フォレンジック

ネットワークフォレンジックとは?必要性や出来ること・活用事例を解説

内的要因

サイバー攻撃は企業にとって深刻な脅威となっており、日本国内だけでも直近1カ月間で実に3割弱もの企業がサイバー攻撃を経験していると回答しています(帝国データバンク調べ)。

このような状況において「ネットワークフォレンジック」の重要性が高まっています。

ネットワークフォレンジックとは、ネットワーク上のログや通信データ(パケット)を集め、インシデントの実態を調査する手法です。例えばマルウェア感染時、ネットワークにマルウェアが侵入した経路を追跡し、感染の原因や拡散の経路を把握することができます。

この記事では、ネットワークフォレンジックの特徴や出来ること、作業の流れを解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。

ネットワークフォレンジックとは

ランサムウェアとはネットワークフォレンジックは、対象のネットワーク上のログや通信データ(パケット)を集め、セキュリティインシデントを調査する手法です。

ネットワークフォレンジックでは「いつ」「どの経路で」「どのような」データの通信があったのか、どのデータが漏えいしたのか、どの経路を利用して不正アクセスされたのか等を特定します。その結果「侵入経路の遮断」「感染した端末の隔離」「行政機関への被害報告」といった複雑な対応を体系化し、効率的かつ正確に対処することができます。

弊社デジタルデータフォレンジックでは、認定資格者のフォレンジックエンジニアが社内に在籍し、高度な解析によって官公庁・上場企業をはじめ、法人・個人問わず幅広いインシデントの実態解明を行っています。いつでも対応できるよう、24時間365日体制でご相談を受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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コンピュータフォレンジックとの違い

「ネットワークフォレンジック」と「コンピュータフォレンジック」は、両方とも「デジタルフォレンジック」の一部です。

  • 「ネットワークフォレンジック」は、ネットワーク上の異常や不正行為を検出し、インシデントの実態を追跡調査する手法です。
  • 「コンピュータフォレンジック」は、個別のデジタルデバイス(HDD、USBメモリ、スマートフォンなど)から不審なファイルや操作履歴などの痕跡を集めて、インシデントの実態を調査する手法です。

両者は補完関係にあり、例えばネットワークフォレンジックでインシデント原因を特定し、その後、被害源となった端末をコンピュータフォレンジックで調べる流れが一般的です。

デジタルフォレンジックの詳細についてはこちら

ネットワークフォレンジックで収集するデータ例

ネットワークフォレンジックで収集されるデータ例は多岐にわたります。

以下は、ネットワークフォレンジックで収集される主要なデータ例です。

  • パケットキャプチャ
  • ログファイル
  • DNS(ドメインネームシステム)ログ
  • プロキシサーバーのアクセスログ

これらの情報を分析することで、ネットワーク上の問題を効率的に発見することができます。特に対応実績が豊富なフォレンジック専門業者であれば、上記の情報を速やかに抽出し、被害の具体的状況をスピーディーに特定することができます。

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パケットキャプチャ

パケットキャプチャは、コンピューターやサーバーがデータをやり取りするときの内容を記録したものです。例えば、メッセージの中身や、どのコンピューターがどのコンピューターと通信しているかなどがわかります。

ログファイル

ログファイルは、コンピューターやサーバーが何をしたかを記録したファイルです。例えば、誰かがログインしようとしたときや、ウイルスが検出されたとき、それが記録されます。

DNS(ドメインネームシステム)ログ

DNS(ドメインネームシステム)ログはトラフィックに関する情報で、特定のドメイン名へのアクセス履歴を発見するのに有効です。

プロキシサーバーのアクセスログ

プロキシサーバーのアクセスログはユーザーから要求されたURL、アクセス時間、転送されたデータ量にまつわる情報で、「いつ」「誰が」「どのサイト」へアクセスしたかを把握するのに有効です

ネットワークフォレンジックで出来ること

ネットワークフォレンジックで出来ることは主に次のとおりです。

ネットワークフォレンジックで出来ること
  • インシデントの原因究明・システムの復旧
  • マルウェア感染・不正アクセスの経路
  • 社内サーバー・内部ネットワークへのハッキング痕跡
  • メールの送受信履歴、閲覧履歴の把握
  • 社内ネットワークを悪用した情報漏えい調査

