iPhoneの緑やオレンジの点が勝手に点灯するとき、不正なアプリが、ユーザーの知らないうちにカメラやマイクを使用している恐れがあります。

この記事では、緑・オレンジの点がなぜ勝手に点灯するのか、あるいは勝手に点灯するときの対処法をわかりやすく解説します。

iPhoneの緑・オレンジの点の違いとは何か？

ステータスバーに表示される緑やオレンジの点は、ユーザーのプライバシーを守るためにAppleが導入した機能で、これにより、ユーザーは、自分のデバイスで何が起こっているのかを把握することができます。たとえばiPhoneの緑の点は、カメラ機能がアクティブであることを示します。一方、オレンジの点はマイクが機能使われていることを意味します。

iPhoneのカメラやマイクを起動していないのに緑・オレンジの点が勝手に点灯する原因

カメラやマイクを起動していないのに緑・オレンジの点が勝手に点灯する原因は、主に次のとおりです。

システムのバグや不具合

iOSのバージョンによっては、ソフトウェアのバグが原因で誤ってカメラやマイクがアクティブになることがあります。これは通常、iOSのアップデートによって解決されます。

バックグラウンドで動作するアプリの設定

一部のアプリでは、設定でカメラやマイクを自動的に使用するようになっており、特に最近インストールしたアプリや、権限を必要以上に要求するアプリは、カメラやマイクを自動的に使用している可能性が高いため、注意が必要です。

バックグラウンドで動作するアプリとしては以下が該当します。

• 位置情報を取得するために、カメラを使用しているアプリ
• 顔認識や音声認識などの機能を使用するアプリ
• バックグラウンドで通知や情報を更新するため、カメラやマイクを必要とするアプリ

具体的には、ソーシャルメディアアプリや通話アプリなどが、ユーザーの知らないうちにカメラやマイクを使用する可能性があるほか、SiriやFace IDなどiOSのシステム機能がカメラを使用している場合にも、緑の点が表示されます。

なお、このようなアプリは、設定でカメラやマイクの使用を「常に許可」するように設定されていることが多く、カメラやマイクの自動使用を避けたい場合は、アプリの設定で「常に許可」を「アプリの使用中のみ許可」に変更しておきましょう。

悪意のあるソフトウェア（マルウェア）

マルウェアやスパイウェアなど「マルウェア」がインストールされていると、カメラやマイクが無断使用され、ユーザーに知られずにデータを送信されてしまう恐れがあります。

ちなみに感染経路としては「公共Wi-Fiなど安全でないネットワークを使用しているとき」または「不審なリンクやメールの添付ファイルを開いた」場合などが想定されます。

マルウェアがインストールされている場合、被害の程度や影響範囲を把握するためには、専門的な知識と技術が必要となるため、自力で被害全容を調査するのは困難です。そこで有効なのが、マルウェアに関する知識が豊富な「サイバーセキュリティ専門家」への相談です。

サイバーセキュリティ専門家への相談には、次のメリットがあります。

• 被害全容を正確に把握できる
• 適切な対処方法を提案してもらえる
• 被害の拡大を防止できる

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iPhoneで緑・オレンジの点の点灯を確認する方法

緑・オレンジの点の点灯を確認する方法は次のとおりです。

ステータスバーとインジケータの確認

iPhoneのステータスバーにある緑やオレンジの点を確認することで、カメラやマイクが使用されているかどうかを知ることができます。これは、iPhoneを使用している間に常に確認することができます。

アクティブなアプリのチェック

もし緑やオレンジの点が予期せずに点灯している場合は、不審なアプリが背後で動作していないかを確認することが重要です。特に新しくインストールしたアプリや、あまり信頼性のないアプリに注意が必要です。

この場合、iPhoneの設定メニューから、各アプリがカメラやマイクへのアクセス権を持っているかどうかを確認できます。これにより、不要なアクセスを制限し、プライバシーを保護することが可能です。

iPhoneの設定メニューから、各アプリがカメラやマイクへのアクセス権を持っているかどうかを確認する具体的な手順は、以下のとおりです。

1. iPhoneの「設定」アプリを開きます。
2. 「プライバシーとセキュリティ」をタップします。
3. 「カメラ」または「マイク」をタップします。
4. リストに表示されているアプリを確認します。

