企業で以下のような状況が起きている場合、既に重大なインシデントの初期段階かもしれません。
- 社内サーバから特定のログやファイルが突然消失している
- 使用していないのに外部デバイスへのアクセス履歴が残っている
- 社員の端末に見慣れないアプリや設定変更の形跡がある
こうした事象は、不正アクセスや内部不正による証拠隠滅・情報漏洩の兆候である可能性があります。早急な証拠保全を怠ると、後から調査が不可能になり、企業の信用や法的立場に深刻な影響を及ぼします。
証拠保全は、単にコピーを取れば良いというものではありません。専用の手順とツールにより、オリジナルデータを一切変更せず、改ざんがないことを数値的に証明する必要があります。
本記事では、フォレンジック調査で失敗しないための証拠保全の基本手順と注意点を、実務に役立つ形で詳しくご紹介します。
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目次
フォレンジック調査で証拠(データ)保全が必要な理由
デジタルデータは非常に脆弱で、誤操作やシステムの通常動作によっても証拠能力が失われることがあります。問題が発覚した直後の対応を誤れば、以下のような理由があります。
オリジナルデータへのアクセスで属性が変化する
直接開いたり、システムに再接続するだけでファイルの更新日時などが書き換わり、証拠としての価値が失われる可能性があります。誤った対応によって、意図せずに証拠を壊してしまうリスクがあります。
誤ったコピー手順でデータが破損・改変される
一般的なファイルコピーでは、隠し属性や未使用領域のデータが欠落し、オリジナルと同一性を保てません。保全用ツールを使わないまま複製すると、後で証拠として無効になる可能性があります。
証拠保全の過程が記録されておらず、法的に認められない
誰が・いつ・どのようにデータを保全したかが明確でなければ、裁判で証拠能力が認められません。手順や状況の記録が残っていないと、調査の正当性を証明することが難しくなります。
フォレンジック調査で証拠(データ)保全を行うための方法
デジタルデータを確実に保全するには、フォレンジック調査の専門的な手順に基づいた対応が不可欠です。以下に、証拠保全を正確に行うための主要な対応法をまとめます。
書き込み防止装置を用いて複製を取得する
保全対象のデバイスをネットワークから切り離し、フォレンジック専用の書き込み防止装置を使って、変更が一切加わらないようにイメージ(完全コピー)を取得します。
- 対象のPCやストレージをシャットダウンして取り外す
- 書き込み防止装置に接続し、専用ツールで完全イメージを取得
- 取得後のイメージファイルは改変防止の状態で保管する
ハッシュ値を取得して同一性を検証する
MD5やSHA-256などのアルゴリズムを用いて、保全前後のデータの整合性を確認することで、改ざんがないことを証明します。
- 元データと複製データそれぞれに対してハッシュ値を計算
- 両者のハッシュ値が完全に一致していることを確認
- 検証結果を報告書に記載し、証拠能力を記録する
証拠保全作業の記録・撮影を徹底する
作業者・日時・機器構成・接続状況などをすべて記録し、写真や動画でも証明を残すことで、証拠保全の信頼性を高めることができます。
- 作業開始前に全体構成やシリアル番号を撮影
- 保全中の各手順も撮影・記録を取りながら進行
- 作業ログと写真をセットにして保管する
証拠保全に失敗すると、たとえ不正の事実があっても、法的に認められない可能性があるため注意が必要です。とくに企業内の不正調査や訴訟対応では、正確な手順と第三者性の確保が不可欠です。だからこそ、フォレンジック調査の専門業者による対応が重要になります。専門ツールを用いた保全や調査を通じて、証拠性を担保しながら問題解決に導くことが可能です。
当社デジタルデータフォレンジックでは、3.9万件以上の調査相談実績(算出期間:2016年9月以降)を活かし、法的要件を満たした証拠保全と解析を提供しています。上場企業や官公庁を含む多様なケースに対応しており、迅速かつ丁寧な対応を心がけています。
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詳しく調べる際はフォレンジック調査の専門会社に相談する

適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。特に、法的手続きが絡むケースや被害が広範囲に及ぶ場合は、専門家の力を借りることで被害の最小化と信頼性の高い証拠の収集が可能です。
当社では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
デジタルデータフォレンジックの強み
デジタルデータフォレンジックは、迅速な対応と確実な証拠収集で、お客様の安全と安心を支える専門業者です。デジタルデータフォレンジックの強みをご紹介します。
累計相談件数39,451件以上のご相談実績
官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積39,451件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計395件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~
国内最大規模の最新設備・技術
自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※3)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※3)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)
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