このように、ネットワークフォレンジックでは、インシデントの侵入経路を理解し、今後のセキュリティ対策を行うのにも役立ちます。

ただ、ここで留意しておきたいのは、ネットワークフォレンジックは、通常のセキュリティとは異なり、ネットワークの「防衛」を目的としていないことです。あくまでネットワークフォレンジックは、事後調査や対策に活用できる手段であることを押さえておきましょう。

インシデントの原因究明・システムの復旧

実際にインシデントが発覚した場合、国が定める企業のコンプライアンス対応(特に個人情報保護法)にのっとり、早急な原因究明と問題解決を行う必要があります。

そこで有効なのが「ネットワークフォレンジック」です。ネットワークフォレンジックでは、複数台のネットワーク機器を調査し、挙動の怪しい端末など被害範囲を絞り込んだ上で関係するシステムの隔離・再構築といった復旧作業を効率的におこなうことができます。

ただし、フォレンジック調査を行う場合、専門技術が必要となり、自社のみで対応するのが困難であるため、フォレンジック専門家と提携して調査することをおすすめします。

フォレンジック専門家は、インシデントの原因や範囲を特定するとともに、第三者の調査機関として公的に使用できる調査報告資料を作成することもできます。

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マルウェア感染・不正アクセスの経路

ネットワーク・フォレンジックでは、通信データやログを分析することで、マルウェア感染や不正アクセスの経路を特定し、不正アクセスの原因となる脆弱性を修正することで、将来の攻撃を防止する事前対策を効率的に行うことができます。

社内サーバー・内部ネットワークへのハッキング痕跡

ネットワークフォレンジックでは、内部ネットワークへのアクセスログを詳細に分析します。具体的には、不正アクセスされたファイルやディレクトリ、アクセス日時などハッキングの痕跡を追跡し、どのデータやシステムが侵害されたのかを特定します。

メールの送受信履歴、閲覧履歴の把握

ネットワークフォレンジックでは、メールサーバーのログを詳細に分析し、大量の機密データを送信した形跡や、外部への不審な送受信履歴を時系列で把握することが可能です。

社内ネットワークを悪用した情報漏えい調査

従業員が機密データや知的財産を外部に送信していた、もしくはその疑いがある場合、ネットワーク・フォレンジックで、外部接続に利用された通信ログを収集・再構成し、どのデバイスやアカウントが不正通信に関与したかを詳細に確認することができます。

ネットワークフォレンジックの手順

ネットワークフォレンジックは、基本的に以下の流れで行います。また弊社での調査期間は最短数日~。駆け付け対応や、お急ぎの場合は特急対応も可能です。

①原因究明

パケットの解析などから、対象となるデータやインシデントを把握し、原因究明、および準備の体制を整えます。

②データの解析/分析

収集したデータを適切な手順で解析・分析し、証拠となりうる情報を抽出します。なお、収集したデータが暗号化されていたり、消去されていたりする場合は、弊社のデータリカバリー技術を用いて複号やデータ復元を行います。

③報告/報告書作成

調査結果の全容を、第三者が可読できる内容に整理して、第三者機関に提出することが出来る報告書を作成します。

調査が必要なときは、ネットワークフォレンジックの専門業者へ依頼する

セキュリティインシデントの被害を最小限に抑えるためには、正確な調査と迅速な対応が必要不可欠です。

専門的なノウハウを持たない中で、個人ないし自社のみで調査を行うと、実態を正確に把握できない可能性が高まるだけでなく、取引先や行政等へ報告が必要な場合、 自社調査のみだと信憑性が疑われ、さらなる信用失墜につながる危険性があります

もし組織や社内でサイバーインシデントが発生した際、調査の実施が未確定の場合でも、まずは信頼性の高いフォレンジック業者に一度相談することをおすすめします。

私たちデジタルデータフォレンジックは、官公庁、上場企業、捜査機関等を含む累計3.2万件の対応経験があり、サイバー攻撃経路や漏えいしたデータを迅速に特定します。

緊急性の高いサイバー攻撃被害にも迅速に対応できるよう、24時間365日体制で相談、見積もりを無料で受け付けておりますので、お電話またはメールでお気軽にお問い合わせください。

