サイバー攻撃

メール詐欺の手口12選|生成AI・QRコード・BECの見分け方と対策

最近では、メールを使った詐欺の手口がますます巧妙化し、企業でも個人でも被害が拡大しています。以前は一目で見破れたような詐欺メールも、現在では本物の請求書や社内連絡を精巧に模倣した内容へと変化しています。

特に生成AIを使った詐欺メールや、LINE・音声通話・チャットアプリなどを組み合わせたマルチチャネル型の詐欺は、既存のセキュリティでは見抜けないケースが増えています。

そこで本記事では、見慣れたメールでも油断できない理由や、現在主流となっている詐欺手口の特徴、危険な兆候を体系的に整理して解説します。

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メール詐欺とは?

メール詐欺とは、電子メールを通じて人をだまし、金銭や個人情報を不正に取得する行為の総称です。以前は怪しい文面や不自然な日本語で気づけることもありましたが、近年ではAIによって自然な文体の詐欺メールが大量に生成されるようになり、企業・個人を問わず被害が拡大しています。

たとえば次のような手口が広く確認されています。

  • 偽の請求書や当選通知:支払いを促したり、ギフトカードの購入を求める
  • 偽サイトへの誘導(フィッシング):ログイン情報やクレジットカード情報を盗み取る
  • 上司や取引先のなりすまし(BEC):振込先を変更させ、金銭をだまし取る

このようなメール詐欺は、お金の詐取個人情報の悪用を目的とするケースが多く、サイバー攻撃の「入口」として最も多く利用されている手段の一つです。

詐欺メールとは?想定される被害や対処方法を解説詐欺メールの種類や、万が一被害に遭った場合の調査方法などを紹介しています。被害に遭った可能性が少しでもある場合は、詳細を調査しましょう。デジタルデータフォレンジック(DDF)では詐欺メールによるマルウェアの感染経路の特定や被害の全容把握が可能です。365日年中無休・相談見積無料。...

特に注意すべき2つの代表的手口

数あるメール詐欺の中でも、以下の2つは特に被害件数が多く、見た目が通常の業務メールとほとんど変わらないため、注意が必要です。

  • フィッシング詐欺:実在の企業やサービスを装い、偽サイトに誘導して認証情報を盗み取る手口です。
  • ビジネスメール詐欺(BEC):経営者や取引先を装って、担当者に送金や機密情報の提供を依頼させる詐欺です。

>>【注意喚起】フィッシング詐欺とは?手口・防止法・被害時の対処法まで徹底解説

>>ビジネスメール詐欺とは?手口から対策まで専門家が徹底解説

メール詐欺の手口

現在のメール詐欺の手口は、フィッシングやBECに加え、生成AIや音声・QRコード・チャットアプリを組み合わせた多層型へと進化しています。

請求書詐欺・ビジネスメール詐欺(BEC)

上司や取引先になりすまし、「振込先が変わった」などと偽の指示を送り、送金させる詐欺です。社内決裁フローを逆手に取られるケースが多く、金額も高額になる傾向があります。

ビジネスメール詐欺
【被害事例あり】LINEグループ作成を装う詐欺メール|社長になりすますBECの新手口企業の代表者をかたる「LINEグループ作成依頼」型の詐欺メールが全国で多発中。ビジネスメール詐欺(BEC)の新手口として、特徴・テンプレ文例・被害リスク・企業が取るべき具体的対応策までをわかりやすく解説。...

