サイバーインシデントは、情報漏洩や不正アクセス、ランサムウェア感染など、企業の事業継続に深刻な影響を与える事象を指します。こうしたインシデントでは、発覚後の「最初の数時間・数日間」に取る行動が、被害規模や復旧の難易度を左右します。
初動対応を誤ると、事実解明に必要な適切な対応を行うための痕跡が消失する恐れがあり、原因究明・再発防止・法的対応が難しくなるケースもあります。そのため、冷静な判断と手順に沿った対応が欠かせません。
本記事では、サイバーインシデント発生時の初動対応と、再発防止・法的対応につながる重要ポイントを紹介します。
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初動対応の対象となる主なサイバーインシデント
初動対応が必要となる主なインシデントを紹介します。どれも迅速な判断が求められ、対応の遅れは被害拡大につながります。
情報漏洩
サイバーインシデントによる情報漏洩は、外部からのサイバー攻撃だけでなく、内部関係者による不正な情報持ち出し、メールの誤送信やアクセス権限の設定ミスなども含まれます。
特に、情報漏洩が行われる過程で端末内のファイルが盗み取られたり、マルウェアによって盗聴・盗撮が行われたりするケースもありますが、セキュリティソフトの検知をすり抜けるような手法も使われる可能性があるので、専門家による早めの調査が推奨されます。
特に漏洩した情報が個人情報や取引先情報、機密資料であった場合、法律や契約に基づく通知義務・報告義務が発生することもあります。
過去に発生した情報漏洩の事例については、以下の記事をご参照ください。
不正アクセス
ID・パスワードの総当たり攻撃や漏洩アカウントの再利用、アクセス制御の設定ミスなどを突かれて、Webサーバーや管理画面への不正ログインが行われるケースが増えています。
攻撃の兆候としては、ログイン履歴に見慣れないIPアドレスや地域が含まれる、管理画面の表示や設定が変更されている、通信ログに異常があるなどが挙げられます。
特に権限設定の不備やデフォルトID・パスワードの放置が入口になることが多く、初期設定時点での見直しが重要です。
またサーバーやルーター、NASなどのネットワーク機器が、設定不備・パッチ未適用・ゼロデイ脆弱性(未修正のセキュリティ欠陥)などを突かれて侵害されるケースがあります。
このような形で不正アクセスが行われると内部データの改ざんや外部への情報送信、DDoS攻撃の踏み台として悪用されるなど、二次被害が深刻化することもございます。特に、リモート管理機能の無防備な開放や、古いOS・ファームウェアの放置は狙われやすく、侵害に気付きにくいのが特徴です。
不正アクセスの兆候や対応策、実際の被害事例については、以下の記事で詳しく解説されています。
ランサムウェア感染
ランサムウェアは、感染した端末やサーバー内のファイルを暗号化し、復号の見返りとして金銭(身代金)を要求する攻撃手法です。多くの場合、業務ファイルや基幹システムが使用不能になり、業務の停止やデータ損失、取引先への影響など深刻な被害につながります。
初動対応では、暗号化前後のログや実行プロセス、通信履歴など痕跡の確保が原因特定・拡散防止に直結するため、すぐに証拠保全を行う必要があります。
ランサムウェア感染時に企業が取るべき初動対応や、調査・復旧の流れについては以下の記事を参考にしてください。
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サイバーインシデント発生時の初動対応
ここでは、実際にインシデント発生が疑われる際に行うべき初動対応を紹介します。
ネットワーク隔離とアクセス制御
感染や侵入の兆候が確認された端末・サーバーは、速やかにネットワークから切り離し、外部への情報送信や内部拡散(横展開)を防止する必要があります。
ただし、電源を落とすと攻撃の痕跡(ログ・メモリ情報)が消失する可能性があるため、原則として電源は入れたまま通信のみを遮断します。
アクセス制御には、ファイアウォールやACLを使ってIP・ポート単位で一時的に制限を加え、調査対象を安全に切り分けて保持します。
- 被疑端末・サーバーのネットワーク接続を遮断(物理・論理どちらでも可)
- ファイアウォールやルーターのACL設定で、該当IPや通信方向の制御を実施
- 状態を保つため、変更・再起動・シャットダウンは避け、証拠保全を優先
証拠保全
インシデント発生時には、正確な原因調査や影響範囲の特定、法的対応に備えて、ログや設定情報などの証拠データを改変される前に保全することが不可欠です。
誤って端末を再起動したり、設定変更を加えることで、痕跡が失われてしまうと、正しい対応や再発防止が困難になる可能性があります。保全対象は、アクセスログ・管理ログ・設定ファイル・メモリ情報・利用者操作履歴など幅広く確保しておく必要があります
- アクセスログ(Web、VPN、認証系)や管理者操作ログの取得・退避
- サーバー設定ファイル、アカウント一覧、実行中プロセス情報などの記録
- 外部ストレージや読み取り専用媒体にバックアップコピーを保存し、ハッシュ値で改ざん検知を可能
影響範囲の把握と報告
インシデント発生時は、どのシステム・データ・利用者が被害を受けたのかを正確に把握し、経営層や関係部署に迅速に共有することが不可欠です。被害の範囲が曖昧なまま対応を進めると、後から追加の被害が判明したり、対応の不備が問われるリスクがあります。
内容によっては、警察や個人情報保護委員会、取引先などへの報告・連絡も法令や契約上の義務として発生するため、社内判断基準を明確にしておく必要があります。
- 被害発生箇所、影響を受けたデータ種別・件数・保存先などを洗い出す
- システムダウンや漏洩が発生した時間帯・範囲・影響を受けた利用者を特定
- 法令・契約・ガイドラインに基づき、警察・監督機関・関係取引先への報告要否を判断し、必要な場合は迅速に対応
専門的な影響分析や証拠保全が必要な場合は、フォレンジック調査会社への早期相談を強く推奨いたします。
詳しく調べる際はフォレンジック調査会社に相談を
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特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。
>情報漏えい時の個人情報保護委員会への報告義務とは?詳しく解説
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【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
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