和歌山県田辺市は21日、福祉関連イベントに参加した市民19人の住所や電話番号、勤務先といった個人情報を、市ホームページに誤って掲載していたと発表しました。
障害福祉室の職員が2023年度のイベント参加者名簿を作成する過程で、2024年3月27日から2025年8月4日までの間、誤って公開状態にしていたものです。参加者の1人が気づいて市に連絡したことで判明しました。
本記事では、田辺市の公式発表をもとに、事案の経緯や原因、今後の対応について解説します。
出典:田辺市 障害福祉室
和歌山県田辺市が個人情報漏洩の発生を発表
和歌山県田辺市は2025年8月21日、障害福祉室において、市ホームページに掲載していたデータファイルに個人情報が含まれたまま公開されていたことで、19名分の個人情報が漏えいしていたと発表しました。
漏えいした情報には、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、勤務先、職業、参加希望動機が含まれており、対象は令和5年度に開催された福祉関連イベントの参加者でした。
市は、2025年8月4日に市民からの指摘を受けて内容を確認。ファイルには一定の操作で個人情報が表示される設定が残っていたことが判明し、同日中に削除対応を行いました。ファイルの公開期間は、令和6年3月27日から令和7年8月4日まででした。
職員の設定ミスが原因で閲覧可能な状態に
今回の漏えいは外部からのサイバー攻撃ではなく、担当職員が個人情報が含まれている設定を失念し、確認を行わないままホームページ掲載手続きを進めたことが原因とされています。
ファイルは非表示設定の形式で作成されていましたが、一定の操作を行うことで個人情報が表示される状態になっていたため、閲覧可能となっていました。
発覚後の対応と謝罪
市は8月4日に速やかに当該ファイルを削除し、検索結果に個人情報の一部が表示される事象を確認したため、検索エンジン運営会社に修正を依頼しました。8月6日には検索結果からの削除が完了していることを確認しました。
さらに、8月7日から14日までの間に、漏えい対象となった19名に対して経過説明と謝罪を実施したとしています。
再発防止策と市の方針
市は再発防止策として、今後、今回使用したファイル形式での掲載を原則禁止とし、やむを得ず使用する場合には複数職員による確認体制を徹底すると説明します。また、職員全体に対する個人情報保護・情報セキュリティ教育の強化にも取り組むとしています。
田辺市は「今回の事態を重く受け止め、今後このようなことがないよう適切な個人情報の取扱いを徹底する」と述べています。
出典:田辺市公式
不正アクセスを受けた場合はフォレンジック調査が有効
不正アクセスが発生した際は、被害範囲や侵入経路を正確に把握しなければ、適切な対応や再発防止策を講じることはできません。そのため、専門的な解析技術を用いるフォレンジック調査の実施が有効です。
フォレンジック調査とは、サイバー攻撃、情報漏えい、データ改ざんなどのセキュリティ関連インシデントが発生した際に、その原因を特定し、被害の範囲や影響を明らかにするための詳細な調査手法です。
もともとフォレンジック調査は、犯罪や事件が起きた時、その現場から犯行の手掛かりとなる「鑑識」を指していました。特にデジタルデータからの証拠収集・分析は「デジタル鑑識」あるいは「デジタル・フォレンジック」とも呼ばれます。
被害発生時にフォレンジック調査が有効な理由は次の通りです。
- 侵入経路の特定:攻撃者がどこから侵入したかを明確にする
- 被害範囲の可視化:影響を受けたデータやシステムを把握する
- 証拠となるデータ保全:法的対応や保険請求に備えて証拠データを安全に保存する
- 再発防止策の策定:調査結果を基にセキュリティ体制を強化する
インシデントの内容によっては、個人情報保護委員会など特定の機関への報告義務が発生する場合があります。自社のみで調査を行うと、報告書が認められないケースもあるため、第三者機関による調査が一般的です。
弊社デジタルデータフォレンジック(DDF)では、情報漏えい調査(ダークウェブ調査)、ランサムウェア、サイバー攻撃や不正アクセスの原因特定、被害範囲調査などを実施しています。官公庁、上場企業、捜査機関など、多様な組織のインシデント対応実績があり、相談や見積もりは無料、24時間365日体制でご依頼を受け付けています。
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※2 データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
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まとめ
今回の記事では、和歌山県田辺市において、障害福祉室の職員による誤操作により、市民の個人情報が市のホームページに掲載されてしまった事案について解説しました。
自治体や企業における情報管理の不備は、外部攻撃に劣らず深刻なリスクを伴います。今回のようなケースを踏まえ、情報の取り扱いにおけるチェック体制の強化や職員の意識向上が今後ますます重要となります。
個人情報漏洩やその対応方法については、関連する解説記事でも詳しく紹介していますので、ぜひご参照ください。
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