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企業の情報漏えいインシデント対応が義務化されています

「ランサムウェア・マルウェアに感染した」、「内部の人間による情報漏えいが疑われる」 このような場合、被害範囲や不正行為の経路を調べることが大切です。

特に2022年4月施行の「改正個人情報保護法」では、財産的被害が生じるおそれのある個人データの漏えい等が発覚した場合、法人に以下の義務が課せられました。つまり、被害調査を行うことは再発防止のためだけでなく、個人情報取扱事業者の義務でもあります。

  1. 個人情報保護委員会への報告:当該企業は、個人情報保護委員会に漏えいの報告を行う。
  2. 当該個人に対する通知:当該企業は、個人情報漏えいの被害を受けた個人に通知を行う。

仮に、悪質な管理体制で個人情報の不正流用が発生した、もしくは措置命令違反があった場合、最高で1億円の罰金が科せられる恐れもあります。したがって情報漏えい時、どの情報が、どのように漏えいしたのかを調査し、今後の対応や予防策を考える必要があります。

改正個人情報保護法に準拠した対応および被害事例はこちら

個人情報保護法改正2022

ただし、被害の調査を行う場合、専門技術が必要です。これは自社のみで対応するのが困難であるため、フォレンジック専門家と提携して調査することをおすすめします。

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ネットワークフォレンジックの事例

ここで実際にいただいたご相談内容のうち一部をご紹介します。

Emotet(マルウェア)による情報漏洩発生事例

お問い合わせ内容

お客様を名乗ったメールを受信し、 添付ファイルを展開しようとしたがうまく展開されなかった。

送信元とされるお客様ではなく、偽のアドレスから送付されていることに気が付いた。

翌日自社のメールアドレスからなりすましメールが勝手に送信され、かつ一日中数千件の迷惑メールが届くようになった。

調査

マルウェアスキャン・自動プログラム・Emotet感染状況・他端末へのログオン・情報漏えいに関するネットワーク調査

結果

  • Emotet感染を確認し、感染経路や被害範囲を特定、感染の封じ込め対応を行なった。
  • メールデータ・ブラウザに保存されているアカウント認証情報にも漏えい可能性が発見され、有効な再発防止策を提示。
  • 調査によって被害実態の正確な把握が可能となり、 セキュリティ環境向上に貢献した。

フォレンジックを行う前にやってはいけないこと

フォレンジック調査を円滑に進めるにあたって、以下の行為は絶対に行わないようにしてください。証拠の確保が困難になってしまう恐れがあります。

調査対象機器の継続使用

「電源の入り切りを繰り返す」「機器を継続して使用し続ける」など、対象機器に何らかの操作を加えると、データ領域の情報が変化し、フォレンジック調査が困難となります。

たとえば、RAM(揮発性メモリ)には、マルウェアの痕跡や暗号を複号する鍵が記録されていることがありますが、機器の電源を切るとRAMのデータは消えてしまいます。

調査の観点からは、ネットワークから切り離し、電源を切らないようにしましょうまた、データを法的な証拠として利用する場合、証拠としての価値が失われる可能性もあります。

市販のソフトやツールなどを試す行為

端末の中で無料のソフトやツールを試してしまうと、大量の領域が書き換わるため、フォレンジック調査やデータの復旧を行う際に難易度が上がり、時間もコストも無駄になってしまいます。個人での操作やデータ復旧は控えてください。

フォレンジック調査はデジタルデータフォレンジックにお任せください

DDFマルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、社内不正、情報持ち出しのような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、フォレンジック調査の専門家に相談することが重要です。フォレンジック調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出、ならびに報告会によって問題の解決を徹底サポートします。

デジタルデータフォレンジックでは、お電話またはメールでお問合せいただくと、状況のヒアリングと対応方法、お見積りを無料でご案内いたします。法人様の場合、ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せも開催しておりますので、お気軽にご相談ください。

