デジタルフォレンジックは、PCやスマホ等のデジタル機器に対して証拠保全および調査・分析を行うことで、犯罪や不正の実態解明に活用される調査手法です。
たとえば下記のような分野でデジタルフォレンジックが活用されています。
デジタルフォレンジックでは、デジタル機器に残された通信の履歴、操作履歴を網羅的に解析し、インシデントの発生経緯や被害範囲を第三者の調査機関として調査報告書にまとめます。この報告書は法廷でも使用可能な法的効力を持つ文書です。
弊社デジタルデータフォレンジックでは、認定資格者のフォレンジックエンジニアが社内に在籍し、高度な解析によって官公庁・上場企業をはじめ、法人・個人問わず幅広いインシデントの実態解明を行っています。
デジタルフォレンジックでは、対象のデジタル機器から、サイバー攻撃や社内不正行為の記録を、完全な形で保全・記録・分析することができます。また、フォレンジックを導入することで、自社の情報システムの脆弱性を特定できるほか、内部不正の抑止にもつながります。デジタルフォレンジックの活用例を具体的に見ていきましょう。
サイバー攻撃やランサムウェアの被害に遭った場合、被害拡大防止のために、被害状況や範囲の調査が必要です。この際、デジタルフォレンジックが有効です。
デジタルフォレンジックでは、感染経路を特定すると共に、ネットワークの侵入痕跡や情報漏えいの有無、攻撃者による横展開活動を把握することができます。
また感染状況の詳細な分析結果は「調査報告書」として提出可能で、これは個人情報保護委員会をはじめ、監督官庁への報告に活用することが可能です。
お客様を名乗ったメールを受信し、添付ファイルを展開したが、送信元とされるお客様ではなく、偽のアドレスから送付されていることに気が付いた。
翌日、自社のメールアドレスからなりすましメールが勝手に送信され、かつ一日中数千件の迷惑メールが届くようになったため、当社へ調査をご依頼。
翌日自社のメールアドレスからなりすましメールが勝手に送信され、かつ一日中数千件の迷惑メール が届くようになった。
マルウェアスキャン・自動プログラム ・マルウェア感染状況・他端末へのログオン・情報漏えいに関する調査
マルウェア感染を確認し、感染経路や被害範囲を特定、感染の封じ込め対応を行なった。 メールデータ・ブラウザに保存されているアカウント認証情報の漏えい可能性が発見され、有効な再発防止策を提示。 調査によって被害実態の正確な把握が可能となり、 セキュリティ環境向上に貢献した。
退職者が顧客情報や営業秘密を持ち出していた場合、調査を行う必要がありますが、退職者が情報を持ち出す前後でデータを削除している可能性があるため、自社のみで被害を把握することは困難です。このような場合、デジタルフォレンジックが有効な手段となります。 デジタルフォレンジックでは、退職者が削除・改ざんしたファイル名や削除日時を解析し、退職者の不正行為を法的に証明することができます。
退職者がほとんどのデータを削除している。メールの他にも外付けHDDやスマートフォンのデータも削除されている。不正を行っていた可能性もあるため、当社へ調査をご依頼。
退職者が使用していた機器の「証拠保全」と「削除データ復旧」を実施。その後、メールの送信履歴や、情報を持ち出す際に使用する可能性のある外部接続機器、クラウドサー ビスの利用履歴も調査をご提案。
デスクトップパソコン 1 台 / 外付けハードディスク 1 台 / スマートフォン 1 台
調査の結果、退職者の私用アドレス宛てに見積書や顧客リストを送信していたことが発覚。調査結果をレポートにまとめてご報告。
労務問題(不正請求、業務上横領・着服など)が発生した場合、元社員の端末にデジタルフォレンジックを行うことで、不正請求や横領の証拠となるファイルへのアクセス履歴を特定できます。 仮に、データが改ざん・削除された場合でも、特殊な復元技術でデータを復元することで、不適切な行為があったかどうかを判断し、懲戒処分や法的措置を取ることができます。
該当社員の退職後、横領が発覚。会社PCで物を購入しているが履歴が全て削除されている。二重帳簿の可能性もある。収入印紙が大量になくなっており、約3千万円分の横領被害が考えられる。現在裁判中だが、証拠不十分のため、デジタルフォレンジックによって確実な証拠をつかみたい。
退職した該当社員の機器に対し、以下の調査を実施。
・保全作業
・Webサイト関連の履歴調査
・入力された文字列の調査
・キーワード検索による調査
・パスワード解析
ノートPC
オークションサイト他WEB通販ページへの相当数のアクセス履歴を確認。履歴の一覧を抽出し、パスワード解析結果とあわせて報告書としてお客様にご納品。
デジタルフォレンジックでは、ハードウェアやソフトウェアのバグ、あるいは証拠隠滅などで失われたデータを復旧・復元できます。 この際、専門のエンジニアがデータ構造を分析して消失データを特定し、復元を試みます。これは、捜査・訴訟で重要なデジタルデータが失われた場合に有効です。
退職した社員から情報漏えいの疑いがある。退職者は競合他社へ転職済。その際、顧客情報やマニュアルを含めた機密データを持ち出している可能性があり、当社に調査をご依頼。
退職者が使用していたパソコンの「証拠保全」と「削除データ復旧」を行う。その後、情報を持ち出す際に使用する可能性のある外部接続機器、クラウドサービスの利用履歴を調査。
ノートパソコン 1 台
USB 接続履歴、削除Office データ、検索キーワードを調査した結果、転職先にデータが持ち込める状態になっている事が確認された。更に、退職者のインターネット閲覧履歴・検索キーワードの解析から、業務に関係のない検索履歴を確認。業務時間中の職務怠慢の可能性も併せて報告。