「カメラ」または「マイク」のアクセス権を許可しているアプリは、緑色のチェックマークが表示されます。アクセス権を許可していないアプリは、灰色で表示されます。

iPhoneで緑・オレンジの点が消えない場合の対処法

緑・オレンジの点が消えない場合の対処法は次のとおりです。

使用中のアプリを終了する

iPhoneで緑やオレンジの点が消えない場合、カメラやマイクにアクセスしている可能性がある使用中のアプリを終了させることが有効です。具体的には、アプリスイッチャーを開き、スワイプしてアプリを閉じる操作を行います。これは、特にビデオ通話やオーディオ録音など、カメラやマイクの使用が考えられるアプリでおこなうのが効果的です。

端末を再起動する

端末の再起動は、多くの技術的な問題を解決する基本的な方法です。iPhoneでは、ハードウェアやソフトウェアの小さなバグや不具合が時々発生します。これらの問題は、端末を再起動することで解消されることが多いです。再起動は、システムをリセットし、一時的なエラーやバグをクリアする効果があります。特に、システムのバグが原因で緑やオレンジの点が表示され続けている場合、この方法が効果的です。

アプリの権限を確認する

アプリがカメラやマイクに不必要にアクセスしている場合、それらのアプリの権限を確認し、必要に応じて制限することが重要です。iPhoneの設定メニューでは、各アプリがどのような権限を持っているかを確認できます。

iPhoneでアプリの権限を管理する具体的な方法をいくつか挙げます。

• アプリの設定で、カメラやマイクのアクセス権を「アプリの使用中のみ許可」に変更する
• 最近インストールしたアプリや、あまり信頼性のないアプリを、カメラやマイクへのアクセス権を許可している場合は、そのアプリのアンインストールを検討する
• 「設定」アプリの「プライバシー」で、カメラやマイクへのアクセス権を許可しているアプリをすべて確認する

これらの方法を活用して、アプリによるカメラやマイクの不正使用を防止し、プライバシーを守りましょう。

端末を最新バージョンにアップデートする

Appleは定期的にiOSのアップデートをリリースしており、これにはバグ修正やセキュリティの向上が含まれています。緑やオレンジの点が消えない問題がバグによるものである場合、最新バージョンへのアップデートが解決策となります。アップデートは、新しい機能の追加だけでなく、システムの安定性の向上や既存の問題の修正を目的としています。

端末を初期化する

上記の方法で問題が解決しない場合、端末の初期化を検討することがあります。初期化は、iPhoneを工場出荷時の状態に戻すプロセスであり、ソフトウェアの深刻な問題や、解決困難なマルウェアの感染が疑われる場合に効果的です。ただし、すべてのデータと設定が削除されるため、重要なデータのバックアップを取ってから初期化を行うことが重要です。

フォレンジック調査の専門家に相談する

緑・オレンジの点が消えない場合、専門家に相談すると以下のようなメリットがあります。

• 被害全容を正確に把握できる
• 適切な対処方法を提案してもらえる
• 被害の拡大を防止できる

このとき有効なのがフォレンジック調査です。これはコンピュータやネットワークなどのデジタル機器から、証拠となるデータを収集・分析する調査手法です。たとえば、不正アクセスや情報漏洩の事件では、被害状況を特定するためにフォレンジック調査が実施されます。

フォレンジック調査の専門家は、カメラやマイクへの不正アクセスに関する知識と経験が豊富です。そのため、被害全容を正確に把握し、適切な対処方法を提案してくれます。

また調査会社によっては、警察や裁判所など公的機関に提出可能な報告書の作成や、セキュリティ対策を強化するアドバイスをもらえる場合があります。自身で証拠が用意できない場合は相談してみましょう。

iPhoneのハッキング・データ漏えいの調査を行う場合、サイバーセキュリティ専門家に相談する