仮想通貨は匿名性や世界中での即時取引が可能な特性から、詐欺の温床となることもあります。詐欺師たちはSNSなどを利用して、巧妙な手段で資産を奪います。
本記事では、仮想通貨詐欺の典型的な手口や、被害に遭った場合の対処法について詳しく解説します。
目次
仮想通貨詐欺の代表的な手口
仮想通貨詐欺には多くの手口が存在し、その範囲は広範です。以下に、代表的な仮想通貨詐欺の手口を紹介します。
- フィッシング詐欺
- ポンジ・スキーム
- 偽のICO(Initial Coin Offering)
- 市場のパンプ&ダンプ
- 偽サイト
- 偽アプリ
- 偽の有名人からの紹介
- 恐喝及び恐喝詐欺
- 景品詐欺
- ロマンス詐欺
- クラウドマイニング詐欺
1. フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、仮想通貨詐欺の中でも最も広く行われている手口の一つです。攻撃者は、偽のメールやウェブサイトを使用してユーザーのウォレットや取引所アカウントへのアクセス情報を盗みます。たとえば、ユーザーが信頼している取引所やウォレットサービスに似せたウェブサイトにログイン情報を入力させ、その情報を元に攻撃者が資産を不正に引き出すケースがあります。
2. ポンジ・スキーム
ポンジ・スキームは、仮想通貨詐欺の一形態で、新規の投資者から得た資金を以前の投資者に支払い、あたかも利益が出ているかのように見せかける詐欺です。このようなスキームは、非常に魅力的な高リターンを約束するため、初期段階では多くの投資家を引き付けますが、最終的には資金が尽き、全員が損失を被ります。
高すぎるリターンを約束する投資案件には特に注意しましょう。
3. 偽のICO(Initial Coin Offering)
ICOは、新しい仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトが資金を調達するための手段として広く行われていますが、詐欺師たちはこれを悪用して、実際には存在しないプロジェクトへの投資を促すことがあります。投資家は、プロジェクトの将来性に期待して資金を投入しますが、最終的にプロジェクトが実行されることはなく、詐欺師が資金を持ち逃げするケースが多発しています。
4.パンプ&ダンプ
パンプ&ダンプとは、詐欺師が特定の仮想通貨の価格を人為的に急騰させ(パンプ)、その後大量に売却する(ダンプ)手法です。SNSやフォーラムで誇大広告を流し、投資家に購入を促します。価格が上昇すると、詐欺師は保有する通貨を高値で売却し、利益を得ます。その結果、価格が急落し、一般投資家が損失を被ります
5.偽サイト
正規の仮想通貨取引所やウォレットサービスと酷似した偽サイトを作成します。これらのサイトは見た目が本物そっくりで、ユーザーを騙してログイン情報や個人情報を入力させます。入力された情報は詐欺師に盗まれ、金融資産の不正利用につながる可能性があります。
6.偽アプリ
偽の仮想通貨ウォレットアプリやトレーディングアプリを作成し、正規のアプリストアに掲載することがあります。これらの偽アプリは、ユーザーのログイン情報や秘密鍵を盗むために設計されています。ユーザーが偽アプリに仮想通貨を入金すると、詐欺師がその資金を盗み取ります。また、デバイスにマルウェアを送り込む可能性もあります。
7.偽の有名人からの紹介
有名人や影響力のある人物になりすまし、特定の仮想通貨やICOを推奨します。SNSやウェブサイトで偽のアカウントや広告を使用し、信頼性を装います。「有名人Xがこの仮想通貨に投資して大きな利益を得た」といった誇大な主張をします。実際には、有名人は関与しておらず、推奨されている投資は詐欺である可能性が高いです。有名人の公式アカウントを確認し、直接情報を確認することが重要です
8.恐喝及び恐喝詐欺
詐欺師がユーザーを脅迫して仮想通貨の送金を要求します。よくある例として、「アダルトサイトの閲覧履歴を持っている」と脅し、公表しない条件として仮想通貨の送金を求めます。また、「PCをハッキングして卑猥な映像を録画した」と主張し、ビットコインでの支払いを要求することもあります。これらの脅迫は通常虚偽であり、無視するべきです。心配な場合は、警察や専門家に相談することが推奨されます。
9.景品詐欺
偽の当選情報や仮想通貨のプレゼント企画を装って、被害者から仮想通貨を騙し取る手口です。「仮想通貨が当選した」「今日中に受け取らないと無効になる」といったメッセージを送り、受け取りのために一時的な送金や手数料の支払いを要求します。詐欺師は有名人や企業になりすまし、魅力的な報酬を約束しますが、送金した仮想通貨は返ってきません。無料のプレゼントに仮想通貨の送金が必要な場合は、詐欺の可能性が高いです。
10.ロマンス詐欺
ロマンス詐欺は、マッチングアプリやSNSで知り合った相手が恋愛感情を利用して金銭を騙し取る手口です。詐欺師は被害者と親密な関係を築いた後、投資や金銭的援助を求めます。例えば、「暗号資産の短期取引で利益を上げている」と偽り、投資を勧めたり、緊急の金融危機や健康問題を装って仮想通貨での送金を依頼したりします。
被害者の感情につけ込み、大金を騙し取ることがあります。オンラインで知り合った相手からの投資や送金の要求には十分注意が必要です。
11.クラウドマイニング詐欺
クラウドマイニング詐欺は、マイニング設備への投資を装って資金を集める手口です。詐欺師は高額なリターンを約束し、投資家を誘います。
実際には、マイニング設備が存在しないか、利益を生み出していないにもかかわらず、偽の収益報告を行います。「今日限りの限定オファー」「先着○○名」といった急かす文言は要注意です。クラウドマイニングサービスは、仮想通貨ロンダリングにも悪用されることがあります。
以上のような仮想通貨詐欺に遭うと、金銭被害以外にも端末の情報漏洩や不正アクセスといった被害が発生する場合があります。デジタルデータフォレンジックでは、仮想通貨詐欺で発生した端末のハッキングや不正アクセスなどを調査しています。仮想通貨詐欺に遭い、被害調査を行いたい場合は24時間365日相談を受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
仮想通貨詐欺に遭った場合の具体的な対処法
仮想通貨詐欺に巻き込まれた場合、迅速かつ正確な対応が求められます。被害を最小限に抑えるための具体的なステップを以下に示します。
1. アカウントを保護する
詐欺が発覚した際には、まず自分のアカウントを保護することが最優先です。ウォレットや取引所のアカウントへのアクセスを直ちに停止し、パスワードを変更します。可能であれば、二段階認証を追加設定し、アカウントへの不正アクセスを防ぎましょう。
2. フォレンジック調査の実施
仮想通貨詐欺の被害に遭った場合、端末のフォレンジック調査は非常に重要です。フォレンジック調査では、詐欺がどのように実行されたか、攻撃者がどのように端末にアクセスしたかを明らかにし、端末の情報漏洩や不正アクセスに関する具体的な証拠を集めます。
専門家に相談すると、警察や裁判所などの公的機関で利用可能な調査報告書にまとめることも可能なため、まずは相談してみることをおすすめします。
3. 法的措置を検討する
フォレンジック調査の結果を基に、被害について警察などに報告し、詐欺に関与した攻撃者の特定と逮捕に協力します。必要であれば弁護士に相談し、仮想通貨の回収や損害賠償を求めることが可能です。
詳しく調べる際はハッキング・乗っ取り調査の専門家に相談する
ハッキング、不正アクセス、乗っ取り、情報漏えいのような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。
このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、ハッキング調査の専門家に相談することが重要です。
ハッキング調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出によって問題の解決を徹底サポートします。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
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