セキュリティ対策

WordPressのセキュリティ対策とリスクに備える方法について解説

WordPressは世界中で最も広く利用されているCMS(コンテンツ管理システム)ですが、その人気ゆえに、ハッカーの攻撃対象にもなりやすいシステムでもあります。適切なセキュリティ対策を講じないと、WordPressサイトはさまざまなサイバー攻撃に晒され、データ漏洩やサイトの乗っ取りといったリスクが高まります。

本記事では、WordPressサイトに対する具体的なセキュリティ対策と、対策を怠ることで発生するリスクについて詳しく解説し、万が一のトラブルに備える方法を紹介します。

WordPressのセキュリティリスク

WordPressは非常に多機能で拡張性が高い一方、適切なセキュリティ対策が施されていない場合、以下のようなセキュリティリスクに直面する可能性があります。

1. 不正アクセス

WordPressサイトへの不正アクセスは、弱いパスワードや古いプラグインを利用しているサイトに対して発生することが多いです。攻撃者はブルートフォース攻撃を用いてログインページを突破し、管理者権限を取得しようとします。このような攻撃が成功すると、サイトの内容を改ざんされたり、ユーザー情報が盗まれる可能性があります。

2. マルウェアの感染

マルウェアは、脆弱なプラグインやテーマのセキュリティホールを悪用して侵入し、サイトにバックドアを仕掛けたり、訪問者に悪意のあるコードを配布することがあります。これにより、サイトの評判が下がり、検索エンジンからブラックリストに登録されることもあります。

3. データ漏洩

適切に保護されていないデータベースが攻撃されると、顧客情報や取引データが漏洩するリスクがあります。特に、ECサイトや会員制サイトにおいては、クレジットカード情報や個人情報が盗まれる深刻な事態を招きかねません。

WordPressのセキュリティ対策

WordPressのセキュリティを強化するためには、いくつかの具体的なステップを踏む必要があります。これらの対策を実施することで、サイトの安全性を大幅に向上させることが可能です。

1. WordPressとプラグインを常に最新に保つ

WordPressやプラグイン、テーマは定期的にセキュリティパッチが配布されます。これを怠ると、古いバージョンのセキュリティホールを狙った攻撃を受けるリスクが高まります。必ず定期的に更新作業を行い、最新の状態を保ちましょう。

更新の手順

  1. WordPress管理画面にログインします。
  2. ダッシュボードの左側メニューから「更新」を選択します。
  3. 「WordPress本体」「プラグイン」「テーマ」のそれぞれに更新があるか確認し、「すべて更新」をクリックします。
  4. 更新後、サイトの動作確認を行い、問題がないかチェックします。

2. 強力なパスワードの使用と二要素認証の導入

弱いパスワードはブルートフォース攻撃の標的になります。英数字や記号を組み合わせた強力なパスワードを使用し、サイトの安全を確保しましょう。また、ログイン時の二要素認証(2FA)を導入することで、パスワードが盗まれても不正アクセスを防ぐことができます。

二要素認証の設定方法

  1. WordPress管理画面から「プラグイン」メニューにアクセスし、二要素認証プラグインをインストールします。
  2. インストール後、プラグインを有効化します。
  3. ユーザー設定ページに移動し、二要素認証の設定を完了します。QRコードをスキャンして認証アプリを設定します。
  4. 次回のログイン時から、パスワードに加えて認証コードを入力する必要があります。

3. セキュリティプラグインの導入

セキュリティプラグインを導入することで、サイト全体の脆弱性をスキャンし、不正なアクセスやマルウェア感染をリアルタイムで防ぐことができます。

セキュリティプラグインの設定手順

  1. WordPress管理画面から「プラグイン」メニューに移動し、WordfenceやiThemes Securityをインストールします。
  2. インストール後、プラグインを有効化し、「設定」メニューに移動します。
  3. セキュリティスキャンやログイン防御など、必要な機能を有効にします。
  4. 定期的にセキュリティスキャンを実行し、脆弱性や不正アクセスの兆候がないか確認します。

4. ファイルの権限設定

WordPressファイルの適切な権限設定も、セキュリティを強化するためには重要です。ファイルやディレクトリが不適切に設定されていると、第三者が不正にアクセスし、コードを改ざんすることが可能になります。

ファイル権限の設定方法

  1. FTPクライアント(例:FileZilla)を使用してサーバーに接続します。
  2. WordPressインストールディレクトリに移動します。
  3. ディレクトリの権限は「755」に、ファイルの権限は「644」に設定します。
  4. 設定が完了したら、サイトの動作を確認し、不具合がないかチェックします。

5. ログイン試行回数の制限

ブルートフォース攻撃を防ぐために、ワードプレスのログイン試行回数を制限することが重要です。これにより、一定回数以上のログイン失敗後に、IPアドレスがブロックされるようになります。

ログイン試行回数制限の設定方法

  1. WordPress管理画面から「プラグイン」メニューに移動し、Login Lockdownなどのプラグインをインストールします。
  2. インストール後、プラグインを有効化します。
  3. プラグインの設定メニューで、ログイン失敗の回数やブロック時間を設定します。
  4. 設定が完了したら、適用されていることを確認します。

詳しく調べる際はハッキング・乗っ取り調査の専門家に相談する

DDFハッキング、不正アクセス、乗っ取り、情報漏えいのような問題が発生した場合、どのような経路で、どのような情報が漏えいしたのか、被害の全容を正確に把握する必要があります。しかし、自力で調査を行うと、調査対象範囲が適切でなかったり、意図しない証拠データの消失が発生しやすく、不完全な結果になる恐れがあります。

このような事態を防ぎ、適切な調査によって原因究明を行うためにも、ハッキング調査の専門家に相談することが重要です。

ハッキング調査では、インシデント対応のプロが初動対応から、専門設備でのネットワークや端末の調査・解析、調査報告書の提出によって問題の解決を徹底サポートします。

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匿名相談は可能でしょうか?

もちろん可能です。お客様の重要なデータをお取り扱いするにあたり、当社では機密保持誓約書ををお渡しし、機器やデータの取り扱いについても徹底管理を行っております。また当社では、プライバシーの保護を最優先に考えており、情報セキュリティの国際規格(ISO24001)およびPマークも取得しています。法人様、個人様に関わらず、匿名での相談も受け付けておりますので、安心してご相談ください。

 

 

この記事を書いた人

デジタルデータフォレンジックエンジニア

デジタルデータフォレンジック
エンジニア

累計ご相談件数32,377件以上のフォレンジックサービス「デジタルデータフォレンジック」にて、サイバー攻撃や社内不正行為などインシデント調査・解析作業を行う専門チーム。その技術力は各方面でも高く評価されており、在京キー局による取材実績や、警察表彰実績も多数。

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