生成AIを使った偽メール

自然な文体で、誤字もなく、受信者の役職や過去の文面に似せて書かれた詐欺メールです。日本語でも精度が高く、違和感なく読めてしまうため、見抜くのが困難です。

音声・ボイスメール型詐欺

「新着の音声メッセージがあります」というメールから偽サイトへ誘導し、ログイン情報やカード情報を抜き取る手口です。ディープフェイクと組み合わせた高度な手法も報告されています。

コールバック型の詐欺

「定期購入のキャンセルはこの番号まで」と誘導し、電話を通じて支払い情報を聞き出したり、遠隔操作を仕掛けたりする詐欺です。

添付ファイルやQRコードからの誘導

一見PDFや請求書のようなファイル、またはQRコードからフィッシングサイトに誘導されます。スマートフォンでの操作は特にリスクが高いとされています。

カレンダー招待を使った偽装手口

GoogleやMicrosoftの予定表機能を悪用し、「会議招待メール」の形式で偽サイトへ誘導する詐欺です。内部メールに見せかけてクリックさせる手法です。

新入社員を狙うギフトカード詐欺

人事部や役員になりすまし、「急ぎでギフトカードを購入してほしい」とメールで依頼し、コードを送らせる手口です。新人やアルバイトが狙われやすい傾向があります。

2026年型メール詐欺の兆候と見分け方

従来のように「不自然な日本語」や「怪しいURL」で判断できる時代は終わりつつあります。2026年に入ってからのフィッシング詐欺は、生成AIやマルチチャネル連携によって、見た目・手法ともに格段に洗練されています。

以下に、特に注意すべき新たな兆候を整理しました。

文面が自然すぎるが、わずかに違和感がある

生成AIによるメールは誤字脱字がなく、非常に自然な文章で書かれているため、一見して安心してしまいがちです。ただし、やけに丁寧な言い回しや、過去のやり取りをなぞるような“どこか似ている”文面には注意が必要です。

音声・動画・会議リンクが含まれている

「ご確認ください」「指示動画を確認してください」などと称して、音声や動画へのリンクが貼られている場合は警戒が必要です。ディープフェイクで役員の声や顔を模倣したパターンも確認されており、再生やクリックで誘導されるリスクがあります。

QRコードで認証を求めてくる

メールやPDF内にQRコードが表示され、「MFAの再設定」「ポータルへのログイン」などと記載されている場合は、フィッシングサイトへの誘導が疑われます。スマートフォンからの操作ではアドレスバーが見えにくいため、非常に危険です。

HTMLファイルを添付してくる

一見すると「請求書フォーム」や「通知ページ」に見えるHTMLファイルですが、実際はJavaScriptが内部で動作し、マルウェアを組み立ててダウンロードさせる「HTML Smuggling」型の手口が増えています。

メール以外のチャネルに誘導してくる

「SMSで詳細を送る」「LINEでやり取りしたい」などの文面で、メールからスマートフォンの個人アプリへ誘導し、詐欺を進行させる手口です。会社のセキュリティを回避し、個人の端末を狙う目的があります。

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メール詐欺に遭った場合のリスク

詐欺メールは単なる迷惑行為ではなく、対応を誤ると実際の金銭被害や情報漏えいに発展する恐れがあります。特に業務メールを装った攻撃では、ビジネスへの影響が深刻になるケースも少なくありません。

機密情報の漏えい

添付ファイルの開封や、偽サイトへのログインによって、社内ポータル・クラウドストレージ・メールアカウントが乗っ取られるリスクがあります。情報が外部に送信されると、二次的な漏えい被害にもつながりかねません。

情報漏洩の初動調査を行う専門チームの会議風景
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金銭的被害(不正送金・ギフト購入)

BEC(ビジネスメール詐欺)のように、上司や取引先を装って送金を依頼されたり、「急ぎで必要」といった理由でギフトカードを購入させられたりするケースがあります。

ビジネスメール詐欺の事例8選と実際の調査事例を紹介ビジネスメール詐欺の事例11選を紹介します。ビジネスメール詐欺被害に遭った場合は、専門の調査機関にて被害を早急に調査しましょう。ビジネスメール詐欺の実際の調査事例も紹介しています。DDFは累積3.9万件以上のご相談実績をもとにインシデントの被害状況などスピーディーに調査。官公庁・上場企業・捜査機関・法律事務所等で実績多数。...

