談実績

官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積39,451件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計395件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~

国内最大規模の最新設備・技術

自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※3)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)

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緊急性の高いインシデントにもいち早く対応できるよう24時間365日受付しております。

ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せを開催・即日現地駆けつけの対応も可能です。(法人様限定)自社内に調査ラボを持つからこそ提供できる迅速な対応を多数のお客様にご評価いただいています。

デジタルデータフォレンジックでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。今すぐ専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。

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調査の料金・目安について

まずは無料の概算見積もりを。専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。
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まずはお気軽にお電話下さい。

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社内外への説明・危機管理対応

不正会計調査と評価が一段落したら、社内外の関係者に対する適切な説明と信頼回復に向けた対応が求められます。以下に主な対応事項をまとめます。

社内関係者への説明・指示

従業員に対して、調査の目的や対応方針を明確に伝え、不安や混乱を最小限に抑えることが重要です。また、情報の取り扱いや再発防止策の一環として、社内ルールの見直しや教育も併せて実施します。

株主・取引先・顧客への情報開示対応

適時適切な情報開示により、利害関係者からの信頼を維持します。開示の際は、調査の客観性、今後の改善方針、被害への対応状況などを簡潔かつ誠実に伝える必要があります。

報道・社会的信用対策

不正の内容が報道された場合、企業の社会的信用を著しく損なうリスクがあります。必要に応じて記者会見やプレスリリースでの適切な情報発信を通じて、事実と方針を説明し、誤解の拡大を防止します。

必要に応じた法的機関への報告

刑事事件や行政処分の対象となる可能性がある場合には、捜査機関や監督官庁への報告を速やかに行う必要があります。事実隠蔽や報告遅延は企業責任を問われかねません。

会計不正発覚前のリスク管理と予防策

未然に会計不正を防ぐためには、日頃からの体制整備と社員教育が重要です。以下に主な予防策をご紹介します。

内部統制システムの強化

会計処理や承認フローの適正性を確保するために、職務分掌や権限設定、チェック機能の明確化が必要です。内部統制の強化は、不正の抑止と早期発見につながります。

定期的な内部監査を行う

会計処理や業務フローについて、定期的な監査を実施することで、不正の兆候や制度上の不備を早期に発見できます。リスクベースでの監査設計も有効です。

コンプライアンス教育と組織風土の醸成

法令順守や倫理意識の浸透には、継続的な教育研修と、相談しやすい企業文化の醸成が不可欠です。不正が起きにくい職場環境を整えることが、長期的なリスク低減につながります。

内部通報制度・ホットラインの整備

常時使用する従業員が300人を超える事業者では、法令により内部通報体制の整備が義務化されていますが、従業員が300人未満の法人でも内部通報制度やホットラインの整備を行いましょう。

匿名での通報を含む通報窓口の設置は、不正の早期発見に大きく寄与します。通報者の保護と対応体制の明確化により、制度の実効性を高めます。

おわりに

会計不正は企業にとって重大な経営リスクです。万一の際に備えた初動体制やフォレンジック調査の準備が、信頼回復と再発防止への第一歩となります。DDFでは社内不正専門の調査チームによる高精度なフォレンジック支援を提供しています。お困りの法人様は、まずはお気軽にご相談ください。

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よくある質問

調査費用を教えてください。

対応内容・期間などにより変動いたします。
詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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