パスワード漏洩は個人や企業にとって重大なリスクを引き起こす可能性があります。本記事では、パスワード漏洩が発生する原因とその対策について、具体的な手順とともに詳しく解説します。これを読めば、パスワード漏洩のリスクを理解し、そのリスクから自分や企業を守るために何をすべきかが分かります。
目次
パスワード漏洩の主な原因
パスワード漏洩の主な原因について、以下に詳しく説明します。
簡単なパスワードの使用
パスワード漏洩の最も一般的な原因の一つは、簡単すぎるパスワードの使用です。「123456」や「password」といった誰でも簡単に推測できるパスワードは非常に危険です。攻撃者はこういった一般的なパスワードを試すことで、不正にアカウントへアクセスすることが可能です。
パスワードの使い回し
複数のサービスで同じパスワードを使用することも、大きなリスクです。もし一つのサービスでパスワードが漏洩した場合、攻撃者はそのパスワードを使って他のサービスにもアクセスしようとします。この「クレデンシャルスタッフィング」と呼ばれる攻撃手法により、被害が拡大する可能性があります。
パスワードの不適切な保管
紙にパスワードを書き留めたり、ブラウザにパスワードを保存するなど、適切でない方法でパスワードを保管することもリスクになります。不正アクセスによってパスワードが簡単に盗まれる恐れがありますので、安全なパスワード管理ツールを使用することが推奨されます。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、攻撃者がユーザーを騙して個人情報を入力させる詐欺手法です。例えば、偽のウェブサイトやメールを使って、ユーザーが本物のサイトと誤認し、パスワードを入力してしまうことがあります。このようにして盗まれたパスワードは、不正アクセスに利用される危険があります。
セキュリティの脆弱性
使用しているシステムやソフトウェアにセキュリティの脆弱性がある場合、攻撃者はその脆弱性を悪用してパスワードを盗むことができます。システムの更新を怠ると、こうした脆弱性が放置されてしまい、攻撃者にとって容易なターゲットになります。
パスワード漏洩の対策方法
パスワード漏洩を防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です。
強力なパスワードの使用
強力なパスワードを設定することは、最も基本的で効果的な対策です。長さが10文字以上で、大文字、小文字、数字、記号を組み合わせることで、攻撃者が推測するのを難しくします。また、各アカウントに異なるパスワードを設定することも重要です。
多要素認証の導入
多要素認証(MFA)を導入することで、パスワードだけでなく、もう一つの認証要素(例:スマートフォンへのコード送信)を必要とするため、セキュリティが強化されます。Microsoftの調査によると、多要素認証を導入することでパスワード関連の攻撃の99.9%を防ぐことができるとされています。
未使用アカウントの削除
使用していないアカウントを放置しておくと、攻撃者のターゲットになりやすくなります。未使用のアカウントは削除することで、不要なリスクを減らし、不正アクセスの可能性を低減させます。
ソフトウェアの更新
システムやアプリケーションは常に最新の状態に保ちましょう。定期的にソフトウェアを更新することで、セキュリティの脆弱性を修正し、攻撃のリスクを減らします。特に、オペレーティングシステムやセキュリティソフトウェアの更新は怠らないようにしましょう。
サイバーセキュリティ教育の実施
従業員や家族に対してサイバーセキュリティの教育を行うことは、パスワード漏洩のリスクを減らす上で非常に効果的です。フィッシングメールの見分け方や、強力なパスワードの重要性について知識を深めることで、不正アクセスのリスクを減らすことができます。
パスワード漏洩後の対処方法
パスワード漏洩が発生した場合、以下の対処方法を速やかに実行することが重要です。
パスワードの即時変更
パスワード漏洩が疑われる場合、直ちにパスワードを変更することが最優先です。同じパスワードを使用している他のサービスについても、速やかに変更する必要があります。
漏洩の影響確認
漏洩したパスワードによって影響を受けるアカウントやデータを確認し、必要に応じて関連する情報(クレジットカード情報など)を更新・保護します。
多要素認証の設定
パスワードが漏洩した後は、多要素認証を設定することで、さらなる被害を防ぐことができます。パスワードだけでなく、追加の認証手段を加えることで、セキュリティが強化されます。
セキュリティソフトの導入
パスワード漏洩が発生した場合、セキュリティソフトを導入してデバイスをスキャンし、マルウェアやウイルスが存在しないか確認しましょう。これにより、攻撃者の追跡を防ぐことができます。
フォレンジック調査の依頼
重大な漏洩や被害が疑われる場合は、フォレンジック調査の専門家に相談することをお勧めします。社内や個人での調査は証拠の保存に失敗するリスクが高いため、専門家による調査が安全で確実です。
企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています
2022年4月から改正個人情報保護法が施行されました
2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」では、個人データの漏えい、あるいは漏えいが発生する可能性がある場合、報告と通知が法人に義務付けられました。違反した企業には最大1億円以下の罰金が科せられる可能性もあります。
もし、マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような情報セキュリティ上の問題が発生した場合、まずは感染経路や漏えいしたデータの有無などを確認することが重要です。
ただ、調査を行うには、デジタルデータの収集・解析などの専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難なため、個人情報の漏えいが発生した、もしくは疑われる場合は、速やかにフォレンジック専門家に相談し、調査を実施することをおすすめします。
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情報漏えい調査はフォレンジック調査の専門家にご相談ください
情報漏えいインシデントが発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。
このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備での端末の調査・解析、調査報告書の提出ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。
フォレンジックサービスの流れや料金については下記からご確認ください。
【初めての方へ】フォレンジックサービスについて詳しくご紹介
【サービスの流れ】どこまで無料? 調査にかかる期間は? サービスの流れをご紹介
【料金について】調査にかかる費用やお支払方法について
【会社概要】当社へのアクセス情報や機器のお預かりについて
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