インシデント発生時、自力で調査した場合、原因の絞り込みが難しいことも多いのですが、デジタルフォレンジックではインシデントの原因や範囲を特定する検証作業に秀でており、並行して、再発防止策の策定までスムーズに行うことが可能となっています。
サイバー攻撃に遭った場合、デジタルフォレンジックを行うことで、マルウェア・ランサムウェア感染や情報漏えいの被害範囲を迅速に把握でき、被害を最小限に抑えることができます。
デジタルフォレンジックでは、システムに存在する脆弱性、サーバに仕掛けられたバックドアなど、攻撃者の侵入経路を把握できるため、今後同様の被害を未然に防ぐことができます。
自社がサイバー攻撃に遭った場合、顧客や取引先に適切に情報を開示し、被害の全容や再発防止策について説明責任を果たす必要があります。自社のみでの対応では不十分な点が多いため、デジタルフォレンジックの専門企業を活用し、サイバー攻撃被害の原因や情報漏洩の有無、再発防止策を講じることで、迅速かつ正確にインシデント対応を行うことができます。
デジタルデータを法廷で使用する場合、改ざん防止の措置を施さないと証拠として認められない可能性があります。デジタルフォレンジックでは証拠保全を行い、改変が不可能な状態で調査を行うため、調査結果をまとめた調査報告書は、事実確認のみでなく、不正行為を法的に立証する資料としても活用することができます。
デジタルフォレンジックでは、デジタル機器から不正なUSB差込履歴、操作履歴などを詳細に抽出し、情報持ち出し・漏えいの証拠を確保することができます。
弊社では、証拠隠滅のためにデータが改ざん・削除されている場合でも、特殊な技術を用いてデータを復元し、不正を証明するための証拠を回収することができます。
インシデント発生時点でのデータやログを保存しておくことは非常に重要です。機器の初期化やフォーマットを行うと、端末のログやデータが消失し、セキュリティインシデントの全容を特定する際に重要な痕跡が失われる可能性があります。
Wi-Fi接続を切り機内モードの設定を行ってネットワークから遮断・隔離してください。接続したまま通信を行うことにより被害が拡大する可能性があります。
ご自身でツールを用いての作業は控えましょう。デジタルフォレンジックには、デジタル証拠の取得、解析、保全、報告など、多くのプロセスが含まれます。専門知識を持たない状況で、これらの作業を行うことは難しく、誤った操作により証拠を損なう可能性があります。
ネットワークフォレンジックとは、オンラインの通信データ、送受信した電子メール、ウェブサイトの閲覧履歴などを調査・解析するデジタルフォレンジックの一種です。
セキュリティインシデントが発生した場合、ネットワークフォレンジックを行うことで不審なトラフィック、異常なデータ転送、不正アクセスを把握し、不審な端末を特定できます。
ネットワークフォレンジックとコンピュータフォレンジックは、デジタルフォレンジックを補完する関係にあります。たとえば、ネットワークフォレンジックで不正端末を特定したら、コンピュータフォレンジックで端末を直接調べる場合があります。
マルウェア感染・不正アクセスの経路
社内サーバー・内部ネットワークへのハッキング痕跡
メールの送受信履歴、閲覧履歴の把握
社内ネットワークを悪用した情報漏えい調査 など
ファストフォレンジックは、デジタルフォレンジックを迅速に行う技術です。
ファストフォレンジックでは、ネットワーク上の多数のマシンやサーバを一括スキャンして、数百から数千の複数のデバイスから必要最低限のデータを抽出し、不審な通信や挙動のある端末を特定することで、被害全容の効率的な把握が可能です。
またファストフォレンジックではデータをリモート収集でき、遠隔調査が可能であることから拠点が各地に分散している場合においても、被害対応の即効性に優れています。
コンピュータフォレンジックは、PCやサーバ、HDDなどのデジタル機器を調査するデジタルフォレンジックの一種です。
コンピュータフォレンジックでは、アクセスログを細かくチェックし、インシデントが発生した時期や原因、経路を調べ、必要に応じて消去されたデータも復元します。
特に機器が物理的に破壊されているケースでは、データ復旧技術に強みがある専門業者を選ぶことが重要となります。
・社内での横領事件を調査したい : 対象者の社用端末から不正の証拠を取り出す
・残業代の申請が妥当かを判断したい:パソコンの閲覧履歴やアクセスログから社員の勤怠状況を精査する
・退職者の不正を調査したい:社外秘データ(顧客情報・知的財産など)の持ち出し疑いを分析する
モバイルフォレンジックとは、携帯電話やスマートフォン等モバイル端末を対象としたデジタルフォレンジックの一種です。
現在、スマートフォンの普及率は8割強を超え、あらゆる犯罪・不正行為でモバイル端末が利用されることから、モバイルフォレンジックの需要は年々高まっています。
この技術は主に発着信履歴、閲覧履歴、メール・SMSのほか、画像・動画などのデータや、GPSなどの位置情報を調べ、犯罪・不正の証拠を特定することに用いられます。
マルウェア感染や標的型攻撃に際してネットワークや端末を調査・解析し、被害状況の把握や迅速な対応サポートを行います。
マルウェア感染や標的型攻撃の被害状況の把握や迅速な対応サポートを行います。
フォレンジック技術やデータ復旧技術を活用し、デジタル機器に関する様々なトラブルの解決をサポートします。
北海道から沖縄まで、全国各地の警察・捜査機関の方よりご相談いただいております。