家出失踪とは

スマホやパソコンを使った「いじめ」も原因か?

文部科学省が実施した「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(平成25年度)によると、いじめの認知件数のうち、「いじめの態様」の区分で「パソコンや携帯電話等での誹謗中傷や嫌なことをされる」の件数は8,788件、「いじめ」の認知件数185,803件に占める割合は4.7%となっており、その件数は年々増えています。これが原因で家出・失踪するケースも多々あると考えられています。さて、ここでは、近年に起きた事件をいくつか見ていきます。

SNSの負の側面

SNSの自殺募集の投稿で誘って…

2017年10月31日に発覚。神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が見つかった事件で、警視庁は容疑者(27)を死体遺棄容疑で逮捕しました。8月に3人、9月に4人、10月に2人が消息を絶っており、被害者たちは、この時期に容疑者(27)と接触し、事件に巻き込まれた模様です。容疑者の逮捕につながったのは、行方不明の妹を案じる兄の行動がきっかけだったと報じられており、行方不明となった女性(23)のSNSアカウントに、10月下旬から女性の兄が投稿。女性があるユーザーとやり取りをした直後に消息を絶ち、警察に捜索願を出していることなどを報告していたそうです。

スマホ見る女性

SNSで誘い出し、ホテルに連れ込む

2018年8月29日、県の教育委員会が、同県の公立小学校に勤務する臨時教諭(22)を懲戒免職処分にしました。この男は7月4日から6日、家出を望んでいたと思われる少女と川越市内のホテルに泊まり、キスをしたり胸を触るなどわいせつな行為をしていました。その揚げ句、少女を車に乗せ、運転中に交通違反を起こして川越署で事情を聴かれ関係が発覚。20日に県青少年健全育成条例違反の疑いで逮捕されました。この臨時教諭は、ツイッターで「家出願望のある少女」を検索し、相手探しをしていた模様。少女と知り合うきっかけになったと見られています。

男性と女性の影

別件の商標法違反の家宅捜査で発覚

2014年の1月、少女の殺害容疑で台湾出身の男が逮捕されました。その逮捕の決め手となったのは、ブランド品の偽物を販売する商標法違反で家宅捜査が入り、男の自宅のパソコンから過去に殺害された少女などの児童ポルノの画像データが見つかったためと言われています。殺人事件が起きたと見られているのが、2005年12月1日午後3時頃。日光市の小学校に通う女の子(当時7歳)が行方不明になりました。そして行方不明になった女の子は、2005年12月2日に顔を何度も殴打され、胸を何回も刺された傷がある状態で遺体として発見されました。逮捕された男は殺害の事実を認めませんでしたが、無期懲役の判決を受けて刑務所で服役しています。

手形