社内外との信頼失墜

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ウイルス感染・二次被害

マルウェアに感染した場合、該当端末だけでなく、社内ネットワーク全体に影響が広がるリスクがあります。情報流出・業務停止・取引先への拡散など、被害が連鎖することもあります。

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メール詐欺への対処法

メール詐欺は「受け取る前・受け取ったとき・誤って操作してしまった後」と、状況によって適切な対応が異なります。慌てて誤った行動を取らないためにも、次の3ステップで対処法を整理しておくと安心です。

普段からできる事前対策

日ごろからの対策が、詐欺メールの被害を防ぐ最も効果的な方法です。以下のような習慣を取り入れておくと、引っかかるリスクを大きく減らせます。

対策ポイント
  1. メール内のリンクは安易にクリックせず、公式アプリやブックマークからアクセスする
  2. OSやアプリ、ウイルス対策ソフトを常に最新に保つ
  3. サービスごとに異なるパスワードを設定し、多要素認証(MFA)を必ず有効にする
  4. 迷惑メールフィルタや通知アプリを併用し、公式通知はアプリで確認する習慣をつける

疑わしいメールを受け取ったときの行動

少しでも「おかしい」と思ったら、すぐに開封・返信・クリックをせず、冷静に確認することが大切です。次の行動を基本に対応してください。

確認・対応手順
  1. 差出人のメールアドレスやリンク先URL(ホバー表示)を必ず確認する
  2. メールの内容だけで判断せず、電話やチャットなど別チャネルで本人確認する
  3. 返信や添付ファイルの開封、リンククリックは避ける
  4. 企業の場合は、情報システム部門やセキュリティ担当に速やかに相談する

うっかり情報を入力してしまった後の対応

被害に気づいたら、できるだけ早く対応することが被害拡大の防止につながります。以下のステップを落ち着いて進めてください。

被害発生時の対応
  1. 入力してしまったアカウントのパスワードをすぐに変更する(他のサービスも含めて)
  2. まだMFA(多要素認証)を設定していない場合は、至急有効化する
  3. カード番号や口座情報を入力してしまった場合は、カード会社・金融機関に連絡して利用停止や再発行の手続きを取る
  4. 利用履歴や明細をしばらくの間こまめに確認し、不審な動きがあれば速やかに報告・警察への相談を検討する

サイバーセキュリティの専門業者に相談する

AIによって自然なメールが大量に作られるようになった今、「文面がおかしいかどうか」だけで見分けるのは限界があります。以下のような特徴がある場合は、攻撃の可能性があると考えた方が安全です。

  • 「今すぐ」「本日中」「他の人には内緒で」など、急かしたり秘密を強調する表現がある
  • 振込口座の変更や、MFAコードの共有をメールだけで求めてくる
  • 差出人のアドレスがフリーメール、または似た別ドメイン(例:example.co → exampIe.co)になっている

このような兆候に心当たりがある場合は、社内判断だけで対応せず、早めに第三者による専門調査を検討することをお勧めします。

とくにメールの開封や認証情報の入力、ファイルのクリックなどを行ってしまった後は、証拠が消失する恐れがあるため、復旧より先に調査・保全を優先する必要があります。調査報告書の形式や内容が、今後の法的対応や社内報告の土台にもなります。

デジタルデータフォレンジックでは、相談から初期診断・お見積りまで、24時間365日無料でご案内しています。今すぐ専門のアドバイザーへご相談ください。

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詳しく調べる際はフォレンジック調査会社に相談を

サイバー攻撃、不正アクセス、マルウェア感染のような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。

特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。

>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説

当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

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デジタルデータフォレンジックの強み

デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。

累計相談件数47,431件以上のご相談実績

官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積47,431件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計409件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~

国内最大規模の最新設備・技術

自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、17年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※3)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2023年)

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緊急性の高いインシデントにもいち早く対応できるよう24時間365日受付しております。

ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せを開催・即日現地駆けつけの対応も可能です。(法人様限定)自社内に調査ラボを持つからこそ提供できる迅速な対応を多数のお客様にご評価いただいています。

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よくある質問

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土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数39,451件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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