情報漏洩

Chromeにおけるパスワード漏洩とその対策について解説

Chromeは非常に便利なウェブブラウザであり、多くのユーザーが日々使用しています。しかし、その利便性と引き換えに、セキュリティリスクも存在します。特にパスワード漏洩は、個人情報やアカウントを危険にさらす深刻な問題です。本記事では、Chromeにおけるパスワード漏洩のリスク、原因、そして具体的な対策について解説します。

Chromeにおけるパスワード漏洩の原因

Chromeのパスワード管理機能は、便利で多くのユーザーに利用されていますが、セキュリティ上の脆弱性や利用方法の不備により、パスワード漏洩が発生するリスクがあります。以下では、代表的な原因について詳しく説明します。

デバイスセキュリティの不備

Chromeのパスワード管理機能はデバイスに強く依存しています。つまり、デバイス自体のセキュリティが脆弱であれば、Chromeに保存されたすべてのパスワードが危険にさらされる可能性があります。特に、パスワードやPINコードで保護されていないデバイスでは、物理的にデバイスにアクセスされることで、パスワード漏洩が発生するリスクが高まります。

Googleアカウントへの不正アクセス

Chromeのパスワード管理機能はGoogleアカウントと連携しています。したがって、Googleアカウントが不正アクセスを受けると、Chromeに保存されたすべてのパスワードが危険にさらされる可能性があります。攻撃者がGoogleアカウントの認証情報を盗むことで、Chrome内のパスワードが全て漏洩する事態が発生します。

第三者による不正なブラウザ操作

Chromeはブラウザ内でパスワードを自動的に保存し、再入力の際に便利に使える機能を提供しています。しかし、この機能を悪用した第三者が、ユーザーの不注意を突いてデバイスにアクセスすることで、パスワードを漏洩させるケースが発生しています。特に、共有デバイスや公共のPCを利用する際には、このリスクが高まります。

パスワード管理機能の脆弱性

Chromeのパスワード管理機能は非常に便利ですが、サイドチャネル攻撃やその他のハッキング手法に対する脆弱性が存在することが報告されています。特に、保存されたパスワードの暗号化が不十分である場合、これを解読して不正アクセスを行うことが可能になるため、脅威が高まります。

サードパーティアプリの脆弱性

Chromeと連携して動作するサードパーティの拡張機能やアプリケーションも、セキュリティ上のリスクを伴います。信頼できない拡張機能やアプリをインストールすることで、ブラウザに保存されているパスワード情報が漏洩する可能性があります。これらのアプリは、ユーザーの知らないうちにパスワードデータにアクセスすることがあります。

Chromeにおけるパスワード漏洩の対処法

パスワード漏洩を防ぐためには、適切な対策を講じることが重要です。以下に、具体的な対策方法をステップバイステップで紹介します。

二要素認証の設定

二要素認証(2FA)は、Googleアカウントのセキュリティを強化する重要な対策です。2FAを有効にすることで、仮にパスワードが漏洩しても、攻撃者がアカウントにアクセスすることを防ぐことができます。

二要素認証の設定手順
  1. Googleアカウントにログインし、「セキュリティ」設定ページに移動します。
  2. 「二段階認証プロセス」をクリックし、ガイドに従って設定を進めます。
  3. スマートフォンや認証アプリを使用して確認コードを入力し、二要素認証を有効化します。

パスワードの定期的な変更

Chromeに保存されたパスワードは、定期的に変更することで漏洩のリスクを低減できます。特に、同じパスワードを複数のサイトで使い回している場合、そのリスクは高まります。

パスワードの変更手順
  1. Chromeの設定メニューにアクセスし、「パスワード管理」を選択します。
  2. 「保存されたパスワード」を確認し、古いパスワードを削除または変更します。
  3. 強力なパスワードを設定し、できるだけ長くて複雑な文字列を使用するようにします。

専用パスワード管理ツールの利用

Chromeに保存されたパスワードの管理には限界があります。セキュリティを強化するために、専用のパスワード管理ツール(例:1Password、LastPass)を利用することを強く推奨します。これらのツールは、パスワードを安全に暗号化して保管し、自動でログイン情報を入力してくれるため、利便性も兼ね備えています。

拡張保護機能の有効化

Chromeには、拡張保護機能を有効にすることで、危険なサイトや不正なダウンロードから保護される仕組みがあります。これを有効化することで、パスワード漏洩のリスクを低減することが可能です。

拡張保護機能の有効化手順
  1. Chromeの「設定」メニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択します。
  2. 「安全性チェック」の項目を開き、「拡張保護」を有効にします。
  3. ブラウザの再起動を行い、設定が反映されたことを確認します。

セキュリティチェックの実施

Chromeには「セキュリティチェック」機能が搭載されており、パスワードが漏洩していないかを自動的にチェックしてくれます。この機能を活用し、定期的にセキュリティ診断を行うことが重要です。

セキュリティチェックの手順
  1. Chromeの設定メニューから「セキュリティ診断」を選択します。
  2. 「診断を開始」ボタンをクリックし、Chromeが自動的にパスワード漏洩の有無をスキャンします。
  3. 診断結果に応じて、必要な対応(パスワード変更、設定変更など)を行います。

VPNの利用

インターネットを安全に利用するためには、VPN(仮想プライベートネットワーク)を活用するのも有効です。VPNを利用することで、外部からのアクセスを遮断し、データを暗号化して通信するため、セキュリティが向上します。

VPNの設定手順
  1. 信頼できるVPNサービスを選び、インストールします。
  2. VPNアプリを起動し、セキュリティ設定を確認します。
  3. 接続を開始し、ブラウジングを安全に行います。

※VPNの運用を誤ると逆に脆弱性にもなりかねないので注意が必要です。

企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています

2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました

個人情報保護法改正2022

2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。

もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。

ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。

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情報漏えい調査はフォレンジック調査の専門家にご相談ください

DDF情報漏えいインシデントが発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備での端末の調査・解析、調査報告書の提出ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

デジタルデータフォレンジックでは、お電話またはメールでお問合せいただくと、状況のヒアリングと対応方法、お見積りを無料でご案内いたします。法人様の場合、ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せも開催しておりますので、お気軽にご相談ください。

官公庁・上場企業・捜査機関等まで幅広い調査対応経験を持つ専門の担当とエンジニアが対応させていただきます。

よくある質問

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専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

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可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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