官公庁・上場企業・捜査機関等まで幅広い調査対応経験を持つ専門の担当とエンジニアが対応させていただきます。

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選ばれる理由

累積ご相談件数32,377件以上の実績

官公庁・上場企業・大手保険会社・法律事務所・監査法人等から個人様まで幅広い支持をいただいており、累積32,377件以上(※1)のご相談実績があります。また、警察・捜査機関から累計360件以上(※2)のご相談実績があり、多数の感謝状をいただいています。
(※1)集計期間:2016年9月1日~
(※2)集計機関:2017年8月1日~

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24時間365日スピード対応

緊急性の高いインシデントにもいち早く対応できるよう24時間365日受付しております。ご相談から最短30分で初動対応のWeb打合せを開催・即日現地駆けつけの対応も可能です。(法人様限定)自社内に調査ラボを持つからこそ提供できる迅速な対応を多数のお客様にご評価いただいています。

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利用しやすい料金設定 相談・見積無料

外注により費用が高くなりやすい他社様と異なり、当社では自社内のラボで調査するため、業界水準よりも安価に調査サービスを提供しております。初動対応のご相談・お見積は無料で実施。はじめてのご利用でも安心してお任せください。

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国内最大規模の最新設備・技術

自社内に40名以上の専門エンジニアが在籍し、14年連続国内売上No.1のデータ復旧技術(※4)とフォレンジック技術でお客様の問題解決をサポートできます。多種多様な調査依頼にお応えするため、世界各国から最新鋭の調査・解析ツールや復旧設備を導入しています。
(※4)第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく。(2007年~2017年)

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国際空港レベルのセキュリティ体制

官公庁や警察などの機密性の高い情報を取り扱うため、第三者機関の警備やセキュリティゲート、監視カメラを配置し、情報の管理を行っています。世界基準のセキュリティ規格であるISO、Pマークを取得。万全のセキュリティ体制を構築しています。

国際空港レベルのセキュリティ体制

対応機種

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フォレンジック調査のご相談の流れ

インシデントが発生した際、フォレンジック調査を行うか決定していない段階でも、今後のプロセス整理のために、まずは実績のある専門会社へ相談することを推奨しています。

取引先や行政に報告する際、自社での調査だけでは、正確な情報は得られません。むしろ意図的にデータ改ざん・削除されている場合は、情報の信頼性が問われることもあります。

インシデント時は、第三者機関に調査を依頼し、情報収集を行うことを検討しましょう。

DDF(デジタルデータフォレンジック)では、フォレンジックの技術を駆使して、法人/個人を問わず、お客様の問題解決をいたします。

当社では作業内容のご提案とお見積りのご提示まで無料でご案内しております。

解析した結果は、調査報告書としてレポートを作成しています。作成した報告書には、調査で行った手順やインシデントの全容などが詳細に記載され、法執行機関にも提出可能です。

多くのお客様にご利用いただいております

累計ご相談件数32,377件以上の豊富な実績

 

調査の料金・目安について

まずは無料の概算見積もりを。専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。
機器を来社お持込み、またはご発送頂ければ、無料で正確な見積りのご提出が可能です。
まずはお気軽にお電話下さい。

【法人様限定】初動対応無料(Web打ち合わせ・電話ヒアリング・現地保全)

❶無料で迅速初動対応

お電話でのご相談、Web打ち合わせ、現地への駆け付け対応を無料で行います(保全は最短2時間で対応可能です。)。

❷いつでも相談できる

365日相談・調査対応しており、危機対応の経験豊富なコンサルタントが常駐しています。

❸お電話一本で駆け付け可能

緊急の現地調査が必要な場合も、調査専門の技術員が迅速に駆け付けます。(駆け付け場所によっては出張費をいただく場合があります)

よくある質問

調査費用を教えてください。

対応内容・期間などにより変動いたします。
詳細なお見積もりについてはお気軽にお問い合わせください。
専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算の見積りと納期をお伝えいたします。

土日祝も対応してもらえますか?

可能です。当社は特定の休業日はございません。緊急度の高い場合も迅速に対応できるように、365日年中無休で対応いたしますので、土日祝日でもご相談下さい。

匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

 

 

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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